出店 1
今日2回目の更新です。
今日はここまで…………かもしれません。
もし夜に時間が取れればあと一回更新するかもですが、期待せずにお待ち下さい。
「えっと、商品OK、袋OK、釣り銭OK、シートとか諸々もOK。……よし、忘れ物なし! シヴァくん、ギンファちゃん、行くよ~!」
「は~い!」
「はい」
今日は、1月28日。
自由市場が開かれる日だ。
倉庫に置かれた食材の山を見たフレンさんの提案と協力の元、私は初めて、自由市場に出店する。
その為朝から大忙しだった。
開催時間に間に合わせる為、家の事はシヴァくんやギンファちゃんと分担して急いで終わらせた。
最後に昨夜のうちに用意しておいた品をもう一度確認すると、私達は魔法のじゅうたんに乗り、家を出て、街に向かった。
とはいえ、魔法のじゅうたんは四人乗り。
明らかに重量オーバーな為、今日の為に魔法のじゅうたんをもうひとつ作り、荷物はそちらに乗せた。
荷物用の魔法のじゅうたんは、ちゃんとついてきてくれて、ホッとした。
会場である中央広場に着くと、入り口で既にフレンさんが待っていた。
「おはようございますフレンさん! すみません、お待たせしてしまいました?」
「いや、大丈夫だよ。そんなには待ってないから。さ、クレハちゃんの出店場所はこっちだよ。おいで」
「あ、はい!」
フレンさんの案内で出店場所に行くと、そこは中央広場の端のほうだった。
「う~ん……ずいぶん端ですね。集客力悪そうですが……大丈夫でしょうか? 完売できるかなぁ」
「さあ。けど自由市場にくる人って、とりあえず一通り店を見るから、大丈夫じゃない?」
「そうですよ、大丈夫です! クレハ様の作る野菜美味しいですし、モモやウルの牛乳は、どこへ出しても恥ずかしくありませんから!」
「頑張りましょう。目指せ完売、です」
「どこへ出してもって……ギンファちゃん、それなんか違う気が……でも、ありがとう二人とも。よぅし、頑張って完売させようね!」
「はい!」
「はい」
「目標は完売なんだね。初めてで完売か……まあ、なるようになるかな」
私達は協力してお店を開く準備をし、市場が開かれる時間を待った。
時間になり市場が開かれると、この日を楽しみにしていた人達が一斉になだれ込んできた。
端のほうの出店で、人が通るのかと思った私の心配は、杞憂に終わった。
フレンさんの言葉通り、ここにくる人達は一通り見て回るようだ。
私の店にも時々人が来て、商品を買って行ってくれた。
買ってくれるお客さんはやはり、主に主婦の方々だった。
私とフレンさんが接客と会計、ギンファちゃんが購入された品を袋に詰め、シヴァくんが空いたスペースにすかさず商品を補充するという役割分担で、私達のお店は回っていった。




