表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/41

二十一撃目 Fear is often greater than the danger・1

 荷物・・の引き渡し場所に出向いたアストラを迎えたのは、運搬人のローナーと荷物、そしてなぜか、荷物の最初の世話係を務めたサコーであった。

荷物が三角巾で右手を肩から吊っていたり、サコーが荷物の頭を撫でくってぶちぶち小言をたれていたり、ローナーがそれを頭に生が付く感じに暖かい眼差しで見ていたり、少々状況判断に悩む光景だが、傍目にはそれなりに仲のいい父と息子か、叔父甥のじゃれあいを、共通の友人が眺めている微笑ましい光景、と見えるだろう。


 それにしても、とアストラは荷物を観察する。

十日ほどで、まだ荒削りではあるが、隠形が実戦に耐えうるレベルになりつつある。

サコーと、サコーの次に荷物の面倒を見たシグから学んだのだろうか。

だとすれば、大したものだ。

観察し、理解し、それを自らの血肉にする。

簡単なようで、なかなかできることではない。


「相変わらず几帳面だな」


 引き渡しの予定時刻きっかりに現れたアストラに気付いたローナーが声をかけると、サコーとじゃれていた(正確にはサコーが構い倒していた)荷物が、アストラの方へとその顔を向けた。


 自然で、リラックスしているようにも見える立ち姿。

余計な力はどこにも入っていないが、何が起こっても瞬時に対応できるよう、そのための準備を常にしているのがよくわかる。

ウェーラの街でもそうだったが、あの時より、磨きがかかっているようだ。


 悪くはない。

こうした、向上心とも言い替えられる貪欲さを持つことは、悪いことではないと、アストラは考えている。

が、そのことと、荷物の性質がアストラにとって好ましいものであるかは、また別の話である。


「おい、荷物ガキ


 荷物ガキの一言に含ませたものに、どう反応するか。


 ある程度の実力があり、また自らの実力に自信がある奴の、十人中八人から九人までは、こちらにつっかかってくるが、そういった連中は、相手(この場合はアストラになる)と己との実力差を客観的に観測できない奴ばかりだった。


 残り一人か二人も、まず大概は、つっかかってはこないものの、気分を害したとばかりに不快げな顔をして黙りこむ。

これといった反応を示さない場合もあるが、無視することで相手にしていない、と態度で示しているのがほとんどであり、相手との実力差を客観的に観測でき、かつ、その結果を事実として認めた上で、相手の意図するところを探るために、自らの反応を表に出さないようなのは、滅多にお目にかかれない貴重な掘り出し物といえる――たとえば、今回の荷物のように。


 八歳という年齢上の身体的な未熟さ、時間という物理的な理由による練度の不足を、伸びしろと、自分とアストラとの実力差を理解できる頭とで相殺して、ぎりぎり“可”というところか。

アストラから一定の距離を置き続けながら、観察、あるいは警戒を続ける今回の荷物に、そう評価を下した。


 余談ではあるが、アストラの評価基準は、リニエッジとして・・・・・・・・A級アルゲントゥムに位置付けられているウィルオザワイクスでやっていけるかどうかであるため、アストラが下した“可”という判定は、よそのリニエッジでは“優”一歩出前の“良”もしくは“優”に相当する。


