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112 おかしな空間

♪本日のお知らせ

告知しておりました、タイトル変更について♡


---☆------☾------☆------☾---

いつもご愛読いただきありがとうございます。

今回のお話、第125部分より変更致します。


☆新タイトル( ..)φ☆

『月世界の願いごと

~奇跡の花は煌めく三日月の夜に咲いて~』


(旧題『星と月の願いごと』)


今後とも、何卒宜しくお願い申し上げます。

 菜乃ひめ可

---☆------☾------☆------☾---


お読みいただきありがとうございます(*´▽`*)

♪こちらのお話は、読了時間:約5分です♪


(Wordcount2400)



 この不思議な場所に来てからというもの、三日月は驚きの連続だった。

 ここは一体どこなのか、何がどうなっているのか?



――三日月は謎多きこの場所について、始めから今までを頭の中で考えながら分析していた。




 ラフィールの部屋を飛び立って、まずは冷たく静か過ぎる場所へ出た。見えないほど奥まで続いていた真っ直ぐで長い通路。そこに色はある(分かる)のに、なぜか見えないという矛盾したおかしな空間。


 そこに置かれていたのは、寂しくひっそりと時を刻む銀の砂時計だった。


 薄暗く静かな通路。人間の持つ恐怖心、不安、哀しみ、怒りや苦しみをひしひしと感じる。


――きっと“負の感情”を見せる空間だったに違いない。



 それから三日月は闇にのまれないようにと意思をしっかり持ち、前に進んだ。



 ラフィールにくっつき長い通路を過ぎると行きどまり。三日月が目にしたのは冷たい印象の壁だった。それは鏡のようにツルツルと輝く重厚そうな壁。澄んだ空気と雰囲気を漂わせた、何も感じない『無』の場所。だが、無意識に感じるという、ここも矛盾したおかしな空間。


 そしてひとつの疑問――部屋を出発してからのラフィールがなぜか一言も話さなかったこと……「何かが引っかかる」まるで話すことが許されていないかのように見えたからだ。


 壁の先、ラフィールの魔法展開により開いたのは、眩しく輝く金色の世界。そこは今、三日月が両親と再会した場所のことである。


 (きら)びやかな光の中、何もない神聖に感じるこの空間。

 そして、ラフィールが妖精で美しい羽(翼)の持ち主だったという事実。


 あの薄暗い通路とは本当に真逆、澄んだ優しい空気が心地良くて落ち着ける。


――そう、この場所はきっと“正の感情”を表す場所なのだろう。





「あれ? そういえば」


(ここに入る時に何か音(声)が『入館許可』って聞こえて、扉が開く前に?)


「確か【()()=ラファエル】って言ってた気がするのだけれど」


 三日月は周りに聞こえない声でポツリと独り呟く。そして最終的に辿り着いたのは「まさか?!」という答えだった。


「ラ、ラフィール先生? その()といいますか、もうそれは()のようですが」


「あぁ~!! 忘れていましたッ。どうりでいつもより体が重いなぁと思っていたのですよ~」


 うっふふ~♪ と笑いながら、ラフィールは一度ふわり美しく輝く純白の羽を……翼を、羽ばたかせた。


「あの、いえそれより気になることがあります!」


 三日月の少し大きめな声に、皆が振り向き視線が集まる。

(きっと、ここで知らないのは私だけだろうし、聞いてもいいよね?!)


「はい? あらあら、どうしましたか?」


 にっこりと美しい笑顔で返事をするラフィール。穏やかで、しかしどこか悪戯な表情は、まるで三日月に何を聞かれるのか分かっているようである。


 三日月が心の中でずっと引っかかっていたこと。それはタイトに助けられた日、噴水広場でラウルド理事長が言った、あの言葉だった。




――『私は覚えている……()()の子供であろう?』


 忘れるはずがない。セルクに向かって理事長が発した、あの言葉を。




(てっきり私、ラフィール先生は男の方だとばかり。でも話からするとたぶん……そして、おそらく星様の!)


 きっとそうだと、三日月は勝手に思い込んでいた。それでもきちんと真実を確かめ、確認したい! そう考え、意を決して聞くことにした。気持ちを静めるために目を瞑って深呼吸、そして胸のあたりで両手をギュッと握りもう一度深呼吸をすると、思い切ってラフィールに話を切り出す。


「先生はえ、と……ラフィール先生が――【ルナ】というお方なのですよね?!」


 場の空気は静まり返る。そしてすぐにラフィール、ライトに望月、ロイズまでもが、顔を見合わせ笑い、場はすぐに和らいだ。


「にゃ! ど、どうして皆様笑うのですかぁ?」


 大人たちの余裕な立ち振る舞いに、三日月は顔を真っ赤にして不機嫌になった。自分が勇気を出して言ったこと、それが正解なのかも分からない状態であることから、恥ずかしいやら何やらで両手で顔を隠し座り込むと「うぅぅぅ……」と唸る。


 その時、そっと三日月のそばへ来てくれた人。その温かい光のようなパワーに触れ、三日月の心は安らいでいく。それはうずくまっていて見えずとも、その偉大さを感じ取れる。


(すごい。優しくて怖いものなどないくらいの安心感で、満たされていくみたい)


 隠していた顔を上げ、その人と目が合った。


「――――!!!!」


 緊張で声も出ない。偉大なる存在――三日月の心を一瞬で潤してくれていたのは、魔法科最高責任者であり、今回の会議主催者。ロイズであった。


「ふふっ月さん、まずは会議のお部屋へ。私からお話致しましょう」


 まだ全員揃っていませんからね~と言いながら歩き出した。


「ロイズしぇん……しぇーの、オー……オーラがぁ」

(眩しすぎて、恐れ多くて、私の悩みよ。いづこぉ~?)



「ふふっ。それでは皆様、どうぞこちらのお部屋でお待ち下さいませ」


 ラフィールは三人を、丁寧に案内した。


「エッ?」

(こちらって、ラフィール先生? ここにはお部屋なんて)


 スーッ…………――。


「にゃ、な、な?」

(なんでぇー?)


「す、すごい。扉なんて……何も見えなくて! 何もなかったのにぃ!!」


 部屋に入ると一面どこを見渡しても、視界は真っ白。足元に目をやると何もなく、今にも落ちそうで怖いくらいだ。


「まるで、浮いているよう」


 気付くと目の前には、長いリフェクトリーテーブルと背もたれのあるリバプールチェアが並んでいた。椅子は七脚あり、今日の会議出席者の人数分と思われる数が置かれていた。真っ白な部屋に合う、とてもシンプルなデザインだ。


 ロイズが中央に腰かけると続けてライトと望月、そして母に言われ三日月も椅子へ腰かけた。


「さて、では先程の月さんの疑問にお答えしながら待っていましょう」


 ロイズが話を切り出すと、皆の意識がフッと引き締まる。


 しかし当然、三日月はガチガチに緊張していた。


いつもお読みいただきありがとぉございます。


『 関連のあるお話 』(=^・・^=)♡


~☆今回はこちら☾~

 ↓ ↓

第94部分【82 文化交流会2日目~胸騒ぎの理由わけ~】

ラウルド理事長と星守空セルクのお話ですニャん。


ではでは、心機一転(/ω\)

新タイトルにて頑張っていきたいと思いマシュ。


今後ともお読みいただけると幸いです。

よろしくお願い致します。


次話もお楽しみに♪

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