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こねこのチビのおくりもの~ストレイキャット・ツリータワーをつくろう!@Cluster World~  作者: 日向 るきあ
第七章 チビ猫、タワーをつくりこむ~そして、おひろめへ!

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34日目:チビ猫、タワーをブラッシュアップする

 この章ではいよいよ、ツリータワーは完成へ。

 堂々のおひろめにむけて、つくりこみをかさねていきます!

 きょうはせっかく、ヒロさんがいるのです。

 あたらしいめで、タワーのモデルをみてもらうことにします。

 そのまえに、と、ばけねこさんが申しわたします。


「ヒロさんはにゃ。優しいというか甘いというか、ほこほこのふわふわなのにゃ。

 ここはひとつチビのために、ちょーちょーきびしい目でみてやってほしいのにゃ!」

「おねがい、しますっ!」


 チビもしんけんなかおで、ぺこんとあたまをさげます。


「えっえっえええ……

 う、うん、……が、がんばる……」


 そんなねこたちのかわいらしさに、ぎゃくにぐらぐらしちゃうヒロさんでしたが、がんばってがんばって、きをひきしめます。

 そうしてしばし、ツリータワーをためつすがめつしていたヒロさんは、ひとつせきばらいをするといいだします。


「あのね。

 なんとなくだけど、ちょっとつくりがフクザツなとこがあると、思うんだ。

 だから、うまくいかなそうなとことかは、おもいきってべつのパーツにきりわけて……

 それぞれであつみをつけたりしたほうが、いいとおもう。

 そうだね、たとえば……

 この、屋上の腰高壁のとこ」


 ヒロさんがしめしたのは……

 屋上がわからみると、われてるみたいで、三階側からみるとずれてる、かなりきになるあたりです。

挿絵(By みてみん)

屋上側!

挿絵(By みてみん)

三階側!


「ここは、これだけべつのパーツにして、やってみればぴったりいけるとおもうし。

 二階本体も、かなりフクザツなかたちだから、いっこずつ分離しながら、ためしてってみるといいとおもう。

 二階パーツの一番上のあたりの頂点が、いくつか高さずれてるのは、チビもわかってたみたいだし、そこをまず、直しちゃってから」


 チビはうんうんとうなずきながら、こころのめもちょうにめもしていきます。


「それと、タワー本体って、ワールド原点につくってる?

 そうだとしたら、一階がびみょーに位置ずれてるから、できればそこも直したほうがいいと思う。

 できればっていうのは、もしかしてそれすると、現状できてるブーリアンが、できなくなる可能性があるから……

 それがまずいようなら、なんとか微調整ですませたほうがいいと思う」


 みれば、よこやおくゆきのすうちが、0.00000……のたんいでですが、ずれてます!

 さぎょうのとちゅうで、ずれてしまっていたのでしょう。

 チビはすぐにけつだんします。


「なおす!

 だって、せっかくのプレゼントだもの。できることをしたいの。

 ブーリアンも、がんばってみる!

 まどわく、ちょっとずれてるかんじしたし、ちょうどいいから!」


 はたして、そのほんのちょっとで、いくつかのまどがふさがってしまいました。

 それでもチビは、とりあえずやってみます。

 だいじょうぶ。しっかりバックアップは、とってあります。

 どうしても、どうしようもなくなったら、そこにもどればいいのですから。



 まず、ですが……

 三階デッキの支持部としてとっておいたぶぶんは、こずえのえだをはやしたことで、なんだかいらないかんじになってしまいました。

 まよいましたがこれは、非表示にして、とっておくことにします。

 いままでも、おじゃまにはなりませんでしたし……

 いちどけしてしまうと、いざ「やっぱいる!」となったとき、もとにもどすのはたいへんだからです。



 そんなわけで、ヒロさんがおしえてくれた、屋上のかべからはじめましょう。

 まず、ソリッド化をかいじょ。

 なぜか、ゆかのいちぶぶんとかべとが、ひとつのオブジェクトになっていたので、まずはそれを『分離』『統合』で分けなおしておきましょう。

挿絵(By みてみん)


 そうして、かべからもんだいのいちぶぶんだけを『分離』。

 この小さいかべの法線を反転して、裏返しにします。

挿絵(By みてみん)

 ためしにそれぞれでソリッド化をしてみると、われているかんじもなく、いけそうなかんじです!


