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厄介者としてパーティーを追放されたので勇者を殺してみた ~【シナリオチャート認識】+【データ改竄】で異世界を謳歌する~  作者: 結城 からく


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第32話 新キャラ登場

 首を斬る勇者に斬られる俺。

 狂ったやり取りは昼夜を繰り返しながら進み、ついには五日目に突入した。


 俺は特に休まずに再生している。

 勇者は驚異的な集中力で対処してきた。

 不意の再生にも慌てず騒がず、ただ聖剣で首を刎ねるだけである。


 正直、ここまで粘ってくるとは思わなかった。

 どこかでミスをするだろうと考えていたのだ。

 まさかただの一度も逃さず、こうして斬り付けてくるとなんて予想外である。

 それだけ本気なのだろう。


 考えてみれば『ファンタジック・スリル3』の主人公の勇者も、メンタル面が最強だった気がする。

 どんな悲劇に見舞われても、ほとんどリアクションを見せない。

 基本的に選択肢の『はい』か『いいえ』しか喋らないのはRPGの定番だが、それにしたって勇者のタフさは物語で強調されていた。


 仲間がどれだけ絶望し、シナリオ上で失敗を積み重ねても諦めない。

 数々のバッドエンドを味わいながらも、ついには魔王を倒してハッピーエンドに至るのだ。

 その特性が反映されているのだとすれば、素晴らしい再現度である。

 敵という立場になった際、これほど厄介な者は珍しい。


 俺は首を斬られながら半笑いになる。


「そろそろ。諦めたら。どうだ?」


「駄目だ……ここで、あなたを逃がすわけには、いかない……」


 勇者は虚ろな目で睨み付けてくる。

 疲労で満身創痍なのに、俺の首を斬る動きは力強い。

 勇者は限界を超えて抗っていた。


(しぶといな。いつ倒れてもおかしくないはずだが)


 その執念に感嘆すると同時に疑問を抱く。

 何らかの希望がないと、こんな狂った真似を継続できないはずだ。

 きっと状況を打破する企みがあるのだと思われる。


 そう考えた時、俺達に近付いてくる人影があった。

 姿を見せたのは逃げたはずの錬金術師だった。


「勇者様、連れてきました!」


 彼女は希望に満ちた顔だ。

 その様子を目にした俺はさらに疑問を抱く。


(なぜ戻ってきた。ただ逃げただけではなかったのか?)


 錬金術師の登場を見て、勇者の顔にも希望が浮かんだ。

 彼は油断なく聖剣を振りながら笑う。


「ありがとう……君のおかげで解決できそうだよ」


 やはり秘策があるらしい。

 ここで台無しにすることも可能だが、俺は何もせずに見てみることにした。

 彼らの抵抗に興味があったのだ。


 錬金術師に招かれて一人の美女が場に現れる。

 銀色のローブを纏うその姿を見て、俺は声を出して驚いた。


「おお、マジか」


 現れたのは隠しキャラの賢者だった。

 ゲーム版だと、特定のルートでないと仲間にならない特殊な立ち位置である。

 その上に対応を間違えると最強の敵キャラになりかねないリスクを兼ねる。

 苦労に見合うだけの実力を持つ人物だが、まさかここで登場するとは思わなかった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 今話もありがとうございます。 [気になる点] 鬼畜主人公、まだまだ心の余裕が有るようですね。 [一言] 続きも楽しみにしています。
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