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狼の瞳にうつる世界(仮修正版)  作者: 蒼鈴六花
1章 二人の弟子
18/25

動物と狩り

うまく、つなぎの話がかけなかったです。いきなりとびます。

技量不足です。もう少しうまく書ける様になったら大幅修正もしていくやもです。


今後少しづつ修正予定、追加の話を入れていったりもします。

レイの体長を変更(6月1日)


二人の弟子に中級魔法を教えてから150年経った。


二人と出会ってもう250年にもなるのか……


150年の間に何があったか。

レイは毎日、俺と相変わらず模擬戦をしている。魔法はすぐ無効化されるので、得意な肉弾戦をしてくるのだが、最初の方は尻尾で地面に叩き付けられて終わる。本人はいつか勝つ!と意気込んでいてあきらめそうにない。ドラゴンの戦い方を色々研究してるらしく、まだしばらく続きそうだ。体長が伸びないことを少し気にし始めていた。


シェリトゥスはなにやらセリスに相談して、オリジナル魔法を作ろうとしたりしているらしい、。最近、隠し事が増えたような気がする。


二人とも、もうそろそろ離れる時が来るだろう、そんな予感がする。

といっても、俺の時間感覚はだいぶ変わっているから、100年以上先のことだろうが。

二人が巣立とうとするその日まで、見守っていこうと思っている。


そんな中、生活に少し変化があった日の出来事。




<なー師匠、最近なんか変な感じがする>


レイがなんだか調子が悪そうな顔で話しかけてきた。


レイは150年。少し成長して大体全長40センチくらいだろうか。身体の大きさを変える魔法を教えたが、実際に大きくならないと意味がない!と言って使わない。


そしてシェリトゥスも同じように思っていたらしく、会話に入ってきた。


「あっ!私もです。なんでしょうね?私はその感覚が消えたりすることもあるんですが、本当に何なんでしょう?」


シェリトゥスは7~8歳くらいだったのが、12~13歳くらいに成長していた。自分の呼び方が、僕から私になっていて少し大人びた感じになった。

大きくなってきてはいるが、まだまだ子供で寝るときに俺の腹を枕にしている。二人そろってここだけは変わらない。こんなことで巣立てるのかと心配して、シェリトゥスに聞いてみたら、


「このふかふかさは、離れがたい何かがあるんです!!」


とよく分からないことを言っていた。その後、それを聞いていたレイと何か熱く語っていた。



「俺もする。懐かしい」


『マスターも最近その感覚がするらしいですね。その感覚が懐かしいようです』


「懐かしいですか?師匠は前にも経験したんですか?あっもしかして最近生まれてきた動物と関係があるんでしょうか?」



ここ最近といっても、50年くらい前からだが世界に動物が生まれ始めていた。


最近変わったことはこれぐらいしかないので、シェリトゥスが自分たちの変化と関係があるのではないか、と考えたようだ。


「関係……してる」


<師匠は知ってるんだろ。この変な感じってなんなんだ?早く何とかしたいぞ>


「そうですね。何とかできるのなら早めに解決したいです。動物と関係していると断言されましたが、動物に何かすれば良いのですか?」


「シェリトゥスは動物と……関係ない」


「どういうことですか?なぜ僕だけ?」


「……」


『その説明には、この感覚のことについて説明が必要ですね』


「この感覚。名前は……『食欲』と言う」


「食欲?」


どうやら、シェリトゥス達管理者の知識の中には、食欲に関する知識は無いらしい。二人とも首をかしげている。


「説明」


『はい。身体を動かすために、その種族に応じた食物を食べて身体に取り込み、エネルギーに変換して活動します』


「…」


『簡単に説明すると、エネルギーが無くなれば身体は動かなくなります。そのエネルギーを得るために食物を食べます。食欲は定期的におこりますが、食物を食べれば治まります。ただし、食べ過ぎると肥満になりますが』


(新陳代謝を維持するのに必要なエネルギーの取り入れ、まあそこまで詳しく言わなくても良いか……)


