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具体的には分からないけど、セナは凄い

 街の門を通る時に、さっきと門番の人が変わってたのに気がついたけど、別にどうでもいい事だったし、特に気にしないで近くの森にセナと一緒に行った。


 この前と同じで、やっぱりセナのオーラ? 的なので魔物が出てこない。……この街に来る時もそんな感じだったし、分かってたんだけどさ。


「セナ、この前みたいな感じでセナだけで狩ってきていいよ」

「……分かりました。すぐ戻ってきますから、動かないでくださいね?」


 セナは心配そうな顔でそう言った。

 セナが過保護なのはもう分かってるから、どうせすぐに戻ってくるんだろうなぁ、と思いながら頷くと、セナが目の前から消えて、不安な気持ちが出てきそうになるけど、そんな気持ちが出てくる前に血飛沫ひとつ浴びてない綺麗なセナが目の前に現れて、私に抱きついてきた。


 わざわざ私に見えるように抱きついてくれたセナに感謝しながら、私もセナを抱きしめ返した。


「そう言えば……討伐部位持ってきた?」


 セナが満足してくれた辺りで、私は抱きしめるのをやめて、そう聞いた。

 

「はい! ちゃんと持ってるので、安心してください」


 どこを見てもセナが討伐部位を持ってるようには見えないけど、セナがそんなすぐにバレる嘘なんて……いや、すぐにバレない嘘でも言うわけが無いから、セナに改めてお礼を言いながら頷いた。

 

「うん。じゃあ戻ろっか」

「はい!」


 私は指は絡めてないけど、セナの手を握って、歩き出した。


 門を通る時に冒険者の身分証をまた見せたけど、さっきとは違って、バカにするような目では見られなかった。別にそんな目で見られても気にしないけど、見られないに超したことはないし、さっきの人じゃなくて良かったと思いながら冒険者ギルドに戻った。




「……一度受けた依頼を取り消す場合は罰金が発生しますが」


 まださっきの受付の人が居たから、その人の前に行くとそう言われた。

 私たちは完全な手ぶらだし、見た目も見た目だから、こう思われるのは仕方ないよね。と思いながら、私はセナの方を見た。

 すると、赤黒い渦のような私には理解できないものが受付の人の前に出てきて、そこからゴブリンやオークの討伐部位が大量に出てきた。


 そんな様子を見た受付の人は、目を見開いて動かなくなってしまった。……適当にお酒とかを飲んでた冒険者達も一気に静かになっていたけど、私はそんなこと特に気にせずに、セナに向かって言う。


「凄いね」


 具体的に何が凄いのかは全然分からないけど、凄いことだってのは分かったから、私はそう言った。


「えへへ」


 セナは私に言われた言葉が嬉しかったのか、嬉しそうな声が漏れ出ていた。


「あの、早く依頼達成の報酬をください」


 受付の人が回復するまで待つのが嫌だったから、私がそう言うと、頭を下げながら「し、少々お待ちください」と言って、奥の方に消えていってしまった。

 ……いや、普通に早く報酬を早く渡して欲しいんだけど。


「……私が取って来ましょうか?」


 私のそんな気持ちがセナに伝わったのか、さっきまでの嬉しそうな感じとは打って変わって、苛立ちを含んだ声で、私に聞いてきた。……もちろんその苛立ちが私に向けられたものじゃないのが分かるように。

 私はセナに大丈夫と言って、首を横に振っておいた。

 だって、実感は全然ないけど、私たちはただでさえ追われてる立場なのに、そんなことをして冒険者ギルドにまで追われることになったら、堪らないから。

 ……まぁ、どうしても、本当にどうしても無理な要求をされた場合、セナが大丈夫って言ってくれたら断るけど。

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