125.究極のミルク
それから数日たったある日、ドワコとエリーはレオの様子を見に行った。
育児用に設けた部屋は怪我をしないように危ない物を排除し、育児用の玩具などが置かれている。そこに設けてあるベッドの上でスヤスヤと眠っていた。
乳母に抜擢されたエルフのメルディスは役目を果たし、レオを育てていた。
「メルディス、いつもありがとう。」
ドワコはメルディスにお礼を言った。最近では会う度に、自分がご主人様と慕うドワコがお礼を言うので内心少し困っていたりする。主事の手前、思っていても口には出さないが・・・。
「ドワコさん、レオちゃんも寝てることなので・・・。」
「そうだね。それじゃぁ・・・。」
ドワコとエリーが獲物を狩る目でメルディスを見た。
「ひっ!」
メルディスが視線に気づき、一歩下がったがドワコに取り押さえられた。
そして慣れた手つきでエリーがメルディスの上半身の服を剥ぎ取った。
「「いただきまーす」」
メルディスの胸に吸い付いた2人はチウチウとエルフ乳を吸った。
「何なんでしょうね。この病みつきになる味は。」
エリーが言うとドワコも続けて言った。
「本当だよね。私のなんて味しなかったし。」
ドワコはとりあえず自分のも飲んでみたが、味を感じることが出来ず満足できなかった。ちなみにエリーもすでに味見済みである。
「これ、他の人にも飲ませたらきっと同じような事するよね。」
「そうそう、私たち2人の楽しみ・・・あとレオちゃんもね。」
「あのう・・・吸いながら喋らないでください・・・痛いです。」
ドワコとエリーはいつの間にかエルフ乳の虜になってしまい、隙を見てはメルディスのを吸いに来る日が続いている。
「カカ様とエリー姉さま。また2人でメルのお乳吸いに来たの?」
レオが目を覚ましたようだ。
「起こしちゃったかな?ごめんね。」
「レオちゃんおはよう」
2人は口についた白い液体を拭きながらレオの所へ行った。
「僕もお腹すいた。カカ様の頂戴。」
レオはドワコのをおねだりした。すでに離乳食になっているが、まだ乳離れが出来ていないようだ。
「レオ、いらっしゃい。」
ドワコは上半身の服を脱ぎ、レオがドワコの胸に吸い付いた。
メルディスは器用に服を緩めて胸を出すが、ドワコは胸にそのような余力がないために全部脱がないといけなくなる。
「ドワコさんこうしているとお母さんしているよね」
エリーがボソリと言った。
少しして、飲み終わったようでレオが胸から口を離した。
「まあ、これもう必要ないかも知れないけど・・・。」
ドワコはそう言いながらレオの背中をポンポンと軽くたたき始めた。
「ぐぇっ」
レオがゲップをしたのを確認してたたくのをやめた。
それからドワコとエリーはレオと遊んだ。その間メルディスには少し横になってもらい休憩してもらった。
それから数日たち、ドワコとエリーが、いつものようにメルディスのエルフ乳を頂いている所に来客があった。
気を利かせたようで砦の者は取次ぎをせずに、そのまま育児室へ案内したようだ。そしてドアが開けられ、王妃様が部屋に入って来た。
「遊びに来ちゃった。てへっ。え?」
少し茶目っ気を出して入って来た王妃だったが、中で行われていた行為に少し言葉を失った。
レオはベッドで寝ていてスヤスヤ寝息を立てている。ドワコとエリーは上半身裸になっているエルフ女性の胸に吸い付いている。
気配に気が付いたドワコ達は王妃様を見て3人とも固まった。エリーもエルフ乳に夢中で予期できなかったようだ。
「お見苦しい所をお見せしました。王妃様・・・ようこそいらっしゃいました。」
ドワコは口を慌てて拭きながら言った。エリーはメルディスの胸に吸い付いたまま固まっていた。
「あなた達何をしてるのですか?」
「エルフ乳を頂いていました」
王妃の問いかけにドワコが答えた。
エルフは寿命が長いため、子供はあまり生まれない、その為子育てをしているエルフは、何処にあるかわからない規模の大きなエルフの集落位でないと見ることが出来ない。プライドの高いエルフは他の種族の乳母など引き受けることはまずない。その為、エルフ乳は貴重な物だが、搾乳すると味が大きく落ちてしまい市場に出回る事もないそうだ。
「それは少し興味ありますね」
王妃様が獲物を狩る目でメルディスを見た。
「王妃様も興味があるようでしたらどうぞ」
いつの間にか口を綺麗にしていたエリーが言った。
「それじゃ少しだけ・・・」
そう言って王妃はメルディスの胸に吸い付いた。
「ゴクゴクゴクゴク・・・」
ものすごい勢いで王妃はエルフ乳を吸った。
「これはいけません。人をダメにしてしまいます。」
王妃がそう言ってまたメルディスの胸に吸い付いた。
「ごちそうさまでした。これだけでお腹がいっぱいになってしまいました。」
王妃は満足そうに言った。
「それで今日はどのような御用件で?」
ドワコが王妃に聞いた。
「そうでした、そうでした。今日は孫の顔を見に来ました。」
レオが寝ているのを確かめてから王妃が言った。
「え?孫?」
メルディスが驚いたように言った。
「あら、教えてなかったのですか?それは失礼。」
悪ぶれた感じも無く王妃が言った。
「もしかしてこの子のお父さんって・・・」
メルディスがオロオロしながら言った。
「本当は黙っているつもりだったんですけど、思っている通りの人ですよ。でも他の人には言わないでくださいよぉ」
エリーがメルディスに言った。
「この子が・・・へぇ・・・2人の良い所取りと言った感じでよく似てますね。」
レオは父親譲りの金髪であるが、ドワコ顔はドワコ似である。大きな目が特徴でお人形さんのような顔をしている。孫を見る顔になった王妃が優しい顔でレオの顔を見て頭を撫でた。頭を撫でられたことでレオが目を覚ました。
「あら、起しちゃったかな?ごめんね。初めましてレオちゃん。ばーばですよ。」
「ばーば?」
「そう、ばーば。」
「わーい。ばーば。」
自分とどこか似ているような雰囲気を持つ王妃を見てばーばと認識したようだ。レオは王妃に抱き付いた。王妃も優しくレオを受け止めた。
それからしばらくの間、王妃とレオは育児用に設けた部屋で一緒に遊んだ。
それから少し経ち、疲れてレオは寝てしまった。その様子を優しい笑顔で見ながらドワコ達に言った。
「お邪魔しましたね。また様子を見に来ますね。」
そう言って王妃は城へ帰っていった。以前なら来るのに数日を要したが、魔動鉄道の開通で今では1時間程度で城からドワコ領へ移動できるので、これからも頻繁に来そうだなとドワコは思った。