 いまだに距離を置き、こちらの様子をうかがっている荷物に、


「飯と寝床以外の面倒は見ねえぞ。やらかすなら自己責任でやれ。……何か質問は?」


 実に堂々と宣言するアストラに、サコーのこめかみがひくりとひきつり、ローナーがおかしそうに笑うが、当の荷物はいたって淡々としたものだった。


「わかった」


 小さく頷いただけで、不平不満を示すこともない。

口数自体、そう多くはないらしいが、アストラとしてもそのほうが面倒がなくていい。


「よろしく、頼む」


 多少ではあるが置く距離を縮めて、荷物がぺこりと頭を下げる。

アストラの動向を眼で追える程度の下げ方だが、礼を逸しない範囲内であり、それなりに礼儀も身に付いているようだ。

悪くない。


「頼まれてやるから感謝しろよ、荷物こぞう


 サコーのこめかみがさらにひくつくのを尻目に、アストラは口の端を持ち上げる。

荷物は荷物だが、多少格上げしてやってもいい荷物だ。

ガキから小僧に格上げされたことに気付いたのか、荷物の口元が、ほんの少しだけほころんでいた。




     †     †




 あーるーはれたーひーるーさがりー、しゅーくーばーへつづーくみちー、にーばーしゃーがーごーとーごーとーわーたーしーをつれーてゆくー。

おはようございますこんにちわ、ツァスタバです。

ただいま絶賛ドナドナ中でございます。


 あ、売られてゆくんとちゃいますよ? この先の飛び石宿場町まで通りかかった荷馬車に乗せてもらってるだけです。

宿のうまやで使う藁を売りに行くそうで、荷台の藁山に埋もれてますが、なぜでせうか、見た瞬間塔のてっぺんからダイビングしたくなったとです。

ちなみにローナーさんの次の保護観察官、アストラさんは荷台で農家のじっちゃんとタンデムなう。

最近は腰痛がのー、とお約束の健康トークに律儀に相槌打ってるけど、ありゃかなりのスルーテクの持ち主と見た。


 それにしても、昨日はあれから大変でしたわ。

大笑いしてたところで、ぶつんと意識がクロスアウツッ!

……してどうする。脱ぐな。被るな。変態か。


 はーいリテイク入りまーす。


 えー、大笑いしてたところで、ぶつんと意識がブラックアウトしまして、気が付いたら右腕肘下から包帯&湿布固め+三角巾吊りでローナーさんの小脇に抱えられておりましたんですのよ奥さん。(誰)

幸い両手利きっつーか、そうなるよう訓練してたんで、利き手使えない不便はあんまないんですけど、グランマ(仮)に肉離れってレベルじゃねーぞ的なことになってるからしばらく安静に、と注意されました。

ああうん、ぶっちんぶっちん断裂しまくってたもんねー。内出血でそりゃもう見事に赤黒く染まり上がってましたしね、指先まで。

でもこの程度のダメージなら、内部魔力オドしゃばしゃばにして再生速度上げれば、一両日中には五割回復余裕なんですが。


 それはおいといて、ですね。

なんということでしょう。ギルド出てちょっとんとこで、サコーの父ちゃんとバッタリ遭遇したではありませんか。

ギルドになんぞ用事あったみたいだけど、そこらの事情は見ざる言わざる聞かざるが正しい選択肢。


 で、なにしてんだお前ら、と聞かれたら、答えてあげるが世の情け。

かくかくしかじかマルマルウマウマ、ざっくりザッパにご説明申し上げましたところ、出てきたばっかのギルドに再度連行され、ローナーさん共々床に正座させられて、ものごっつ叱られたとです。

こっちにもあるんだ、正座。

じゃなくてだな、父ちゃんのーぼーだー。わしゃ怪我人じゃぞー。グレるぞーほんとだぞー。


 とりあえず、何をやったかキリキリ吐けっつわれたので、技の詳細は禁則事項なんで黙秘したけど、未完成の大技×未完成の大技ぶっつけでぶちかましたらこーなりましたテヘペロ☆ と正直に申し上げたところ、このバカチンがー! と雷落とされました。

バカチンて。リアルで初めて聞いたわー。


 土台からだができあがって技の錬度が上がれば、こっちの被ダメもかなり抑えられそうだし無問題もーまんたい、むしろ現時点でそーいう見通し立って蝶ラッキーじゃね?

なのでつい、「カッとなってやった、後悔も反省もしていない(キリッ)」(意訳)とかやっちゃったのが悪かったんじゃろうかー。

でも実際、後悔とか反省とかするよーなことはひとっつもしてないと、胸張って言えますよ私ゃ。


 で、十分ほど、アホども自重しろ(要約)とキッツいお叱りを主にローナーさんが受け、解放された後、再びローナーさんの小脇はとりあえずお断りして宿まで戻りましたが、いやもう途中腹が減る減る腹が減る。

まさしく私の胃袋が魔獣の咆哮キダフ・アル・アジフですはい。

あまりの空腹に耐えかねて、途中の屋台で半銀貨一枚分食い散らかしました。あ、もちろん自分の財布から出しましたよ? 


