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もうこの街から出るつもりだったんだけど

 セナに案内されて、料理屋に入ってから、料理を頼んだところで、私は思い出した。……セナが食べないから、また、怪訝そうな目で見られることを。


「マスター、美味しいですか?」


 そして、料理が来て、私が予想通り怪訝そうな目で見られながら、一口食べたところで、セナがそう聞いてきた。

 

「うん。美味しいよ」


 セナに案内されたところだし、まずいなんて言ったら、責任を感じちゃうだろうし、実際美味しいと思ったから、私はそう言った。

 

「良かったです」


 すると、セナは安心したように、そう言ってきた。

 




 そんなやり取りをしつつ、食べ終わった私は、セナと一緒に店を出た。

 そしてそのまま、ギルドに向かった。

 どうせこの街にいても、宿の場所が分からないから、外で寝ることになるし、依頼を受けて、そのまま次の街に行こうと思ったから。……別に依頼を受けたギルドじゃなくても、ちゃんと報酬は貰えるから。


「ランクアップの試験を受けることが可能ですが、どう致しますか?」


 そう思って、ギルドで依頼を受付の人に渡して、依頼を受けようとしたところで、受付の人がそう聞いてきた。

 

「……試験って、何をするんですか」


 私は、受けようとしていた依頼を一旦置いておいて、そう聞いた。

 ランクが上がったら、もっとお金を稼げるし、このままEランクのままじゃ、どれだけ依頼を受けても、すぐにお金が底を尽きちゃうから。


「Dランクへ昇格の試験の内容は、商人の方の護衛ですね」


 私がそんなことを考えていると、受付の人がそう返してくれた。

 

「マスター、私なら大丈夫ですよ」


 私は戦力外だから、実質セナだけで、護衛なんてできるかなと考えていると、セナがそう耳元で言ってきた。

 セナの言葉を聞いて、私は試験を受けるって言おうと思ったけど、それを言う前に、私は受付の人に聞いた。


「護衛をする商人の人って、決まってるんですか?」

「はい。人となりはこちらで保証しますから、その辺はご安心ください」


 受付の人は、私の心配を察してくれたのか、そう言ってくれた。

 ……まぁ、私の心配は、この人が思ってる心配とはちょっと違うと思うけど。だって、もし横暴な人だったりして、セナがこの前のギルドマスターの時みたいなことをしたら、今度こそ確実にバレて、ギルドにも追われることになっちゃうから。


「だったら、昇格試験、受けます」

「分かりました。では、明日の朝にギルドにお越しください」

「……分かりました」


 街から出ていくつもりだったんだけど、仕方ないか。

 まだこの街にいなくちゃいけないんだったら、宿、見つかるといいなぁ。

 そう考えながら、セナと一緒に、ギルドを出た。……受けるつもりだった依頼を戻してから。

 

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