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売買契約 4

私は再びギルドを訪れた。


「おじさん! 依頼品、ちゃんと届けて来ましたよ」

「お、そうか! ありがとうな嬢ちゃん。ご苦労さん。……それで……どうだった?」

「……夫人のお話なら、お受けしました」

「受けた……?」

「はい。……依頼品によっては、断る自由を、誓約として契約内容に入れて下さったので」

「あ、ああ、そうか……。……そうか。いや、それなら安心した。まあ、あのご夫人なら、嬢ちゃんを困らせるような依頼はしないだろうとは思ったが。分別のある方だからな」


そう言って、おじさんは安堵の息を吐いた。


「そのようですね。でもおじさん。それならそうと、行く前に言って欲しかったです。もし私が誤った判断をしたらどうする気だったんですか」

「ああ、悪い。……けど、嬢ちゃんなら、たぶん大丈夫だろうと思ってな」

「たぶんて……まあ、少なからず信頼して貰えてるなら、嬉しいですけど」

「おう、してるぞ? 嬢ちゃんは小さいのになかなかしっかりしてるからな」

「それはどうも。……けど、良かったんです? 依頼してくれる顧客、一人減っちゃいましたよね?」

「ん? なあに、構わないさ。ギルドへの依頼は、山のようにあるからな。むしろ減った分管理が楽になるから、俺としては助かるな! ははは!」

「……それなら、いいですけど。……じゃ、私帰りますね。夕方までには家に着きたいので」

「おう、気をつけてな! 夫人の依頼、頑張れよ!」

「はい。それじゃあまた」

「ああ、またな!」


私はおじさんに手を振り、ギルドを出た。

さあ、家に帰ろう!

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