 昼飯時も近く、色んな屋台があったけど、ボリュームがあって待たされずすぐ食える、を第一条件に、ひたすら食いまくったとです。

塩漬けの豚とヒヨコ豆の煮込みは、胡椒、ハーブ(多分ローリエとかその辺)、ドライトマト、オリーブオイルにニンニクとシンプルな味付けながら、肉の旨味でマイルドさを持った塩気と、塩漬けにすることで煮込んでもほどよい歯応えを残す豚肉、肉とドライトマト、ニンニクの旨味たっぷりな煮汁をしっかり吸った豆の柔らかさの中に、隠し味の鷹の爪のぴりっとした辛さがいいアクセントになって全体を引き締めていた。

バゲットに挟まれた、でっかいフライパンにたっぷり目に引いたオリーブオイルで揚げ焼きにした魚は、鱒っぽい味の川魚で、泥臭さのない上品な白身は、癖はないが特徴もない没個性さをもって、粒マスタードのほどよい刺激が舌を飽きさせないタルタルソースを生かし、しゃりしゃりのレタス、スライスオニオン&トマトとも互いを引き立てあって、つまりはいと美味し。


 ……同僚ヲ友壱号(仮)がよく、異世界転生ものとかで主人公が商売とか料理とかあれこれチートやる時、必ずってくらいマヨネーズ作るよね、と言ってたんだが、聞いた話では、マヨネーズ発祥の地やら起源やらは諸説紛紛だけど、地中海のメノルカ島っつー島だって説が有名らしい。

十八世紀、戦争で島に来たフランスの貴族がそこのソースを気に入って持ち帰り、マヨネーズが生まれたとかなんとか。

起源とかありすぎてわかんねーよ、ってことは、地中海沿岸ではそんだけメジャーなソースだった、とも考えられ、つまり十八世紀以前からあってもおかしくない、とも考えられる。

むしろ、それ以前からあったと考えるべきなんじゃね?

材料は酢と油と卵黄と実にシンプルだし、日本の平安やら戦国時代的な異世界や、古代中国的な異世界ならまだしも、ヨーロッパ的な異世界なら似たよーなもんが自然発生してんじゃね? と思うんだけど、ちゃんと自然発生してましたよ。

異世界の文化はレベルが低い、従って異世界の人間の発想は貧弱で、マヨネーズとか作れるわけねえだろ、みたいなのがあるんだろうか。


 それもさておき、両方利き手みたいなもんだけど、口の周り、パンくずとかフライの衣とかタルタルソースとかついてたみたいで、苦笑いのローナーさんに顔ごと拭われましたが、首から上がぐりんぐりんになったのはゆーまでもありません。

うん、食べかすと一緒に首取れるから、マミるからそれ。


 そうやってあれこれ食いまくって宿に帰れば、サコーの父ちゃんが先回りしてお待ちかねでラウンド2、ファイッ! ですよ。

思わず父ちゃんでのーて母ちゃんか、とツッコミたくなりましたが、そのへんにしときなよ、今のアンタ、あたしが冒険者こっちで身を立てるって言った時の母さんそっくりよ? とのサイボーグなクリスチャン姐さん激似のおねいさまの一言に大破してました。

そら母ちゃん呼ばわりはショックでかいわな。違和感仕事しないとか思ったけど。言わなかった私優しい超優しい。


 それから晩飯まで、ローナーさんも交えてあれこれ話をしたとですが、サコーの父ちゃんが聞いてくるのは、シグさんローナーさんとの道中にあったことでしたねー。

実家出て一人暮らしの息子が里帰りなう、のおかんですかっつーくらい。

まあ、ついさっきやらかしたことがことだけに、道中ほかになんぞやらかしてないか気になるみたいです。


 ローナーさんとの、主街道じゃなく林道ショートカットで楽しく野宿旅サバイバル、ゴルゴン=クニークルス獲ったどー! 昨日は持ち込みの猪で牡丹祭り、今日は兎祭りだトロピカルヤッホォオオイ! の三本でお送りしたくだりはわりと笑顔で聞いてたけど、シグさんとの道中、引き継ぎん時にこりゃ遅くなるなーってんで一人で行ったあたりからこめかみに血管が浮きはじめ、大人の社会見学in娼館のラウンジのあたりで、浮いた血管がヒグヒグしだして、あるぇーこれやっちまった? と冷や汗かいたとです。