こう説明を聞いていると、ふとなぜこの世界に生まれた時に食事の心配をしなかったのかという謎が浮かんでくる。


(精神は身体に引きずられるというが、最初からこの身体に馴染んでいたのか?人であったことに未練がなかったことも影響している気がするな。すぐ狼として生きることを決めたしな……)


と考えているとシェリトゥスが、


「つまり、適度に食物を食べれば良いと」


『はい。そうです』


<飯か!それ食えばこの変な感じが収まるんだな!>


無言でうなずく。


「今の話をまとめると、その食物って動物ですよね?けど私には関係無いって」


「種族」


『種族によって、食べるものが違うんですよ。精霊は、主にマナを取り込むだけで身体の維持ができます。シェリトゥスの場合は実体化しているので、普通に他の生き物と同じ物を食べれますが』


「マナ……魔力や生命の源ですね。だから魔法使うためにマナを吸収したら、感覚が収まったんですか」


ちなみに、普通の生き物は自然にマナを吸収して魔力にしているが、精霊は自分の意思でマナを取り込み魔力に変換する。


そこでレイが。


<シェリトゥスは、そこらへんにあるマナ食ってるから大丈夫なんだよな?……俺もう限界に近いぞ>


元気がとりえのレイが弱り始めたので、行動に移ることにした。


「狩りを……する」


『狩りをするために、森に行くようです』


「狩りですか?」


『動物を捕まえることです。食べるためには、捕まえないといけませんし』


「お前は……どうする?」


『今回、シェリトゥスは別に動物を食べる必要は無いから、ついてこなくても問題ないようです』


「私も行きます。色々経験しといて損はないでしょう」


<うーーー。は……腹が>


レイがお腹抱えてうなり声をあげはじめた。


「レイが限界……急ぐか」


「そうですね。急ぎましょう」


そうして俺たちは森の中に入った。




50年前ほどから徐々に増えてきた動物たち等の生物の気配が、そこら中に散らばっている。


「前に来たときよりさらに気配が増えてますね。私には生き物の気配ということしか分からないです。師匠はどうです?」


「全て……把握済み」


「流石としか言いようがありませんね……」


「縄張り内」


『縄張り内なら、手に取るようにわかるようです。他のとこでも分かるが、ここは分かりやすいそうです』


「…」


『後、縄張りに関しては、持てば分かるとのことです』


「そうですか。そういえば、ここら一帯は師匠の縄張りでしたね。それ以外の場所でも、師匠なら縄張りのこと、皆に分かってしまいそうですけどね。サーチ魔法と感覚と勘辺りで、大抵のことはお見通しですし……」


なにやら諦める様な、呆れる様な、そんな表情と言葉だなと思いつつ、なんでそんな顔してるのか分からなかったので、その件に関しては置いておくことにする。


「狩り……始める」


俺は一番近くにいる気配……ウサギのような生物だ。それに狙いを定めた。


「……」


『マスターが向いてる方向10メートル先に獲物がいます。手本を見せるそうです』


レイはへばって倒れていたが、シェリトゥスはうなずき、俺は早速行動に出た。

目標は、ウサギに似た動物、ウサギを一回り大きくして角を生やした感じだ。


実際狩りは初めてだが、野生の勘というか知識でやり方はわかるので、後は550年の間に培った技術を使えば楽なものだった。


俺の気配は消え、足音すらしない。

その気になれば幻術を使わないで、レイ達にはこちらからばらさない限り、何をしても気づかれずに行動できる。精霊とは別の方法で、存在を希薄にすることもできる。

だが、今回は二人の手本なので普通にいく。


角ウサギはこちらに気づくことなくもしゃもしゃ草を食べている。

身体を普通の狼サイズにして、身を低くし草むらに隠れながら背後に行き飛び出した。

すぐに噛み砕かない程度に噛み付き、相手の息の根を即座に止めにかかる。

抵抗もなくすぐに角ウサギは死んでしまった。

獲物をくわえてシェリトゥス達の下に行く。


レイの前に獲物を置いてから。


「食え」


ぐったり寝そべってたレイが獲物のにおいを嗅いだかと思ったら、閉じていた目がカッ!と開いて獲物に噛り付き始めあっという間に食べ終わった。シェリトゥスは、その様子を遠見の魔法を解除して呆れながら見ていた。

