セナに触って欲しいって思ったんだから
「……私も、入っていいですか?」
「……好きにしたら」
私は布団を片手で少し持ち上げて、拗ねたようにそう言った。
セナのせいでこんな恥ずかしい思いをしたんだし、別に、少しくらい拗ねたって、いいでしょ。
「はい」
そう思っていると、セナは私が少し持ち上げた布団から、中に入ってきた。
私は拗ねているんだと、アピールするように、子供みたいに、そんなセナに背中を向けた。
「えへへ、マスター……」
すると、後ろから抱きついてきて、こっそり? かは分からないけど、少しだけ、私の胸に腕を当ててきた。
私はそんなセナが可愛くて、後ろから抱きついてきてるセナの手を、何も言わず服の中に入れて、胸に当てた。
「ま、マスター!?」
これじゃあ、ほんとに痴女みたいだし、変態、だけど、セナに触って欲しいって思っちゃったんだから、仕方ないよ。
セナが最初に腕を当ててきたんだから、セナだって、触りたい、はずだし。
「い、いいん、ですか?」
私がそう考えていると、いつもはそんな許可を取ったりしてこないくせに、セナは珍しく、そう聞いてきた。
ただ、私は何も答えない。
いつもみたいに、セナの好きにしてほしい気持ちはある。でも、そんなこと正直に言ったら、私が変態だと思われちゃうから。……もう思われてるかもしれないけど、言葉にするのとしないのとでは、違ってくると思うし。
そうやって、手を胸に当てられたまま、何も言わずにいると、セナは何かを察してくれたのか、いつもみたいに我慢出来なくなったのか、私の背中に体を密着させながら、胸を優しく、揉んできた。
「んっ」
思わず、私は声を上げてしまって、そんな声を聞いたセナは一瞬、私が嫌がったと思ったのか、ビクッと震えていたけど、直ぐに、いつもみたいに触ってきた。
そしてそのまま、耳を後ろから、舐めてきた。
私はセナそんなことをされて、声が出そうになったけど、口を両手で抑えて、セナに声を聞かれないようにした。
「マスター、声、聞かせてください」
すると、セナは私の耳元で、こしょこしょとそう言ってきた。
耳、が……なにこれ、一気に、力抜ける。……体が、ゾクゾクする。
ただ、それでも、私は口を抑えるのをやめなかった。
なんか、ここでセナの言う通りにして、声を聞かれたら、負けた気がするし。……私がセナに勝てることなんて何も無いのは分かってるし、いつもなら、そんなプライド私にはないんだけど、何となく、今だけは負けたくなかった。
「マスター、大好きです」
私の意思を察したのか、セナは耳元でそう言って、さっきより、えっちな触り方で、胸を触ってきた。




