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銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、案の定Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~  作者: ma-no
二章 逃亡生活

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064 今更の試し撃ち


 フレズベルクとの戦闘から5日。この間にプックは黙々と鍛冶仕事に精を出していたら、シモンはずっと部屋でダラダラしていた。

 そのことをプックにも(とが)められ、シモンも飽きて来たので、久し振りに隠し砦を出た。


 弓を背負って岩場を抜け、エルフから聞いていた狩り場にやって来たら獲物をキョロキョロと探す。


「こんなところで何してんだ?」


 すると、木の陰にさっと隠れた者がいたから近付くと、ユーチェが観念して出て来た。


「いや~。偶然どすね。天気がいいから散歩してたんどすえ~」

「噓つけ。砦からずっとつけてただろ」

「あら? バレてたん。それなら勇気出してデートに誘えばよかったどす~」

「君、仕事中だろ? もっと言うと、俺の見張りが仕事だろ??」

「なんでバレたん!?」

「装備……」


 ユーチェの格好は、革の軽鎧。腰にはナイフを差して肩には弓まで担いでるのだから、デートには相応しくないからバレるに決まってる。


「てか、狩り? 狩りするん??」

「そうだけど……」

「なんで弓担いでるん? アレ使わんの??」

「うるさいな~。獲物が逃げるだろ」


 シモンが相手するのが面倒になって歩き出したら、ユーチェは質問攻め。止めても止まらない。


「弓も使えるん? 飾りだけ?」

「だから! はぁ~……昔は弓で戦ってたんだよ。いまはアレがあるから、カモフラージュで持ってるだけだ」

「じゃあ、弓も上手いん? 勝負しようや。弓ならウチも自信あるどすね~ん」

「ここ最近は使ってないから、勝負にならないからイヤだ」

「ええや~ん。ウチと遊んでや~」

「絡み付くなよ。仕事中だろ」


 ユーチェが離してくれないので、シモンは渋々勝負を承諾。遠くの木を狙い、どちらが一番遠くまで当てられるかを競う。


「へ? まだ当たるん??」

「だいぶ鈍ってるな~……昔は真ん中外したことないのに……」

「いや、ウチは何本も前に脱落してんねんで~~~」


 でも、すぐに決着。シモンは納得いかないからと、あるだけの矢を全て放つまでやめない。それが全て命中してるから、ユーチェは脱帽だ。

 それから矢を回収に行くと、2人ともジョブについて質問していたが、どちらも言いたくないのかすぐに話は終わった。


「ぜんぜん獲物がいないな~」

「この辺は粗方狩り尽くしてるどすからね~。いたとしてもカエルとかしかとれまへんで」

「いつもタダ飯食わせてもらってるから、何か狩ろうと思っていたけど……仕方ないな」

「なに言ってるんどすか。ホーンホークのほとんどはお兄さんが狩ってんから、遠慮なんかいりまへんで」


 獲物がいなくては狩りもままならない。シモンは収納バックからショットガンを取り出して試し撃ちするみたいだ。


「それってプックさんが最後に使ってたヤツどすよね?」

「ああ。俺のために作ってくれたはずなんだけど……なんだかんだで、これ使うの初めてだな」

「いつものと何がちゃうんどす~?」

「まぁ見てろ」


 シモンはショットガンを草が生い茂っていて太い木がある場所に向ける。その木の真ん中に照準を合わせたら引き金を引いた。


「いま、何か動いたよな?」

「はい……なんやろ?」


 木に着弾と同時に草がガサガサっと激しく揺れたので、2人は近付いて草を掻き分ける。


「あはは。ラッキー。ホーンラビットに当たった」

「へ? なんでそんな所に……狙って撃ったんどすか??」

「いや……ちょい待ち」


 シモンはホーンラビットを木にぶら下げて首を切ってから教えてあげる。


「この武器ははちょっと特殊なんだ。木を見てみな」

「なんか細かい穴がいっぱいあるどすね」

「それが能力だ。小さな鉄の(つぶて)が、広がりながら飛ぶんだよ。見た感じ、思ったより広がるんだな……ホーンラビットも何発も当たった跡がある」

「本当どす。運が悪かったんやな~」


 シモンはやはり怖い武器だと再認識していたが、ユーチェはホーンラビットしか見ていない。手を合わせて祈っているけど、ヨダレを拭ったからそういうことかも?


「ウチにも撃たせてくれまへん?」

「いいけど……俺を狙うなよ? それ、下手なヤツでも当たるようにできてるから」

「わかってますがな~」


 シモンはイロイロ注意してからショットガンを手渡す。さらに撃ち方も教えて撃たせたが、反動に驚いていた。

 ユーチェに撃ってもらうのはこれはこれでアリなので、シモンはジックリとショットガンの弾の広がり方を目で追うのであった。



「ああ~。楽しかった~」


 獲物はホーンラビット1羽しかとれなかったが、お弁当を食べたら帰宅。ユーチェはショットガンをいっぱい撃てて楽しかったようだ。


「ね? 初デート」

「デートじゃないだろ。ずっと仕事中だ」


 いや、ユーチェはデート気分だったらしい。シモンはその点をずっと否定していたけど、こんな日に限って砦の入口でプックと鉢合わせ。

 ユーチェはニヤリと笑い、シモンの腕に絡み付いて喋り掛ける。


「デート楽しかったどすね~? ええどすやろ??」

「はあ? なに言って……」

「はあ!? デェェートォォ~??」


 どうやらユーチェ、マウントを取ろうとしてるみたい。プックもデートと聞いて、怒り爆発だ。


「4日も食っちゃ寝して、今度はデートかいな! あーしはずっと働き詰めやねんで!?」

「いや、プックさん? こいつの嘘やで??」

「エルフ弁移ってるやないか!? この裏切り者~~~!!」

「待った! いまの、マジでどっちの言葉だったんだ??」

「知るか!!」


 シモン、パッと出た言葉は何弁かわからないので、さらにプックを怒らせるのであったとさ。


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