表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
厄介者としてパーティーを追放されたので勇者を殺してみた ~【シナリオチャート認識】+【データ改竄】で異世界を謳歌する~  作者: 結城 からく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/130

第69話 先手必勝

 国王の生首が回転し、天井にぶつかってから落下する。

 首の断面から鮮血を噴出させる身体は、あちこちを濡らしながら崩れ落ちて痙攣した。


 俺は憐れな国王の死体を見下ろす。


「残念だったなぁ。これで野望は終了だ」


 いくら実力者の国王と言えども、ここから復帰できる術は持たない。


 俺はゆっくりと後ろを振り返る。

 出遅れた国王の護衛達は、ちょうどこちらに攻撃を仕掛けようとしていた。


 ため息を吐いた俺は、死体を足蹴にしながら警告する。


「余計なことはするなよ。殺されたくなければ、大人しく出ていけ」


 護衛達は顔を見合わせると、そのまま無音で天井や床に戻っていった。

 彼らの任務は国王を守ることだ。

 既に失敗している以上、ここで俺に報復したところで意味がないし、絶対に敵わないと知っている。


 俺はやけに豪華な椅子に座った。

 そこで血だまりを広げる死体を見て苦笑する。


「すまんね。最初からこうするつもりだったんだ」


 手配レベル10の解除条件は、発令した王による恩赦である。

 法外な賄賂や代償を支払うことで表向きは死亡扱いとなり、新たな身分で再スタートできるのだ。


 国王はチート能力によって共犯となったが、信頼関係で手を組んでいるわけではない。

 こういう奴はまた裏切る。

 勇者パーティーがさらなるメリットを提示すれば、あっけなく寝返っただろう。

 だから先に国王を始末して解除条件を満たせないようにした。


 さらに国王の死によって、いくつかのシナリオが進行不可になった。

 一部は勇者側が得をするものの、現状を鑑みると圧倒的にデメリットの方が多いだろう。


(これで勇者の手配レベルは解除できなくなった。安息の地は無くなったも同然だ)


 手配レベルは他国の王には取り消せない。

 念のためにシナリオチャートを確認して手配レベルを消せるルートがないか調べる。

 この世界はゲームとは異なる展開になりがちだ。

 そういったイレギュラーは事前に把握しておきたかった。


 何度も確かめた結果、手配レベルの解除や低下に関わるシナリオは存在しなかった。

 とは言え、今後の勇者達の動き次第で出現する可能性もあるので気は抜けない。


 まあ、それでもいいのだ。

 もしどうにかできたとしても、その頃には大幅に残機が減っている。

 役目は果たせたと言っても過言ではない。


「さあ、次はどうする?」


 国王の死体を前に俺はほくそ笑む。

 せっかく勇者達を犯罪者に仕立て上げることに成功したのだ。

 彼らの様子を見に行ってもいいかもしれない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