第16話 ボンバー
頭部が爆散した女戦士が崩れ落ちる。
血飛沫を浴びた勇者が顔面蒼白になり、叫びながら斬りかかってきた。
しかし、俺が手を向けると、悔しそうな表情で退避する。
そこに錬金術師と魔術師が駆け付けて防御魔術を重ねていった。
三人で防御を固めながら後方に移る。
俺はひらひらと両手を振って嘲ってみせた。
「どうした? これがそんなに怖いのか」
改竄によって、素手の攻撃に爆発属性を付与してある。
最も破壊力があって使いやすいのだ。
俺の場合、確率操作でクリティカルヒットを誘発できるため、相乗効果で即死に持ち込める。
その証拠に脳筋ゴリラでも一発だった。
「あーあ、痛ぇなおい」
手のひらが切り裂かれて血を流している。
斬撃を受け止めたせいだ。
そこに爆発の反動を食らって千切れる寸前である。
俺は改竄で傷を治すと、無傷の両手を握り締めて笑う。
「今度はこっちの番だ」
そう告げて突進する。
仲間を守るため、勇者が前に出て迎撃を試みてきた。
聖剣が俺の右前腕を切断して突き抜けて、さらに肩ごと切り離す。
それを俺は無視して、奴のそばを通り抜けて駆ける。
バランスを崩してよろめきながらも、魔術師と錬金術師の隠れる防御魔術に左手を伸ばした。
接触と同時にガラスのような障壁が爆破された。
粉々に砕け散った魔術の向こうで二人が狼狽えている。
「さあ、派手にぶちかますぞ」
俺は怯む魔術師に狙いを定めると、その顔に掌底を当てた。
次の瞬間、頭部が丸ごと木端微塵に吹き飛ぶ。
潰れた眼球が回転し、そばにいた錬金術師の頬にへばり付いた。
【どくぜつろり を たおした!】
【ムカイ は レベル が あがった!】




