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第48話 到着

 街道を進むと突然聞こえた剣戟音、何かと思ったら盗賊と闘う冒険者達。

 その戦況は冒険者が数としてやや危なかった。

 そこで、キルスは手助けがいるか確認し、必要ということで参加し、これを殲滅、後は盗賊の宝をどうするかの話し合い。

 その結果、キルスはすでに潤沢な資金を持っていることもあり、辞退する代わりに馬車に乗せてほしいと交渉。

 これを受けた冒険者たちと護衛をされていた商人は快く了承した。


 てなわけで、現在キルスとキレルは馬車に揺られての旅路となった。


「へぇ、キレルちゃんは、お兄ちゃんに会いに行くんだ」


 キレルと話をしているのは、冒険者たちヴォルカの(つるぎ)のメンバーである。女魔法使いのシレッタである。

 このヴァルカの剣というのは、彼らのパーティー名であり、名の由来は出身の村であるヴォルカを守れる剣と成れるようにという願いを込めている。

 そのメンバーは女魔法使いのシレッタ、キルスが最初に声をかけたちょっとガラが悪い戦士の男ベント、女盗賊のハンナ、そして、リーダーを務める剣士の男ソレイルである。


「うん、オルク兄さんは料理人でね。今バイエルンで修行中なの」


 キレルはシレッタとハンナにそう告げた。


「そうなんだ。それで、キルス君とバイエルンに向かっているんだね」

「うん」


 同性同士ということもあり、キレルとシレッタ、ハンナはすっかり仲良くなっている。


 一方、キルスはというと……。


「それにしても、お前、強いよな。しかもランクも俺らと同じって、詐欺だろ」


 そういったのは、ソレイルだ。


「俺が強いのは、母さんにだいぶしごかれたからで、ランクが低いのもただ冒険者になってからまだ二か月ぐらいしか経ってないからだよ」


 キルスは事実を話した。


「2ヵ月って、最速じゃねぇか、俺たちがここまで来るのに一体どれだけ、苦労したと思っているんだよ」


 ベントは心底悔しそうにそういった。


 なんだかんだで、ヴォルカの剣のメンバー達は善良であり、キルスとキレル、ともにすぐに打ち解けていた。



 そうして、街道を進むこと数時間、キルス達はようやく今日の宿泊場所である宿場町にたどり着いた。

 ここまで、時間がかかったのは、当然盗賊のアジトの探索をしたことが原因だ。


「それでは、皆さま、明日の朝出発いたしますので、それまでゆっくりとしてください」


 ヴォルカの剣とキルス達のそういったのは商人のテレジンだ。


「部屋割りはどうする」


 宿屋に着いたキルス達には問題が起きていた。

 というのも、宿場町であって宿屋も込み空いていた部屋が2つのみであった。


「普通なら、俺たちとキルス達で分けるべきだろうけど」


 ソレイルがそういいかけながらキレルとシレッタ、ハンナを見た。


「男女で良いんじゃないか」


 3人は今でも仲良く話をしていた。といっても、キルス達とヴォルカの剣は今日会ったばかり、日本なら問題なくても、この世界では信用問題が出てくる。

 だからこそ、ソレイルはキルス兄妹と、自分たちを分けようと言い出したわけだ。

 しかし、キルスも兄として、冒険者としてヴォルカの剣は信じることができるとしているために、男女で分けても問題ないと発現したわけだ。


「いいの、キルス兄さん」

「ああ、ハンナもシレッタも信用できるしな。というか、お前が迷惑をかけるなよ」

「かけないよ。ねぇ」

「そうね。キレルちゃんはいい子だものね」

「うん、うん」

「それじゃ、明日までキレルを頼む」

「任せて」


 というわけで、宿は男女で分け過ごすことになった。



 翌日。


 キルス達は昨日に引き続き馬車に揺られていた。


「ふわぁ」


 キレルが盛大にあくびをした。


「なんだ、キレル、寝られなかったのか」


 知らない人と一緒で寝られなかったのだろうか、キルスは少しだけ心配した。


「ううん、お話してたら、遅くなっちゃって」


 それを聞いて、キルスは少しあきれた。


「お前な、まったく、まぁ、バイエルンまでまだだいぶあるし寝てろ」

「うん」

「あははっ、ごめん、私たちも楽しくて、つい」


 そういう2人はさすがに冒険者だけあって、寝不足ではないようだ。


「あっ、でも、遅くなったっていっても、ちょっとだけだよ。途中でキレルちゃん寝ちゃったから」


 ハンナがそういうが、それは確かなんだろう、キレルはまだ11歳、いつもは小さい弟妹達とともに早く寝ていた。


「だろうな。普段はチビ達と早く寝ているからな。少しでも、こうなるんだろ」


 そういうとキルスは自分に寄りかかって眠り込んでいるキレルを見た。


(寝るのは速いんだよな。昔から)



 そうして、揺られることしばし、この間にゴブリンなどの弱い魔物と遭遇はしたが、キルスが闘うことはなくヴォルカの剣が護衛としての仕事を全うしていった。

 そして、ついにキルス達の目の前に大きな防壁と門が出現した。


「でかいな」


 バイドルの防壁と門などと比べるキルスにとってはそれは巨大に見えた。


「ほんと、おっきいね」


 キレルも同じくその巨大さに驚愕している。


「あれが領都かー」


 ヴォルカの剣のメンバー達も感嘆の声をあげた。


 こうして、キルス達はようやく領都バイエルンにたどり着いたのだった。

 今年はこれが最後の投稿となります。

 2020年はコロナという大変な年となりましたが、来年は通常に戻ることを願っています。

 よいお年を……。

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― 新着の感想 ―
[良い点] サクサク読める [気になる点] 誤字(変換ミス?)が多い クエスチョンマークが使われていない会話文が多数あるため脳内補完しながらでないと読めない
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