レイは、口についた血をペロリと舐めて物足りなさそうな顔で、


<うまかった!けど足りない、師匠もっと獲物狩ろうぜ!>


「……」


『まあ、少しはレイも動けそうですし、次はもっと大きな得物に挑戦しましょう』


「師匠、大きいのを仕留めるにしても、さっきのやり方でやるのは私には厳しいですよ。魔法も使ってなかったようですし」


シェリトゥスが困ったように聞く。


「……」


『さっきのやり方は普通の動物のやり方です。シェリトゥス達は魔法使ってやって見ると良いだそうです。なんなら魔法版も実演するそうですよ』


「いえ、さっきのでだいたい狩りというものはわかりました。自分でやってみましょう」


「そうか」


『罠にはめるのもいいらしいです。魔法の練習だそうですよ』


「罠ですか、少し魔法の応用が必要ですから確かに良い練習になります。早速やって見ますね。ここからは別行動でも良いですよ、時間かかりそうですし」


「……」


『では後で連絡してくださいね。さあレイ行きましょう』


<おう!早く行こうぜ師匠!>


俺はレイを連れて大型動物のいる所へ向かった。


森の中を駆け抜ける。

レイは、身体が走るのに不向きな上、森だとさらに動けないので、人化の術使って俺の背に乗っている。

腹が減りすぎて走る元気がなかったのもあったが。


「降りろ」


俺は止まってレイを下ろす。

レイは人化の術を解いて元の姿に戻る。


「……」


『得物をしとめるときは、のど笛に噛みつくのが良いそうです』


<分かった>


「……?」


『得物の位置は分かりますか?』


<おう!ばっちりな!>


「行くぞ」


『一匹はしとめろだそうです』


今度の獲物は、赤い熊みたいなやつで3匹いた。一番大きいので3メートルくらいで小さいのでも2メートルはありそうだ。


二手に分かれて、それぞれ獲物を狙う。

そこでレイが先に動いた。


<凍れ!>


レイはアイスブレスで獲物の足を凍らせ動けなくさせてから、すぐさまのど笛に噛み付き獲物の息の根を止めた。

俺は獲物がその出来事に驚いている間に2匹とも仕留めた。


<師匠倒したぜ……って、師匠いつの間2匹も倒したんだ?>


「……」


『獲物がレイに驚いた瞬間ですよ』


獲物はきれいにのどを切り裂かれていた。


<師匠がすごいのは今に始まったことじゃないけどさ>


とレイがぼそっと言い。


「食うか」


といって仕留めた獲物を食べはじめた俺だった。

この身体になって初めての食事、いままで食べるものがなかったから腹が減らなかったのかよ良く分からないが、まぁ困ることでもないし放っておいていた。

それより、


(この獲物……うまいな。生の肉こんなにうまかったのか)