……ああ、うん。シグさんスマソ。わりとマジに。


 で、数時間前の実績ぜんかのお陰で、サコーの父ちゃんが明日の引き継ぎまでお目付け役として乱入もとい参入、二人部屋を四人部屋にチャージしてのお泊まりとなりました。

新人がかましたポカの尻拭いに急遽出張ってなって、野郎と相部屋で雑魚寝したの思い出したわー。あん時はホテルはホテルだわの壁穴だらけだわ床に寝袋だわ砂ジャリジャリだわ外はどっかんどっかんうるさいわで大変だったけど。


 んで、兎祭りじゃー! が昨夜ゆうべで、サコーの父ちゃんに祭りから強制退去させられて、牡丹祭り明けの朝を超える酔っ払いどものなれのはて転がるつわものどもが宴の跡でガッツリ朝飯いただいて、予定していた待ち合わせ場所に向かって。


 とまあ、そのような経緯があって、農耕馬の歩みに揺れる荷台で、藁山に半ば埋もれてぼひゃーっと空を眺めるに至ってるとです。

転生八年(私としては実質二年)、ここまでのんびりしたことはないんではなかろうか。

気を抜くと、うっかり寝こけそうになるのんびり加減でございます。


 ……あー、空が高いなー。藁山ぬくー。

あったかくて、いい匂いのする荷台の藁山から空を見上げながら、昨日の楽しい肉体言語式会話コミュニケーションをまったりじっくり反芻しているうちに、気がつけば荷馬車は飛び石宿場町に入っていた。

昼は過ぎていたけど、夕方には早く、反芻が楽しすぎて忘れてた空腹感に、胃がぎゅるぎゅるわめき出したのには参ったけどね。


 藁の納入先だからと、そのままついでで宿まで乗せていただくVIP待遇でしたが、かわりに宿代節約のための狩りができんかったとですが、紹介割引がついとりました。

二階に二人部屋二つと四人部屋一つ、一階に四人部屋一つの、素朴で家庭的な宿は、荷馬車のじいさまの姪夫婦とその子供たちが経営してるとか、何だかんだでちゃっかり、じゃないしっかりしてはります。


 アストラさんが取ったのは二階の角部屋で、扉を開けてあらまあびっくり。

痩せぎすで人相のあまりよろしくない、雷鳴とどろく嵐の夜に、墓場から掘り出してきたの繋ぎ合わせた死体で人造生命体の創造実験を、くひひひひとか笑いながらしてても違和感仕事しないオッサンと、暗殺者アサシン修行中の見習いです、つったら多分十人中十一人が信じそうな子供には不似合い過ぎる、プリンスエドワード島行ってきたのうふふ、な趣味の人大喜びなカントリースタイルの二人部屋ではありませんか。

ないないない、この二人連れにこの部屋はない。マジないわー。

二人してリアルに「ポカーン」のAAみたいな顔で、目と目で通じ合ってみたけど、現実は変わらない。

うん、まあ、その、なんだ、メンタル的な疲労はあっても正気度削れたりしないし、大丈夫だ問題ない。

……といいなあ。


 微妙な空気をあえてなかったことにしつつ、下ろした荷物を小さなテーブルに置き、ベッドに腰掛け旅装を解く、前に右手を吊るす三角巾を外す。

いや、今朝の段階で七割五分回復してたんだけど、サコーの父ちゃんがね……次会ったらかーちゃん呼んでやる。


 窮屈な姿勢から解放された右手にほっと一息つきつつ、手袋グローブと隠し武器の幾つかを外しつつ、腕に巻いた革帯やベルトと帯布を解いて上衣ジャケットを脱ぎ、トラウザースとゆったりした黒いシャツ姿になったところで、革長靴ブーツから足を抜く。

