朝起きてゾンビと戦ってみた
【作者より】
※ 拙作はしいな ここみさま主催の「朝起きたら企画」に参加させていただいた作品です。
※ 本作の登場人物はしいな ここみ様主催の「某ホラー企画」(2025年9月実施)に登場した「某殺戮者」ではございませんので、あらかじめご了承ください。
チュンチュンと鳥の鳴き声が聞こえる。
今日も晴れて平和で穏やかな日になりそうだと思い、俺はカーテンを開けた。
「なんだ!?」
いつも見慣れた朝の光景に異変を覚え、見間違いだろうと目を擦る。
「ゾンビ!?」
いやー……現実ではないだろう。
今度は頬をつねってみた。
痛い……これは現実だ。
家の近くはもちろん、遠くからも銃声が鳴り響き、ほとんどの通行人は日本刀や拳銃、ビジネスバッグ、クイックルワイパーなどを武器にしてゾンビと戦っている。
まるでシュールでカオスな戦闘現場を見ているようだ。
「おい、そこの少年! いつまで部屋にいる! さっさと支度して外に出てこい!」
知らないおっさんが俺を見て呼びかけてきた。
なんだよ、おっさん。
俺の平和な目覚めの邪魔をするな! と言いたいところだが……
これはマジで夢ではない。ガチな現実だ。
「ちっ……しゃーないな……」
俺は舌打ちする。
仕方なく現実を受け入れ、急いで支度し、玄関に放置されていた箒とちり取りを持って外に出た。
なんで箒とちり取りかって?
ビジネスバッグやクイックルワイパーを武器にして戦っている人がいるから。
むしろ武器になるようなものであればなんでもOK! 的なノリ。
「おい! 箒とちり取りって……これから掃き掃除でもするのか!?」
「ちげーよ!」
「じゃあ、なんのために?」
「おっさん……俺はこうするんだよ!」
俺はおっさんの前にいたゾンビの背後から箒で思いっきりチョップする。
ゾンビが気づき、「ぎゃ?」と発したが、何語だかさっぱり分からん。
お前が話してるのはゾンビ語か?
どうせ、お前らは死ぬ運命だしどうでもいい。
ゾンビが頭を抱えてしゃがみこんだタイミングを見計らってもう一度、箒でチョップする。
背後からゾンビを蹴り倒し、全身を踏みつける度に声が小さくなり、あっという間に灰になった。
「おおっ! 流石だな、少年! ちり取りも同じか?」
「うっせぇな……そうだよ」
おっさん、こんな戦闘方法でいいんですか?
その方法ならば数体くらいは俺でも戦える。
「じゃあ、この周辺はお前、頼んだぞ!」
「ちょっと、おっさーん!」
俺は戦いながらおっさんを呼ぶが、その姿は一瞬で見当たらなかった。
最後までご覧いただきありがとうございました。
2025/10/27 本投稿