 小さいかべのソリッド化をもう一度はずし、サイズをしっかりあわせましょう。

 はじっこの辺を、ソリッド化でつけたあつみのぶん――つまり0.2mぶん『移動』してひきのばし、おおきくします。

挿絵(By みてみん)


 そうしてソリッド化をかけると、ふたつのかべはしっくりとくみあわさりました。

 もちろん、三階がわからみても、ずれたりしていません。

挿絵(By みてみん)

 ここは、これでいいでしょう。


 けれど、そのつぎがむずかしいところでした。

挿絵(By みてみん)

 頂点の高さが、びみょうにまちまちだったところをしっかり、なおしても……

『ここがあやしいかも?』とおもっていた、三階とらせん階段をつなぐゆかを『分離』しても。

 さらには、二階のてんじょう兼、三階のゆかになっている部分を『分離』しても。

 やっぱり、べつのかたちの『変な面』がでてきてしまうのです。

挿絵(By みてみん)


『ソリッド化』のせっていを、いろいろかえてみますけれど、ぎゃくにすっごいツノがはえてしまったりします。

 こうなったらとおもいきって、さいしょに『変な面』がでたところ、そのもの――つまり、おくじょうへの小さな階段がくっついている、三階の小さな壁――を『分離』して、非表示にしてみたら、よくわからない線が一本あるのが見えました。

挿絵(By みてみん)

 たぶん、これがげんいんだ!

 そうおもって、その線をけしてみますけれど……

 これでよしと、非表示にしていたものを表示しなおすとなぜか、例のかべが、なくなっています!

挿絵(By みてみん)


「あれれ……?」 


 どういうわけなのか、さっぱりわかりませんが、むしろこれはチャンスかもしれません。

 ここで二階本体と、三階の階段がついた壁をきっぱりとわけてしまえば、むしろいい結果が出そうな気がします!

 辺を『押し出し』して、あらためて面を作ったのち……

 それぞれのパーツをソリッド化してみたら、よし、うまくいきました!

 もちろんデッキとゆかとか、かべとかいだんとか、ちょっとめりこんでるところやダブってるとこもなおし、なかなか、自信のもてるしあがりになりました。

挿絵(By みてみん)



 おつぎは、ハコのおへや。

 てんじょうのところに、なぞのすきまができてしまっていたのですが……

 ここはなんと、『均一な厚さ』にチェックをいれただけで、なおってしまいました!

 これには全員、びっくりです。

 ちょうどいいのでおやつ休憩。ひといきいれて、いちばんの『ラスボス』にいどむことにしました。



 ツリータワー・モデリングの『ラスボス』。それはなにをかくそう、まどやドアの『ブーリアン』です。

 タワー本体にあいた、まどやドアのあなを……。

 外かべの同じ位置にあけるために、どうしてもひつようなのです。

 けれど、設定がとても『せんさい』で、まえにやったときも、とてもくろうしたものです。


 まずは、びみょうな位置のズレをみつけて、ひとつひとつしゅうせい。

 それから、ソリッド化の設定をすこしずつかえて、ふさがってしまったまどやドアのあながあくようにしていきます。


 二階のひだりがわのまどは、モード『複雑』・厚みつけモード『固定』でなんとかなりました。

 うらぐちはモード『複雑』・厚みつけモード『固定』、さらに『ふちのみ』にチェックをいれたら、ぱっとあきました。

 さいごの、一階右側のまどは、うらぐちとおじようなせっていですが、厚みによってけっかがちがってきたので、根気づよく、まどがあくあつさをさがしだしました。

 すべてのまどとドアがちゃんとあいてることをたしかめて、これでひとまずよし!

挿絵(By みてみん)


 せっかくだから大階段第二部分の『したからみえないぞガード』も、ためしにつくってみたいところですが、もうそろそろ、いいじかん。

 ばけねこさんがパパッと『きょうのしんちょく』をまとめると、さいごにかるいおしょくじをみんなでとって、ほんじつのところは、おひらきとなりました。


次回……サプライズ?!

ちょっとあとに投稿します!!

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