これからもずっと
目が覚めたら、私は裸のまま、裸のセナを抱きしめていた。
正直、昨日のいつに寝ちゃったのか、全然分からないや。……セナと一緒に気持ちよくなったところまでは覚えてるんだけど、それ以上の記憶がほんとに無い。……羞恥心でいっぱいだったけど、私が幸せだったっていうのは何となく分かるから、いいけどさ。
「マスター、おはようございます」
そんなことを考えていると、私が起きたのに気がついたセナは、私のことを抱きしめ返してきながら、そう言ってきた。
昨日……いや、今日もかな。……とにかく、あんなに恥ずかしいことをされたけど、セナを好きな気持ちは変わらなかったし、私はもっと裸のセナを感じたくて、もっと強く、ギュッ、と抱きしめた。
「……おはよ」
そして、まだ羞恥心が残ってるけど、私はそう言った。
「はいっ、マスター。……今、血を飲んでも、いいですか?」
今? ……もちろん、セナに血を飲まれること自体は全然いいんだけど、昨日、あんなに血を飲まれたのに、これ以上、飲まれても平気なのかな。
「うん、大丈夫だよ。でも、私の体が、大丈夫、かな?」
「はい、大丈夫ですよ。私のマスターですから」
……よく分からないけど、セナが大丈夫って言うってことは、大丈夫なんだろうし、いいや。
そう思って、私は腕の中にいるセナに、キスをした。そしてそのまま、セナの舌を求めるように、セナの口の中に、舌を入れた。
すると、セナは驚いた様子を見せつつも、幸せそうに、すぐに受け入れてくれた。
昨日は私がされてばかりだったから、少しは仕返しが出来たかな。
そう思っていると、セナの方からも、舌を絡めてきてくれた。
セナが舌を絡めてくれるのは嬉しいけど、セナ、血が飲みたいんじゃなかったっけ?
私、この前みたいに、舌から血を飲んでもらうために、こうやってキス、したのに。
「せなっ、血、飲みたいん、でしょ? だったら、早く、飲んでよ」
一度、セナとキスをするのをやめた私は、セナにそう言って、すぐにまた、キスをした。
すると、セナは私のして欲しいことを察したのか、私の舌を優しく、噛んでくれた。
この前と同じで、舌を噛まれて、そこから血を飲まれてるのに、全然痛くない。それどころか、セナが私の舌から血を飲んでくれてるっていう事実が、どうしようもなく嬉しくて、気持ちいい。
「……ますたぁ、いい、ですよね?」
「……うん。好きに、して」
どうせ、もう逃げる必要も無いんだから、起きたばかりだけど、私はそう言った。
これからもずっと、セナとこうやって、幸せに過ごしていきたいな。




