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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
二章 逃亡生活

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067 謎の攻撃


 勇者パーティの歓迎会が行われた翌日のお昼前、宴が催された大部屋では……


「つつつ……あぁ~。飲み過ぎた……って、エルフちゃんは??」


 その部屋で雑魚寝していた勇者ユウキが目覚めてから、仲間も続々と目を覚ました。


「昨日、俺たち何してたっけ?」

「エルフと飲んでたはずだけど……後半の記憶がない」

「俺もだ……ああ! もったいないことした!!」

「まぁいまからヤレば取り戻せるだろ。昨日じゃどうせ()たなかっただろうし」


 そして下品な話をしていたらドアが開き、数人のエルフ女性が入って来た。


「お目覚めになられましたか。お飲み物をお持ちしました」

「ああ。サンキュー。あと、お前ら、いまから相手しろ」

「いまからどすか? 女王様との会食を用意しとったんどすけど……少々待っとぉくれやす。遅れること伝えに走らせます。それと、寝床も用意しいひんとあきまへんね」

「女王……」


 エルフが丁寧に対応していたら、勇者パーティの腹が鳴った。昨日食べてからかなりの時間が経っていたからだ。

 それにプラスして、絶世の美女と聞いた女王も見たくなったのか、勇者パーティは肉欲よりも女王との食事を優先する。


 そうしてドアから出たエルフたちはニヤリと笑い、作戦続行を告げに走るのであった。



 歓迎会の会場からは馬車移動。勇者パーティは女王の姿に心を躍らせているのか、女性が乗り込まなくても何も言われなかった。

 会食の場所は、エルフからは綺麗な場所としか聞いていないので、村の外に出てもそんなものだろうと特に気にする素振りもない。およそ10分ほど走れば、到着したと降ろされる。


「「「「「おお~……」」」」」


 そこで待ち構えるは、エルフの女王、コルネーリア・ファン・レンセンブリンクただ1人だけ。その美貌に勇者パーティーは舌舐めずりし、それと同時に馬車は離れて行った。


「ようこそ参られた。会食の前に、少しよろしいでありんすか?」

「ありんすだってよ! 花魁(おいらん)みたいな喋り方だな~。こりゃ旨そうだ」


 コルネーリア女王が話し掛けると、勇者パーティは大興奮。コルネーリア女王の体も舐め回すように見て、ゲスイ笑みを浮かべる。


「もう話をしてもいいでありんす?」

「ああ。なんだ?」

「上層ではたいそう暴れ回ったそうどすな。これからは心を入れ替え、野蛮な行為をやめてほしいのでありんす。どうかよしなに……」


 コルネーリア女王が頭を下げると、勇者パーティーは苛立ちを見せる。


「はあ? 俺たちのどこが野蛮なんだ。そもそもお前んとこの女神が俺たちを拉致して死地に送ろうとしてんだろ? だったらお前らは俺たちに奉仕する義務があるんだよ。それなのに断るお前たちが悪ぃんだよ」

「奉仕するのは構いまへん。しかし、嫌がる者まで暴力で支配するのは話が違うでありんす。どの国も、女と遊べる施設があるのだから、それで満足していただけぬか?」


 コルネーリア女王が説得しても、勇者パーティは嫌な笑みを浮かべるだけだ。


「嫌がる女をヤルのが面白ぇんじゃないか。それを悔しがってる男を()ルから面白ぇんじゃないか。これが奉仕するってことなんだよ」

「思ったより、さらにゲスな男でありんすな」

「ゲス? あはは。そうだよ。いまから全員でお前を廻してやる。恨むなら女神を恨むんだな」


 ユウキが前に出てコルネーリア女王に手を伸ばしたその時、事件が起こる。


「てぇっ!?」


 ユウキの右手に風穴が開いて血が噴き出したのだ。


「何しやがった!?」


 なのでユウキは飛び退いて女王を怒鳴った。


「さあ? (わらわ)は何もしておりんせん。女神様が助けてくれたのでは?」

「ざけんな。女神は1、2年は眠ると言ってたんだよ」

「そう言われても、妾は何もしておりんせん。兵も動かしてもいないのに、何ができると言うでありんす?」

「隠蔽魔法だな? 誰かその辺に隠れているかもしれねぇ。とりあえずトモヤ。女王に風の弾でもぶつけてみろ」

「オッケー……ッ!?」


 賢者トモヤが杖を女王に向けた瞬間、杖は何かに弾かれたように転がった。


「決定だな。何かいる……」

「いや、いまのは……」


 トモヤはキョロキョロとしたあと、素早く杖を拾って凝視した。


「弾痕だ……」

「ダンコン??」

「シモンだ! シモンが狙撃してるぞ!!」

「「「「なんだと!?」」」」


 杖にはハッキリと(えぐ)れたような跡。このことからトモヤはシモンを連想し、勇者パーティは背中合わせで防御陣形を組んで武器を構える。

 そして聖者キヨトの回復魔法で手を治してもらったユウキは、キッとコルネーリア女王を睨んだ。


「テメェ……シモンと手を組んでやがったな……」

「シモン? はて? 妾の手の者にはシモンという名前の者はいないでありんす。誰のことを言っているのでありんす?」

「銃を持ってるシモンだよ! この階層にいるはずだ!?」

「まったく何を言っているかわかりんす。ジュウとはなんのことでありんす? 人の名前かえ??」


 コルネーリア女王がすっとぼけていたら、聖騎士リクトの盾に銃弾が当たったのでユウキは問答はやめる。


「もういい! トモヤ! 索敵はどうなってる!!」

「周りには小動物の反応しかない」

「はあ? お前の索敵、数百メートル先までわかるんだろ!」

「だから、五百メートル先まで探したけど小動物以外は何もいないんだよ!」


 ユウキとトモヤが揉めている間も他のメンバーはキョロキョロとシモンを探したが、どこにもシモンはおらず。すると、拳聖トモノブが最悪の情報を思い出した。


「なあ? ライフル狙撃の世界記録って、どれぐらいか知ってるか?」

「ああん? んなの知るか」

「3キロだ」

「3キロ? そんなに飛ぶのか??」

「真偽のほどはわからない。ただ、2キロ先から撃ち殺したって話もある。1キロでも、俺たちには見付けられないぞ」


 まさかの距離。そんな長距離から撃たれている可能性に気付いた勇者パーティは息を飲む。


「シモン……シモ~~~ン! 出て来~~~い!!」


 そんな中、ユウキはシモンの顔を思い浮かべて悔しそうに叫ぶのであった……


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