とりあえずレイと二人獲物を食べ終えて、満腹の心地よさに浸った。


<ふあー。腹が膨れるって良い気持ちだなぁー>


満足そうに笑ってのんびり寝転がるレイ。


「……」


『食欲という欲ですし、満たされれば気持ちが良くなります。生きている証拠だそうです』


<ふーん、じゃあもっと食べればもっと良くなるのか?>


「……」


『限度があります。食べ過ぎれば逆に苦しくなりますよ』


<じゃ、気をつけなきゃな>


そして二人で食休みした後、シェリトゥスと魔法で連絡をとった。

風の中級魔法で相手に声を伝える。他にも方法はあるが気分か状況しだいで変えている。


「そっちの……様子は?」


「あっ、師匠今ちょうど、小動物の獲物を捕まえたとこです。そちらの狩りは終わったんですよね」


「あぁ」


『食休みもしたとこですよ』


「そうですか。もうそろそろ合流しませんか?新しい魔法の出来具合も見て欲しいですし」


「分かった」


シェリトゥスとの会話を終えて、寝そべっているレイに、シェリトゥスの元に行くことを伝え、人化させ背に乗せて走った。


シェリトゥスは別れた場所から移動していたが、匂いと魔力を辿って行き、

すぐに発見し合流した。


「師匠これです。新しい魔法。どうでしょうか」


と、シェリトゥスが指を差しながら聞いてくる。

地面には黄色い光を発する魔方陣が浮かんでいた。その中心に猫を二回り大きくして丸く太くしたような動物がぴくぴく痙攣しながら倒れていた。


「…」


『相手を麻痺させる魔法ですか。初めてにしては上出来だそうです』


「そうですか!良かったです。がんばった甲斐がありました」


うれしそうに笑顔になるシェリトゥス。

そして横からレイが、


<なぁこれ食っていいか?>


と獲物をジーっと見ながら聞いてきた。


「…」


『シェリトゥスが取ったんだし、シェリトゥスが食べたらどうですか?』


「では、3人で食べましょう。私一人じゃ食べきれそうにないです」


「そうか…なら…獲物…焼くぞ」


俺は魔方陣を解除してから、魔法で獲物を宙に浮かせて焼き始めた。

辺りに良い匂いが漂う。肉食動物が寄ってきそうだが、そこは匂いを遮断する結界張ってるから問題は無い。

そのかわり、レイは匂い嗅いで我慢できなくなってきているが。


「できた」


こんがりおいしそうに焼けた猫もどき。


<おっしゃー!食べるぜー!!>


と飛び掛ろうとするレイ。

そこで俺はふと思いついてレイを止める。


「待て……レイ」


<何だよ師匠。早く食おうぜ>


「……」


『料理とまではいかないが、シェリトゥスはこのままだと少し物足りないだろう。だそうです』


俺は魔法であるものを作り出して、それを獲物にかける。


「師匠何かけたんですか?」


「とりあえず……食え」


それぞれの分に切り分けて、それぞれの目の前に浮かせる。

そして食べ始めた。


<!?なんか生とはすごく違うぞ、けどうめぇ!>


「おいしいです。だけど、さっきかけたのは何だったんです師匠?」


二人ともおいしそうに食べながら、シェリトゥスは疑問を口にした。


「塩」


「塩?」


「……」


『いぜん海に行ったでしょう?海の水って塩辛いですよね。その塩辛さの素を、結晶にした粉のようなものだと思ってください』


「……」


『この肉は塩をかけたからおいしくなったんです』


「あの海の塩辛さがこれをおいしくしたんですか!?不思議ですね……あの飲めない水がこんな風に使えるなんて」


「……」


『こういう食べ物おいしくするものを調味料といって、食べ物を加工する事を料理といいます』


「調味料に料理ですか……色々試して見ると面白そうです」


<おいしく食べられるなら何だっていいや>


シェリトゥスは料理とかに興味を持ち始めたらしい。また今度教えるのもいいかもしれないなと考えつつも、


「帰るか」


『今日はこの辺にして帰りましょう。棲家に戻ったら料理の話しをするそうです』


「ぜひ、願いします」


そして、棲家に帰った。


その日の夜は二人に、もふもふの毛皮を触られつつ、料理の話をすることになった。

毛皮をもふもふと触ってご満悦な二人を見ていると、ほんとに師匠離れ?できるのか本気で心配な俺だった。




ちょっと残酷な描写が…、ほのぼのしたいですが、難しいです。


色々と修正点、説明不足な所が多いように思います。そのうち上で書いたとおり修正&追加話を入れる予定です。


では誤字・脱字・感想・アドバイス等お待ちしております。



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