五感を活かしきるとゆーことで、長時間ブーツを履いた足のニヲイと、結果発生する白○菌の恐怖すら再現してみせた運営の斜め上さが、数多あまた経験者サバイバーたちを狂奔させ、開発に至った神アイテム、抗菌消臭速乾性五本指靴下(下着のカテゴリに入るためか、サイズ自動補正アリ)のお陰で、スッキリ快適でございます☆

なお、手遅れとなった方々のため、武藤鉦八郎考案の入浴剤を再現したのは、青年薬愛師怪の手柄でした。入浴剤として、『ミヅガルヅ・エッダ』ではお世話になったものです。火山エリアで温泉見付けるまで、よく使ってなー。


 末端の毛細血管決壊のお知らせでえらいことになってた手足も、内部魔力で細胞レベルの回復促進いつものさぎょうのおかげでなんという劇的アフター。

始めたばっかの頃と比べて、毛細血管スプラッシュもおとなしくなったってのもあるし、名残は右手の爪の下にしかない。

グーパーと手と足の指を動かして動作確認。

うん、右手だけちょい違和感あるけど、この感じならあと数時間で完治ってとこだろう。


 つーかさ、保護観察官がいるっつっても自衛手段を持つのは当たり前じゃろ?

放置されてるとはいえ一応“街道”とされる道で盗賊に襲撃されたら、キチッと返り討なでぎってから次の襲撃に備えるだろう? 誰だってそーする。私もそーする。

なんで、うわぁ、みたいな目ぇで見られんのかなー、と思っとったんですがね?


「量産の鋳造にしちゃ、いい使ってるな。使い捨て前提なら質落として量だろ量」


 うん、これは予想外。

この海の(ズキュウン)の目をしても以下略でしたわ。

やだ、カッコイイ。


 まあ、アストラさんの言うよーに、使い捨て前提の鋳造りょうさん品にしちゃ、質がいいの使ってるけど、鍛治場使わせてくれた親方(『ミヅガヅル・エッダ』でのね)が、たとえ使い捨て前提とはいえ、俺の工房で粗製乱打は許さねぇ、つーからさぁ……。

頑固一徹職人気質。片手にハンマー、心に職人魂、唇に葉巻、背中に人生を。見て盗んで打って覚えろ、な無口な親方の一言は、重かったとです。

それに。


「こっちは、使い捨てないやつだから、これでいい」


 たとえ鋳造りょうさん品でも、資源に乏しい技術立国、もったいないお化けの出る国の出身なんで、使い捨てたりゃしません。

手慰みに作ってる投擲用の木針だって、使い終われば焚き付けに再利用してんですよ? 貴重な資源を使い捨てるわけないじゃないですかやだー。


「使い分けしてんのか?」

「使い分けしないのか?」


 思わず返すと、アストラさんはぶっと噴き出した。


「お前、結構面白ぇのな」


 ……何でそうなる。

まあ、いいけどね別に。


 そりゃそうと、ローナーさんが言うには、アストラさんは脳筋一座ウィルオザワイクスの頭脳担当で、魔法? とかにも強いっつーか、そっちが本職なんだそーな。

考えたら私、魔法の現物見たことないんだよね。

内部魔力回して強化するのはやってるけど、これって厳密には魔法じゃないらしいし。そもそも魔法がどーいうものか、外部魔力マナ使って何かする、ぐらいしかわからないし。

『ミヅガヅル・エッダ』じゃそれなりに使ってたけど、こっちの魔法はマジ知識ゼロだし。

アストラさんが保護観察官のうちに、どーいうもんかちょっとでも見れたら儲けもんだけど。

……見れたら嬉しいなー。

二十一撃目お届けします。

戦闘書いてスカッとして、気が抜けたみたいです。

早いとこ目的地まで書いて、次の戦闘を……! 一心不乱の大戦闘を!(をい)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