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【完結】負けヒロインと俺が付き合っていると周りから勘違いされ、幼馴染みと修羅場になった  作者: ネコクロ
第二章『人気者は大変』

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第46話「幼馴染みからの挑発」

「なんか、昔よりも素直になったか……?」


 堂々と甘えることが好きと言ってきた佳純に対し、陽はそう尋ねてみる。

 昔も甘えん坊だったことには変わりないけれど、こんなふうに甘えるのが好きだと言ってきたことはなかった。

 だから素直になったことに対して陽は聞いてみたのだけど、佳純は恥ずかしそうに陽の胸に顔を埋めながら上目遣いに見つめてくる。

 そして、ゆっくりと口を開いた。


「告白までしてるのに、取り繕う意味なんてないと思うの」


 どうやら佳純は、陽に気持ちを打ち明けてしまっているのだからもう我慢をしてまで気持ちを隠す必要はない、と思っているようだ。

 佳純がどうして素直になったかを知れた陽だが、告白のことを持ち出されたことによって今度は居心地が悪くなる。


 一度断ったとはいえ、今陽は佳純と付き合わずに彼女を甘やかしている状況だ。

 (はた)から見ればいちゃついているようにしか見えない状態なのに、これで付き合っていないと言っても誰も信じないだろう。


 そんなことをしていながら佳純の気持ちに答えられていないのだから、自分は中々のクズだと陽は思った。


「プライドとかないのか?」

「幼い頃からたくさん恥ずかしいところを見られているのに、何を今更」


 佳純の言う通り、幼い頃からずっと一緒にいた二人はお互いの恥ずかしい部分などたくさん見てきた。

 そのため、今更取り繕ったところで何も意味はないと佳純は思っているようだ。


「……幼馴染みって厄介だよな」


 幼い頃からお互いをよく知り、一緒にいるのが当たり前だったからこそ中々離れることができない。

 一度決別をしたとはいえ、一緒にいる関係に戻ってしまった以上もうこの関係を簡単に終わらすことができないことを陽は察していた。


「何、不満なの?」

「別に」

「…………」

「どうした?」


 陽の返事を聞いた佳純は不服そうに陽の顔を見つめてくる。

 そして、急に上の服を脱ぎ始めた。


「なっ、何をしてるんだ!?」


 腕の中で脱ぎ始めた佳純に対し、陽は慌てて佳純の腕を押さえようとする。

 しかし、佳純は器用に陽の膝の上で体勢を変えてスルッと陽の手を躱し、タンクトップのようなシャツ一枚になってしまった。


「大丈夫、これ以上は見せない」

「…………」

「何、見たいの?」


 佳純の態度に対し陽がなんとも言えない表情をすると、佳純はニヤニヤとして陽の顔を見つめ始めた。

 そして自分のシャツの裾を掴み、チラチラと白い肌を見せてくる。

 そんな佳純に対し陽は――。


「今度からお前のことをビッチって呼ぶわ」


 やられっぱなしにならないよう、佳純が気にするであろう言葉を選んで反撃した。

 すると、途端に佳純の機嫌は悪くなりジト目で睨んでくる。


「…………」

「お前がしていることはそういうことだぞ?」

「うちの学校の男子なら泣いて喜ぶわよ?」

「自己評価高すぎだろ」


 そう言う陽だが、心の中では(泣くまではいかなくても感激して大暴れしそうだな)と思ってしまった。

 佳純は中身はともかく見た目だけで言えばトップアイドルに勝るとも劣らないくらいのかわいさを誇っている。

 それほどにかわいい女子のラフな格好を見て興奮しない男子はいないだろう。


「…………」


 しかし、陽の内心を知らない佳純は陽の言葉を挑発と受け止め、また不服そうにジッと陽の顔を見つめてきた。

 そして今度は、自分のミニスカートの中に少しだけ手をツッコミ、スルスルとストッキングをミニスカートの外まで下ろしてしまう。

 その後、挑発的な表情を浮かべて口を開いた。


「脱がさせてあげる」


 そう言う佳純は陽の手を掴み、自分のストッキングへと手を誘導するのだった。

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― 新着の感想 ―
なし崩し狙いだなあ、てか隙あるなら既成事実作って完全にものにする気だな
[一言] タンクトップみたいなシャツはおそらくキャミソールですね。
[一言] ちょっとエロい雰囲気なってきたから風呂洗ってきます! 使ってくれよな!!
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