33日目：チビ猫、いすをとりそろえる

　ワールドアップデートをして、しまにはいって。

　カーテンのようすなどをたしかめた、その後のことでした。

「あのね、ばけねこさん。

　あした、ちょっとながく、いれる？

　だめなら、あさってのあさでも、いいけど」

　けついのひょうじょうでいいだしたチビをみて、ばけねこさんは『ぴんっ』ときました。

「あさってはたしか、ヒロさんがやすみの日だったにゃ。

　ヒロさんとワガハイに、そうだんかにゃ？」

「うん。

　ふたりには、とってもたすけてもらってるから……

　あのね。めいわくになっちゃうかもだから、そうだん、したいの」

「なにをいってるのかにゃ。

　チビのおねがいがメイワクになんて、ありえないことだにゃ？」

　ばけねこさんはいつものように、やさしくチビをなでてあげます。

　そのあとに、こういいました。

「でもチビがそういうってことは、それなりのことなんだにゃ。

　わかったにゃ。

　あしたの夜はばけねこさん、ちょっとごようがあるんにゃけれど、あさっては一日フリーだにゃ。

　もちろんヒロさんがあさってつごうわるいってなら、ちょちょっと調整すっから、ヒロさんにご予定かくにんしといてくれにゃ」

「うん。ありがと！

　かくにん、しとくね！」

　……こうしたやりとりがあったのが、きのう。

　ヒロさんは『あさって？　一日まるごとフリーだよ！』ということでしたので……

　きのうのあさって、きょうのあしたの朝いちばんに、さんにんあつまっての『ぜんたいミャーティング』がかいさいされることになりました。

　そんなわけできょうは、予定通りにさぎょうです。

　きょうやることは、ぜんぶのいすに、ちゃんとすわれるようにすること。

　むずかしいかもだけれど、チビにはひとつ、完成させたベンチがあります。

　そこからうまく、データをひっぱってくれば、きっとやれるでしょう！

　まずは、屋上へ。

　三人ぶんのおすわり設定がかんせいしたベンチを、その場にコピペ。

　ふえたほうのベンチを、もうひとつのベンチのとこにもってって、まるっといれかえました。

　そうしたら、二階のアームチェアにも、おすわり設定をつけてみます。

　屋上のベンチについてるみっつのおすわり設定のうち、ひとつをコピペして、ふやしたほうのものをせっち。

　ひとりようのつくえといすは、ちょっとおおきすぎたので、リアルのつくえといすをさんこうに、おおきさをちょうせいすることにします。

　ここは、おおきさがちょうどいいかんじになったことがかくにんできたら、おすわり設定をつけましょう。

　そうそう、二階のかべにはめた、まるいあかりのちらばりぐあいが、なんとなく『いまいち』だったので、そこもちょうせいしていきます。

　もともと、えだのねもとをかくすためにつけてるものだから……。

　これのバランスがわるいということは、えだのはやしかたのバランスがよくないということなのです。

　えだのひとつのいちをかえて、それにあわせてあかりのいちもかえました。

　さらには、ぜんたいのいちをみて、もういっこあかりをつけくわえると、なんかぐっと、いいかんじになりました。

　ハンモックにねころんだときに、かくどによってはじぶんの手が、おおきくみえてしまうのもきになるところ。

　右手のおきばしょを、いっこぶんためしにせっていしてみます。

　ここまでやったらとりあえず、いちどワールドアップロード。

　チビアバターでつぎつぎすわったり、ねころんだりして、できばえをチェックしてみました。

　屋上のあたらしいベンチ、二階のあかり、そしてひとりようのつくえは、これでよさそう。

　いすはちょっと小さかったので、もう少しおおきくしましょう。

　ぎゃくに二階のソファーは、ちょっとおおきすぎるかんじです。

　ソファーじたいをちいさくするか、クッションをふやすか、大きくするか……

　ただ、このあたりはむずかしそう。

　屋上のベンチをやったときは、かなりくろうしたものです。

　それをそのままやったなら、またみんなに、しんぱいをかけてしまいそう。

　うーんうーんとかんがえて、ひらめいたのは、こんな『うらわざ』でした。

　まず、二階のアームチェアから、さっきセットしたおすわりセットをけします。

　まっさらな状態になったアームチェアを、コピペでふやします。

　それを屋上にひきあげて、すでに『完成・おすわりセッティング』のすんでいるベンチに、かさなるようにせっちします。

　全体の大きさを調節したり、クッションをふやしたりして、アバターがすわるところのおおきさが、だいたいおんなじになるようにしたら……

　ベンチについてるおすわり設定のうち、はじっこのふたつを、その場でコピペ。ふえたほうのものを、アームチェアのよさそうなところにくっつけます。

　このとき『子としてはりつけ』をすると、むきがおかしくなることがあるので……

　ふつうにその場でコピペして、いちなどをととのえてから、新・おすわりポジションをアームチェアの『子』にせっていするのがポイントです！

　さいごに、こうしてととのえたソファーをにかいにもどし、これまでせっちしていたソファーのとなりにならべて、ワールドアップロード。

　しあがりのちょうせいをします。

　アバターですわってみてみると、ちょっとういてます。

　ひとりよういすのところは、なんと、むきが逆でした。

　でも、りょうほうとも、そんなにちょうせいがむずかしくなさそうです。

　ハンモックのてのいちは、そこそこいいかんじ。

　これをきじゅんに、ひだりがわの手のも、つくってみることにしましたが、なんだかいちがあいません。

「やっぱ、ひとすじなわじゃあいかにゃーにゃあ……」

「うん。

　でも、だいじょぶ。

　いちどやってるもん。できることは、わかってるから！」

　ばけねこさんはおもわず、ため息しますが、チビはちからづよく言いきります。

　そこからは、ひたすら調整、調整。

　すこしずつ、おやすみをいれながら、いすやハンモックへのおすわり・ねころびポーズをつけていきました。

　一階ソファーにおすわりギミックをつけたときは、ぴょんぱわー判定ボックスとかぶってうまくすわれなかったので……

『ここにすわるよ！』とクリックするばしょを、ソファーにひそませたキューブでなく、せなかをあずけるクッションのほうにして、すわれるようにしました。

　それでも、ドアがなんだか、あけづらいし……

　もしかしてとたしかめてみたら、ぶらんこも、のりづらいです。

　このへんは、小ジャンプスポットついかのさいに、ちょうせいすることに。

　そうして、おひるもすぎるころ。

　チビのツリータワーとハンモックの、おすわり・ねころびポーズがひととおりすっかりと、ととのったのでした。

いっっちばん苦労したところ、外側ハンモックのねころびぽーず。

ぜんぶのっけるとおおすぎだから、他は次回にまわすにゃ！