34日目:チビ猫、タワーをブラッシュアップする
この章ではいよいよ、ツリータワーは完成へ。
堂々のおひろめにむけて、つくりこみをかさねていきます!
きょうはせっかく、ヒロさんがいるのです。
あたらしいめで、タワーのモデルをみてもらうことにします。
そのまえに、と、ばけねこさんが申しわたします。
「ヒロさんはにゃ。優しいというか甘いというか、ほこほこのふわふわなのにゃ。
ここはひとつチビのために、ちょーちょーきびしい目でみてやってほしいのにゃ!」
「おねがい、しますっ!」
チビもしんけんなかおで、ぺこんとあたまをさげます。
「えっえっえええ……
う、うん、……が、がんばる……」
そんなねこたちのかわいらしさに、ぎゃくにぐらぐらしちゃうヒロさんでしたが、がんばってがんばって、きをひきしめます。
そうしてしばし、ツリータワーをためつすがめつしていたヒロさんは、ひとつせきばらいをするといいだします。
「あのね。
なんとなくだけど、ちょっとつくりがフクザツなとこがあると、思うんだ。
だから、うまくいかなそうなとことかは、おもいきってべつのパーツにきりわけて……
それぞれであつみをつけたりしたほうが、いいとおもう。
そうだね、たとえば……
この、屋上の腰高壁のとこ」
ヒロさんがしめしたのは……
屋上がわからみると、われてるみたいで、三階側からみるとずれてる、かなりきになるあたりです。
屋上側!
三階側!
「ここは、これだけべつのパーツにして、やってみればぴったりいけるとおもうし。
二階本体も、かなりフクザツなかたちだから、いっこずつ分離しながら、ためしてってみるといいとおもう。
二階パーツの一番上のあたりの頂点が、いくつか高さずれてるのは、チビもわかってたみたいだし、そこをまず、直しちゃってから」
チビはうんうんとうなずきながら、こころのめもちょうにめもしていきます。
「それと、タワー本体って、ワールド原点につくってる?
そうだとしたら、一階がびみょーに位置ずれてるから、できればそこも直したほうがいいと思う。
できればっていうのは、もしかしてそれすると、現状できてるブーリアンが、できなくなる可能性があるから……
それがまずいようなら、なんとか微調整ですませたほうがいいと思う」
みれば、よこやおくゆきのすうちが、0.00000……のたんいでですが、ずれてます!
さぎょうのとちゅうで、ずれてしまっていたのでしょう。
チビはすぐにけつだんします。
「なおす!
だって、せっかくのプレゼントだもの。できることをしたいの。
ブーリアンも、がんばってみる!
まどわく、ちょっとずれてるかんじしたし、ちょうどいいから!」
はたして、そのほんのちょっとで、いくつかのまどがふさがってしまいました。
それでもチビは、とりあえずやってみます。
だいじょうぶ。しっかりバックアップは、とってあります。
どうしても、どうしようもなくなったら、そこにもどればいいのですから。
まず、ですが……
三階デッキの支持部としてとっておいたぶぶんは、こずえのえだをはやしたことで、なんだかいらないかんじになってしまいました。
まよいましたがこれは、非表示にして、とっておくことにします。
いままでも、おじゃまにはなりませんでしたし……
いちどけしてしまうと、いざ「やっぱいる!」となったとき、もとにもどすのはたいへんだからです。
そんなわけで、ヒロさんがおしえてくれた、屋上のかべからはじめましょう。
まず、ソリッド化をかいじょ。
なぜか、ゆかのいちぶぶんとかべとが、ひとつのオブジェクトになっていたので、まずはそれを『分離』『統合』で分けなおしておきましょう。
そうして、かべからもんだいのいちぶぶんだけを『分離』。
この小さいかべの法線を反転して、裏返しにします。
ためしにそれぞれでソリッド化をしてみると、われているかんじもなく、いけそうなかんじです!
小さいかべのソリッド化をもう一度はずし、サイズをしっかりあわせましょう。
はじっこの辺を、ソリッド化でつけたあつみのぶん――つまり0.2mぶん『移動』してひきのばし、おおきくします。
そうしてソリッド化をかけると、ふたつのかべはしっくりとくみあわさりました。
もちろん、三階がわからみても、ずれたりしていません。
ここは、これでいいでしょう。
けれど、そのつぎがむずかしいところでした。
頂点の高さが、びみょうにまちまちだったところをしっかり、なおしても……
『ここがあやしいかも?』とおもっていた、三階とらせん階段をつなぐゆかを『分離』しても。
さらには、二階のてんじょう兼、三階のゆかになっている部分を『分離』しても。
やっぱり、べつのかたちの『変な面』がでてきてしまうのです。
『ソリッド化』のせっていを、いろいろかえてみますけれど、ぎゃくにすっごいツノがはえてしまったりします。
こうなったらとおもいきって、さいしょに『変な面』がでたところ、そのもの――つまり、おくじょうへの小さな階段がくっついている、三階の小さな壁――を『分離』して、非表示にしてみたら、よくわからない線が一本あるのが見えました。
たぶん、これがげんいんだ!
そうおもって、その線をけしてみますけれど……
これでよしと、非表示にしていたものを表示しなおすとなぜか、例のかべが、なくなっています!
「あれれ……?」
どういうわけなのか、さっぱりわかりませんが、むしろこれはチャンスかもしれません。
ここで二階本体と、三階の階段がついた壁をきっぱりとわけてしまえば、むしろいい結果が出そうな気がします!
辺を『押し出し』して、あらためて面を作ったのち……
それぞれのパーツをソリッド化してみたら、よし、うまくいきました!
もちろんデッキとゆかとか、かべとかいだんとか、ちょっとめりこんでるところやダブってるとこもなおし、なかなか、自信のもてるしあがりになりました。
おつぎは、ハコのおへや。
てんじょうのところに、なぞのすきまができてしまっていたのですが……
ここはなんと、『均一な厚さ』にチェックをいれただけで、なおってしまいました!
これには全員、びっくりです。
ちょうどいいのでおやつ休憩。ひといきいれて、いちばんの『ラスボス』にいどむことにしました。
ツリータワー・モデリングの『ラスボス』。それはなにをかくそう、まどやドアの『ブーリアン』です。
タワー本体にあいた、まどやドアのあなを……。
外かべの同じ位置にあけるために、どうしてもひつようなのです。
けれど、設定がとても『せんさい』で、まえにやったときも、とてもくろうしたものです。
まずは、びみょうな位置のズレをみつけて、ひとつひとつしゅうせい。
それから、ソリッド化の設定をすこしずつかえて、ふさがってしまったまどやドアのあながあくようにしていきます。
二階のひだりがわのまどは、モード『複雑』・厚みつけモード『固定』でなんとかなりました。
うらぐちはモード『複雑』・厚みつけモード『固定』、さらに『ふちのみ』にチェックをいれたら、ぱっとあきました。
さいごの、一階右側のまどは、うらぐちとおじようなせっていですが、厚みによってけっかがちがってきたので、根気づよく、まどがあくあつさをさがしだしました。
すべてのまどとドアがちゃんとあいてることをたしかめて、これでひとまずよし!
せっかくだから大階段第二部分の『したからみえないぞガード』も、ためしにつくってみたいところですが、もうそろそろ、いいじかん。
ばけねこさんがパパッと『きょうのしんちょく』をまとめると、さいごにかるいおしょくじをみんなでとって、ほんじつのところは、おひらきとなりました。
次回……サプライズ?!
ちょっとあとに投稿します!!




