また、温めて
「せ、セナ、もう、充分温まったから、離れて。体、洗わないとだめだからさ」
「は、はい……」
私がそう言うと、セナは悲しそうに頷いた。
「み、水浴びが終わったら、ま、また温めて貰うから」
「は、はい!」
そんなセナの顔を見た私は、恥ずかしい気持ちを我慢して、そう言った。
すると、セナは笑顔で頷いて離れてくれた。
セナは私に抱きつくのをやめると、すぐに前を手で隠したけど、ちょっとだけ見えてしまった。
私は女の子同士なのにと思いつつも、すぐに目を逸らして水浴びを再開した。
さっきまではちょっと寒かったのに、今は熱いくらいで、その熱を冷ますために私は水に浸かった。
「セナ、私はもう出るね」
体の熱が冷めてきた頃くらいに、私はセナにそう言って、川を出た。
「私も、もう出ます」
すると、セナもそう言って、川を出てきた。
「ま、マスター、温めます、よ?」
そしてそのまま、恥ずかしそうにそう言ってきた。
「……う、うん。で、でも、火、とか出せる? か、体、乾かないから」
「分かりました! これで大丈夫ですか?」
セナがそう言うと、私たちの濡れていた体が一瞬で乾いた。
そして、寒くもなくなった。……え? これ、温めてもらう必要なくない?
「マスター、手、退けてください」
「えっ?」
私がそう考えていると、セナが突然そんなことを言ってきた。
な、何言ってるの。手を退けたら、全部、見えちゃうよ。……た、確かにセナなら見られても、全然いい……はずなんだけど、なんか、今は恥ずかしい。
「そっちの方が、温かく出来ますよ」
セナは恥ずかしそうにそう言って、可愛い笑顔を私に向けてきた。
……寒くないから、温めなくていい、なんて言えるわけないよね。……そんなこと言ったら、セナが悲しんじゃう。
……それに、私も、恥ずかしいだけで、別に嫌なわけじゃないし。
そう思って、私は前を隠していた手を退けて、すぐにセナに抱きついた。少しでも見られないようにするために。
「ま、マスター……」
すると、セナの方からも抱きついてきてくれて、私の胸がセナの胸に潰されていった。
そして、しばらくそうしていると、お互いの胸の先っぽが当たって、固くなってきてしまった。
「んっ、せ、セナ、もう、充分温まった、かな」
「ま、すたぁ……ま、だ、温まってません、よ」
そう言って、セナは体を動かして、抱きついてきている私に押し当ててきた。
「ます、たぁ……血、飲んでも、いい、ですか?」
セナは息を荒らげながら、私にそう聞いてきた。




