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狼の瞳にうつる世界(仮修正版)  作者: 蒼鈴六花
2章 子狼の誕生
24/25

抱っこと寝顔

すごく久しぶりに投稿しました。

……すみません。ほんと書けなくて。


とりあえず仮修正しました。文章の改善をしたつもりです。

物語の改善はまだ無理ですが……

レイとシェリトゥスに子供達を見せた翌日。


朝、騒ぎ声で目を覚ます。


このままでは子供達が起きてしまうと思い、人型のセリスに子供達を見てもらって騒ぎ声の原因を見に行く事にした。




洞窟の外、


下の森を見ると、精霊とドラゴンが集まっていた。


レイやシェリトゥス達の眷属だ。どうしてこんな早朝から俺の棲家の前に集まっているのか?

そう思っていると、精霊とドラゴンがこちらに気付き、それぞれの代表が叫ぶ。


「フェイ様―!!御子が生まれたというのは本当ですかー!!」


それを聞いて俺はすぐに洞窟から飛び降りた。


「声、大きい。起きるだろ」


「す、すみませんでした。でもその反応、本当に御子がお生まれに…!」


俺はコクリと頷くと、がやがやと騒ぎ始めた。皆、なにやら嬉しそうだ。でも…


「騒がしい」


ぴたりと騒ぎがやんだ。だが、少し遅かったようだ。

上を見るとセリスが洞窟の入り口にいた。


「マスター、起きてしまったようです……泣き始めてしまって止められません」


ため息をつきながらすぐに洞窟に戻ることになった。

俺と入れ違いにセリスは下に行き、説教を始めたようだ。


洞窟に入るとミーミーと子供達の鳴き声が聞こえてきた。

子供達は俺が見える位置までくると、声を挙げながらよたよたと近づいてきた。


実は子供達が歩くのは初めてだ。

昨日は生まれてから抱っこされたり、寝ることぐらいしかしなかったから。


なんだか不思議な気持ちだ。


とりあえず、子供達がこちらに来るのを見守る。

まだうまく歩けないのか、こてっと倒れたりするものの、倒れてない方は立ち止まって待っていたりする。


ふるふると足を震えさせながらも何とか俺のところまでつくことができた。

まだ小さい尻尾を振って、俺の毛の中にもふもふと入り込んできた。


少しくすぐったいが、子供達は頑張ったし、優しく背中を舐めてやる。


すると後ろからセリスが来た。


「こちらの説教は終わりました。子供達は泣き止みましたか?って、なんかすごくかわいいことになって……」


そう言ってなにやら、録画モードになるセリス。

少しだけぼーっとしていたセリスは何かに気付く。


「っは!!そうでした。そとで皆さんがお待ちですよ」


我に返ったようだ。

俺はコクリと頷き、子供達をくわえて外に出ることにした。




洞窟外、森の入り口にて


俺が下りたとたん、急に皆が大声を出すからびっくりした。

「キャー」とか「かわすぎるー」とか聞こえてくる。


子供達を見ると耳をぴんと立てて目が丸く開いている。すごくびっくりしたらしい。

少し固まった後、泣き出してしまった。

俺は子供達を下ろして、舐めてあやす。


すると俺の後ろから降りてきたセリスが赤いオーラを噴出して皆のところに向かっていった。


俺は後ろを振り向かず、セリスが来るまで子供をあやし続けた。




「すみませんでした」


皆が子供を泣かせた事を謝ってきた。

セリスは若干まだ赤いオーラを漂わせていたものの、子供達に近づくとオーラは消えた。


「マスター、皆さんがスコールとハティを抱っこしてみたいそうですよ。どうしますか?」


「抱っこ?」


「かわいいですし、誰だってあんなかわいいもの見たら抱っこしたくなります」


「そうなのか?」


「そうです!かわいいものは強いんです!」


よく分からないがそうなのだろう。


「泣かせないなら……いい」


「皆さーん!お許しがでましたよー!」


俺が許可した途端、セリスは子供が驚かない程度に叫ぶ。

おおおおお!と若干抑えた叫びをあげる精霊とドラゴン達。


スコールをドラゴン側へ、ハティを精霊側へ渡して、俺はスコールの様子を見てセリスはハティの方を見る。


ドラゴン側は普段から子育てをしているからか、思っていたより泣かす事はない。

ほとんど女性陣がスコールを持っているが……男性陣は扱い方が少し乱暴。


だが精霊側からはハティの泣き声がする。


「抱き方がわからないなら最初に言ってください!」


セリスの声も聞こえたので行って見ると、精霊からハティをセリスが取り上げてあやしながら精霊に注意していた。


