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第90話 帰郷

 玲奈と幸をフェブロたちに紹介したキルスだったが、その後夕食がまだということで玲奈と幸に新たに夕食を出し食べさせたキルス達はその日は休むことにした。

 といっても、玲奈と幸が来たことで明らかにテントが足りない、そこで、フェブロのテントにフェブロ、アメリア、キャシアとミレアの4人が使い、キルスのテントを玲奈と幸が使うこととなった。

 そうして、キルスはというと、テントではなくシルヴァ―に寄りかかって寝ることとなった。

 当然、それを聞いた玲奈と幸は遠慮しようとしたが、シルヴァ―の毛はふさふさで暖かく問題ないと、また急に異世界に転移したのだからと色々と説得され渋々ではあるが、テントを使うことにした。



 その翌日、キルスは誰よりも早く目を覚ました。


「うーん」

「アウン」

「おう、シルヴァ―、おはよう」

「ア、アウ」


 キルスの挨拶に応えるようにシルヴァ―は小さく吠えた。


「あっ、キルにーちゃ、もうおきてる」

「ほんとだ。おはよー」


 そこにキャシアとミレアが揃って寝間着姿のままテントから出てきた。


「ああ、おはよう。ほら、これで顔洗って来い」

「うん」


 キルスはマジックストレージから取り出した桶に魔法でお湯を張り2人に手渡すと、2人はそれを持って顔を洗い出した。


「そうだ、着替えたら、玲奈と幸を起こしてきてくれ」

「はーい」

「いこ、ミレア」


 それから、キャシアとミレアは揃って自分たちが寝ていたテントに向かい、起きていたらしいフェブロとアメリアに挨拶をしてから、着替え、今度は玲奈と幸のテントに向かった。


「おねぇちゃん、朝だよー」


 キャシアとミレアの突撃を受けた玲奈と幸であったが、以外にもすぐに目を覚ましたのは玲奈のほうであった。

 一方で、幸はなかなか起きずに先に目覚めた玲奈からも起こされようやく目を覚ましたのであった。


 それから、キルス達は朝食を食べたのちテントを片付けて出発となった。


「この人数でどうやってシルヴァ―ちゃんに乗るの」


 シルヴァ―の現在の大きさは大体体長3mほど、その大きさで7人もどうやって乗るのは無理ではないかと思った。


「それなら大丈夫だ。シルヴァ―はこれでも十分大きいけど、本来はもっとでかいんだ」

「もっと、ですか?」


 幸はこれより大きいと聞いて少し引いていた。


「ああ、シルヴァ―はフェンリルだからな。本来の大きさは山ぐらいあるんだよ。というわけで、シルヴァ―頼む」

「バウン」

「……」


 山と聞いてあまり実感が湧いていなかった幸と玲奈であったが、シルヴァ―が人吠えして縮小化を解いたその姿を見て絶句した。


「でかっ」


 一方で玲奈はシルヴァ―の大きさにそう叫んだ。


「これが、本来のシルヴァ―の大きさなんだよ。これで、縮小化っていうスキルを使うことであのサイズになっていたんだ。といってもこれじゃでかすぎるからまた適当な大きさになってもらうけどな」


 そういってキルスはシルヴァ―に大きさの指示を出していった。


 こうして、適度な大きさとなったシルヴァ―にフェブロとキルスの2人でそれぞれ抱えて飛び乗っていった。



 それから、約半日の時間を経てバイドルにたどり着いたところで、いつものように街から少し離れた場所にシルヴァ―に降りてもらいいつものサイズに戻ってもらった。


「ここからは歩くけど、まぁ、対した距離もないし大丈夫だろ」


 歩くと言いつつもキャシアとミレアだけはシルヴァ―の背に再び乗っている。これは単純に2人がまだ6歳と幼いために森の中を歩かせるわけにはいかないことと、下手にはしゃいではぐれたりしたら大変なことになるからである。


 そうして、、歩くことしばし、キルス達の目の前にバイドルの防壁と門が見えてきた。


「わぁ、いかにもファンタジーって感じねぇ」

「立派な壁です」


 玲奈と幸はそれぞれの感想を述べた。


「いよぉ、キルスじゃねぇか、帰って来たのか」

「よう、ドーラフか」

「なんだ、今日はずいぶんと大所帯じゃねぇかよ」


 ドーラフはそういいつつ玲奈と幸に目を向けた。


「まぁな、この2人はちょっと訳ありでな。今後は家に住むことになる。それと、2人は市民証がないから通行料を払うよ」

「おう、わかった」


 それから、キルスはドーラフに通行料を払った。

 その後ドーラフと別れたキルスにフェブロが話しかけてきた。


「あの者とは知り合いか」

「ああ、子供の頃一緒に剣術を学んだ奴だよ」

「ほぉ、そうか」


 フェブロはどうやらドーラフに何かを感じたようで、目を怪しく光らせた。

 それをみた、キルスはひそかにドーラフの今後を憂い合掌するのであった。


 それから、少し歩いたところでキルスはいったん足を止めた。


「それじゃ、俺たちはギルドに行くから、キャシア、ミレア、爺ちゃんと婆ちゃんを家まで案内してくれ」

「うん」

「わかった、おじいちゃん、おばあちゃん、こっちだよ」


 元気よく返事をしたキャシアとミレアはそれぞれフェブロとアメリアの手を引いて自宅の方へと向かって意気揚々と歩き出した。

 それを見送ったキルスは、玲奈と幸を連れて、冒険者ギルドへと向かったのであった。

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