表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
161/237

第161話 家族旅行+α

 キルスの思い付きで家族で海水浴に行くこととなった。

 最初エミル以下玲奈から話を聞いた家族達は、海水浴の意味が分からず首を傾げていた。

 しかし、玲奈の言葉と海を見ることができるというものを受けてみんな乗り気となった。


 そうして、いよいよ海水浴に行く日となった。


「みんな、準備はいい?」

「うん」

「大丈夫だよ、おねえちゃん」

「たのしみー」

「ふふふっ、そうね。私も海は見たことないからね~」


 いつものようにエミルの号令に対して、小さな弟妹達が応え、レティアもまたいつにもまして楽しそうにしていた。

 それというのも、レティアも冒険者時代、あちこちを巡ったが海を見ることはなかった。


「そうだね。海の幸かぁ、どんな物があるのかなぁ」

「うん、楽しみだねぇ」


 オルクとファルコの2人は海の幸がどんなものかを楽しみにしていた。

 とはいえ、実は以前キルスが大量に海の幸はカルナートから持ち帰っていたわけだが、それでもキルスもすべてを持ち帰ったわけでは無かった為に、これも間違いではない。


「ところで、レイナちゃん、その水着? っていうのはまだ見せてはもらえないの?」


 とここで、エミルが玲奈にそういった。


「はい、後のお楽しみです♪」


 玲奈は海水浴に行くことになった時から家族全員分の水着のデザインをしていた。

 というのも、単純にそれができるのが玲奈のみだったからだ。

 いや、キルスもやろうと思えば出来る。しかし、キルスができるのはやはり男物だけ、女物となると、よくわからない部分が多かったし、その他にも問題があったからだ。


「それにしても、家族旅行なのに私もよかったの?」


 と、ここで、水着開発のもう1人の功労者としてターナーも参加することとなった。


「もちろんよ。というか、ターナーだって行きたいでしょ」


 ターナーにそういったのはエミルだ。

 ターナの年齢はエミルより少し上、そのため子供の頃から仲が良かった。


「まぁね、それは否定しないわ」


「はははっ、まぁ、とりあえず、そろそろ行くか?」

「ええ、お願い」


 キルスの言葉にエミルが周囲を見まわし全員いることを確認してからそう答えた。


「そんじゃ、あんまり動くなよ。範囲指定っと、転移!」


 キルスは慣れた手つきで家族全員分の範囲を指定して、転移を行った。



「おっ、来たようだな」

「いらっしゃい、みんな」

「おかえり」


 キルス達が転移してきた場所は、トーライド、レティアの実家であるコルスとレーラ宅の庭であった。


「あっ、おじいちゃん」

「おばあーちゃん」


 下の子供たちは気が付くと目の前に自身の祖父母がいたことですぐさま飛びつく。


「おうおう、元気だったかぁ」

「うん」

「あっ、シュレリーおねえちゃんだっ」

「みんな、元気だった」


 その場にいたのはコルスとレーラをはじめシュレリーとその両親であるレティアの弟でもあるアレンとその妻リミルファであった。

 今回は家族旅行、それにカルナートに行く途中にあるトーライドの祖父母や従姉叔父叔母を連れて行かないという選択肢はなかった。


「そんじゃ、続いていくよ」


 再会を喜ぶ面々を見つつキルスは続いて転移スキルを発動させた。


 そうして、次の瞬間キルス達の足元は真っ白い砂浜、目の前には大いなる海。


「海だぁぁぁ!!」

「海、ですね!」


 海を見た玲奈はもちろんテンションマックスとなり、普段おとなしい幸までもテンションが上がっていた。


「……」

「こ、これが、海?」

「おっきい」


 一方で初めて海を見る面々はその大きさに目をぱちくりとさせていた。


「これが、海、本当に凄いわね」

「そ、そうだね。大きいね」

「う、あ、うぅ、みー」


 レティアとファルコも海に感動し、レティアに抱かれたサーランも、周囲に感化されたのか、嬉しそうにしていた。


「ていうか、今、サーラン、海って言わなかったか?」


 1人冷静なキルスはサーランが言った言葉を聞き逃さなかった。



 ひとしきり海に感動したところで、玲奈が声を出した。


「さぁ、着替えよ」

「そ、そうね」

「そういえば、レイナちゃんが水着? っていうのを用意してくれているのよね。どんなのなの?」


 シュレリーも手紙を通して水着のことを聞いていたが、それがどんな物なのか気になったようだ。


「それが、レイナちゃん教えてくれないの」

「ふふふ、それはお楽しみですから、キルス、更衣室作ってよ」

「おう、待ってろ」


 ここは周囲に何もない、キルスが見つけた穴場、そもそもこの世界に海水浴がないために、この辺りは当然人がいない、そのため当然更衣室というものがあるわけもないために、今回は即席で作る必要があった。


「ああ、それなら、私が作るわよ。キルスは、父さんやファルコたちとテントを立ててくれる」

「わかった、じゃぁ、爺ちゃん達、父さん手伝って」

「うむ」

「分かったよ」


 こうして、レティアにより簡易更衣室が土魔法で作られ、その仲に女性陣が全員入っていく中、キルス、コルス、フェブロ、ファルコの4人は慣れた手つきでテントを立て始めた。

 ちなみに、ここにはオルクとアレンもいるが、この2人はテントを立てたことがないために戦力外、といってもこの2人にもやることはあるのだった。


 こうして、キルス一家の海水浴が始まったのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