38日目:チビ猫、水面下の工夫を重ねる
「どうしたのにゃ、チビ?」
ばけねこさんがこえをかければ、チビはふりかえります。
「あのね、……
わきっちょからまわってったら、ハンモックの島にやっぱ、いけちゃうよね。
それは、やっぱこまるなって」
「ほいじゃーもいっちょ、カベつくるのかにゃ?」
「うーん。
あしたまでに、かんがえてみる。
きょうはだいぶ、いっぱいやったし」
「そうだにゃ。
もしなんだったらヒロさんにも、なんかアイデアないか、しんちょくレポできいとくにゃ」
「おねがいします!」
そしてよくじつ。
ヒロさんからのメッセージには、こうありました。
『ごそうだん、ありがとう!
もしかしてチビは、あんまりかべをふやしたくないのかな?
それなら、地形とデスポーンハイトをつかってみたらどうかな、って考えました。
島からはなれるほどに、だんだん、みずがふかくなってって……
さいごは、あしもとがなくなって、一気にしずんで。
そのまんま、デスポーンハイトまでひゅーっとおっこちて、スタート地点にもどることになる、って方法です。
テレインはそうさがむずかしかったみたいだから、水の下に、板をなんだんか、しいていくといいんじゃないかな。
どうぞ、ごけんとうくださいませ!』
さいごは、ちょっとかいしゃのひとにいうみたい。
ヒロさんの、おちゃめなことばがくすぐったくて、チビはえへへとわらってしまいます。
でも、そのアイデアはナイスです。
さっそく、やってみることにします!
まず、いちどみずをみえなくします。
そして、その下にしいてあった、まっさらのじめんを――『クアッド』を、ちょっとくるっと、ななめむきにしてみます。
「うーん、これだと、ここからみえちゃうし……でもこれだとここがせますぎるし……そうだ!」
ためつすがめつしていたチビは、ふいにぽんとてをうちます。
そして、『クアッド』をコピペ。いくつかにふやして、うまくならべます。
みずのそこ、デスポーンハイトのうえの、ちょうどよさそうな深さにセットしたら……
これらの『クアッド』を『ふかみ』となづけた、空のゲームオブジェクトの子にまとめます。
そして、『ふかみ』をコピペ、あたらしいほうには『あさせ』と名前をつけて、『子』になってるクアッドを、もっとあさいとこまでひっぱりあげました。
が……
どっちも白なので、すっごくわかりづらいです!
さっそく、『ふかみ』と『あさせ』で、色を変えました。
これなら、水のうえからもなんとなーく、きょうかいせんがわかるようになるので、『一石二鳥』。
まえぶれもなく、いきなりからだがしずんでびっくりすることが、ちょっとへることでしょう。
そうしてチビは、あさせのクアッドをひとつひとつ、スケールツールでちいさくしては、いちをちょうせいしていきます。
だいたい、できたかな?
ただ、島のちかくは、なんかうまくはまりません。
本島エリアと、ハンモック島エリアが、つながってしまったり……
うまくはなせたとおもっても、別のところが飛び出したりしてしまうのです。
「もっと、まーるい……そう、島にちかいかたちにしたい!」
そうとはっきりしたならば、やることもみえてきます。
島そのものを、もういっこコピー。砂地のマテリアルをつけて、ちょっぴり大きく。
まるでスカートをはかせるように、下にかさねます。
島の表がわは、もうちょっとおおきく砂地をつけたいかな。
いろいろためしてみたすえに、すなじの島をもういっこコピペ。もうちょっとおおきくして、さらに下にかさねました。
するとなかなか、いいかんじ!
ただ、今追加した水面下のぶぶんで、本島とハンモック島がつながってしまったので、そこだけちょっと調整します。
ふたつの島をつなぐはしとのつながりもけいさんしつつ、ハンモック島をちょっと離し、ついでに入り口近くのやぶもちょっとスッキリさせます。
あさせとふかみのクアッドとのいちも、もうちょっとちょうせいして……これでいいかな?
うまいこと、深みのところで、からだがぐっとしずむかどうか。
もっとふみこんだら、するっと水底までしずんでリスポーンできるかどうか、ゲームモードでためしてみました。
すると、あれれ、ぜんぜんしずみません。
「なんでだろ……あっ!」
そういえばもともと、みずそのものに、コライダーをつけていたんでした。
チェックを外して、無効化すると、うまくしずめるようになりました。
ここまできたら、いよいよワールドアップロードしてチェック。
チビアバターの体なら、どのくらいまでしずむのか、みてみることにしました。
けっかは、あさせでは、くるぶしぐらいまで。
深みでは、首までしずんでしまうことがわかりました。
どっちも、もうちょっと浅くしたいところ。
あさせでは足首ぐらい、深みではおなかよりちょっとうえぐらいまでが、チビが失権したいあんばいです。
クアッドの高さを数字でかえて、いくどかトライしたら、ぶじにうまくできました。
「しかしけっこうびっくりするにゃ、こう、ずぼっとしずむと」
「だよね……うーん、やっぱかべのがよかったかな……」
なんといってもここは、こころやすらぐツリータワー。
あそびにきてくれたひとを、あんまりびっくりさせたくはありません。
そのあたりは、ここからしばらくテストプレーをかさねて、はんだんすることにきめました。
テレイン使えよって話かもしれませんが、日向レベルだとあれ超難しいんです。
ドラゴン某る真っ青のすんごい山とかできてきちゃうし。
ツールの使いこなしと慣れなんでしょうけどね……。
次回『間奏~日向、さすがに首までどっぷりは勘弁してください。絵面が怖いです。』
12/7投稿予定です。
みんなだいすきミケさんが再登場いたします。どうぞ、お楽しみに!!




