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〜叶わぬ想い〜

 第七騎士団騎士長ビリジアンはエルフの里に旅立つ前にシルフィアのもとを訪れていた


「お久しぶりですシルフィア様、この度はグリディア城内だというのに危険な目に遭わせてしまい申しわけありません」

「……ビリジアン……いいえ……守って頂きましたので……」

「自由騎士トーマですね……彼にはなんと感謝しなければならないか……目が覚めたら御礼に伺おうと考えています」

「そうですね、ビリジアンも里を守ってくれると伺いました、ありがとうございます」

 

「いいえとんでもないです!私が命にかえても守り抜きます……それでその暁にはオリーブ様と……」


「ビリジアン!そういえば報告しておこうと思いまして、今年は「神託」の年です!オリーブの婚約者として自由騎士トーマ様を迎え入れようと考えています」

 シルフィアはビリジアンの言葉を(さえぎ)り話を切り出した

 

「――なっ!シルフィア様!私はオリーブ様のことを……」

「ごめんなさい……ビリジアン……あなたがオリーブと仲が良いのは知っているのですがトーマ様のほうが相応しいと考えております」


「そんな……私ではオリーブ様と釣り合わないということですか?」


「そうではありません……ビリジアンはとても素晴らしい騎士です、貴族であり「フラガラッハ」の適性者で第七騎士団騎士長のあなたは誰よりも優れています」

「では!彼ではなく私が……」

「あなたには人族と普通に幸せになって欲しいのです、もちろん今まで通りオリーブと仲良くしてもらって良いのです……ただ「結婚」は……ごめんなさい」


「……シルフィア様……オリーブ様にはこの事は……」

 ビリジアンは不安な面持ちでシルフィアに尋ねる


「トーマ様のお連れの方に書状をお渡ししました、そこにすべて書かれています」

「……私はオリーブ様を心から愛しています!彼女でなければ幸せにはなれません!今からエルフの里へ参ります、オリーブ様とお話しをさせて下さい」


「……お話しですか……わかりました……オリーブとエルフの里をよろしくお願いします」


 二人の間にわだかまりを残したままビリジアンはエルフの里へ出発することになった


「よろしかったのですか?ビリジアン様に伝えなくて……」

「ウシャス……ごめんなさい……私は駄目ね……幸せを願っているのですが……ビリジアンでは……」


 ビリジアンが出て行ったあとウシャスがシルフィアを気遣うように声をかける


 シルフィアは昔を思い出すように遠くを眺めていた

  

 

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