抱っこの仕方を知らなかった精霊は変な抱き方をしたらしい。


精霊は生まれたばかりでもそこそこ知識を持ち、ある程度成長した外見で生まれるため子育ての習慣がなく、子供を抱くという事もした事がないのだ。


精霊達は泣き始めたハティにおろおろしてしまい、セリスが取り上げてあやしているものの、ハティは少し落ち着いてきているが、泣き止む事はなかった。


「マスター……」


自分では泣き止ます事ができない事からか若干涙目のセリス。


俺は人型になってハティを受け取って抱っこするとぴたっと泣き声が一瞬止まり、親に甘える鳴き声に変わって擦り寄る。


ハティは甘えんぼうか、人見知りか……?


そう考えているといつの間にか精霊とセリスに羨ましそうに見られていた。

ハティの頭を撫でてからセリスに渡す。


ハティはまた泣きそうになる。


「ああっ!だ、大丈夫ですよ。ハティ!だから泣かないでください!」


渡しながらもハティを抱っこしながら撫でる。


ハティはやや涙目ではあるが、ぐっと泣くのを堪える。

それを見て少しホッとするセリス。


「そろそろスコールの方を見てあげてください。ハティは私が泣かせないよう頑張りますから」


もう泣かせません!と気合十分なセリス。これなら大丈夫そう。


「わかった」


ハティを撫でてからスコールの所へ行く。




スコールはドラゴン達に囲まれて、ブレスを見せてもらったりして喜んでいた。


ドラゴンの男達は抱っこが女に取られてできないならせめてスコールを喜ばせてあげようとブレスや魔法を披露しているらしい。


スコールに近づいてみる。スコールはこちらにすぐ気付いて足をばたつかせながらミーミー鳴いて俺を呼ぶ。


ドラゴンの女性からスコールを受け取り抱っこする。


「ブレスや魔法……好きなのか?」


「ミー!」


言葉を理解しているかわからないものの元気よく鳴くスコール。


スコールの鳴き声を聞いた周りの空気が和んだ。


「そうか……良かったな、見せてもらえて」


頭を撫でると嬉しそうに目を細める。


それからドラゴン達にスコールを渡し、少し離れた所からスコールとハティの様子を見る。


ハティの方はセリスが頑張っているからか、あれから泣き声は聞こえない。


ぼーっと元の姿に戻って見守る。




昼頃。


スコールとハティが泣き始める。


「終了」


皆に声をかける。


「皆さーん!抱っこの時間はおしまいですよー!」


突然泣き始めたハティにおろおろしている精霊からセリスはハティを取り上げ、こちらに来ながら呼びかける。


ドラゴン達はしぶしぶ泣いているスコールを返しに来る。


「それじゃ、解散です。皆さん仕事ほったらかしてきたのでしょう?」


それを聞いたドラゴンと精霊達がビクッとする。図星らしい。


「マスター先に帰っていてください。スコールもハティもお腹をすかせています」


「わかった」


俺は皆の事はセリスに任せ、スコールとハティをくわえて棲家に帰った。




その日の夜。


俺のお腹を枕にスコールとハティは熟睡中。

それを人型のセリスと見ていた。


「今日は大変でしたね。まさか皆さん仕事をサボってまでくるなんて」


「ああ」


これで一番苦労したのは弟子の二人……ではなく、二人の補佐をしているフラルとレーグルだろう。レイとシェリトゥスはサボりに加わってこちらに来たがっているだろうから。


そう思うと少しため息がでる。補佐の二人のために今度、疲れに効く薬を作ってみようかと思う。胃薬も。


「でも、皆さんそれだけ気になるんですね。マスターの子供が」


「……」


「とってもかわいいですし、マスターの毛並みを受け継いでいます。これで気にならない人はいないです!」


「そうか?」


「そうなんです!」


そうなのか。まぁ、息子達が周りから好かれるのは嬉しい。


「マスターのお腹が占領されていますし……私は背中に抱きつきます!」


いつの間にか背後に回っていたセリスが背中に抱きつく。


「ふふ、背中で寝るのは初めてですがやっぱりふさふさです」


そのままセリスは眠ってしまう。


熟睡している3人の子供をしばらく見て自分も寝る事にした。


子供達の幸せそうな寝顔に暖かさを感じながら……






久しぶりの最新話なので変なところがないかひやひやしていたり……


ほのぼの~っとしてるといいなーと思ってます。


では、誤字脱字、感想、アドバイス等お待ちしております。

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