私は触ったことないのに
……ん、寒い。……いや、温かい? んー……温かいな。
目が覚めると、私は真っ先に、そんな感想が出てきた。
そしてその理由は、すぐにわかった。
私が、セナに抱きしめられてたからだ。……服を脱がされた状態で。
「な、なんで、服脱がしてるの!?」
地面でセナに裸のまま抱きしめられてる私は、一気に目が覚めて、そう言った。
「マスターが汗で気持ち悪いと言っていたので、脱がしておきました」
そう言って、セナは私のことをギュッ、としてくる。
地面の草が肌に直接当たって、なんか、気持ちいい。……いや、そうじゃなくて、勝手に脱がさないでよ。……恥ずかしいし。
「……セナ、起きるから、離して、後、あんまり、見ないで」
「はい」
セナが離れてくれたから、私は大事な部分を隠しながら、起き上がった。
「……服は?」
「ここです」
そう言って、セナは服を渡してくれた。
「……セナ、今度から、勝手に、脱がさないでね」
「……だめ、でしたか?」
「だめだよ」
だめに決まってるでしょ。……寝てる間に裸見られてるの、恥ずかしいから。
まぁ、セナがくっついててくれたから、寒くはなかったけどさ。……だったら、セナも脱いでてよ。人肌の方が温かいでしょ。
そういえば、私、セナに胸とか、触られたことあるけど、私がセナの胸を触ったことってないんだけど。
「……セナ、セナも脱いでよ」
「わ、私、ですか?」
「……私のこと、勝手に脱がして、裸、見たんだから、不公平、でしょ。私も、見せてよ」
そう言うと、セナは恥ずかしそうにしながら、自分が来ていた服を消して、私に見せてくれた。
……この前の水浴びの時も見たけど、セナの肌、綺麗。
「ま、マスター? は、恥ずかしいです」
私がセナの肌を魅入られるように見ていると、セナは恥ずかしそうにそう言ってきた。
せ、セナだって、私の服を勝手に脱がせて、見てきてたんだから、気にしちゃダメだ。
「さ、触っていい?」
「は、はい。マスターなら、大丈夫です」
セナの言葉を聞いて、私は着ようとしていた服を横に置いて、セナの胸に、手を伸ばした。
セナの胸は小さい方だけど、それでも、綺麗で、柔らかかった。
「せ、セナ、後ろ、向いて」
セナの胸を触っていると、私の胸に視線を感じて、恥ずかしくなってきたから、私はそう言った。
「わ、かりました」




