俺たちの戦いはこれからだ?
そろそろ夏か、と思うようになったある日、ユマさんが夕食の席で言った。
「『すべての国と組織の連合』の本会議場の基礎工事が終わりましたので視察されませんか」
もう?
早いな。
「基礎というか土台と外壁だけですが。
今のうちにご覧になって頂きたく」
「判りました。
行きましょう」
もう暖かくなったしね。
嫁のお腹もかなりでかくなっているから、今を逃したら来年まで行けなくなりそうだ。
「ハスィーもいい?」
「はい。
良い気晴らしになりそうです。
子供たちも連れて行きましょう」
さいですか。
それもいいな。
息子も足がしっかりしてきてちゃんと歩けるようになってきたし、家族旅行と洒落込みますか。
写真機がないのが残念だ。
銀板写真的なものはヤジマ学園で開発されかけているらしいんだけど、被写体が同じポーズで30分くらいじっとしてなきゃならないらしいんだよ。
そんなの真っ平だ。
「判った。
手配お願いします」
「お心のままに」
ユマさんがそう言って頭を下げてくれた。
この時は気づかなかったんだけどね。
略術の戦将が単なる家族旅行なんか提案するはずがないのは判っていたはずなんだが。
場所はセルリユ湾だからちょっと行ってくるだけだと思っていたのに、予定日は随分先だと言われた。
何で?
「皆様のご都合でございます。
もちろん皆様は何をおいても駆けつけて下さるはずですが、遠方の方もいらっしゃるので」
何かでかいイベント化してない?
「参加者は最小限に絞ります。
我が主のお側に侍ることが出来る立場の方のみかと」
それから各種族の代表でございますね、とユマさん。
おい。
何する気なの?
「うふふ」
駄目だ。
もう事態は俺の制御を離れている。
引き金を引いた後の俺なんか無力だからな。
問題は俺が何の引き金を引いたのかだ。
拳銃ならまだいいんだけど、ユマさんが用意したからには重機関銃とかミサイルの可能性すらある。
まさか波動砲じゃないよね?
心配しつつ忘れていると、ある日訪問者があった。
「主上!
お久しぶりでございます!」
涙すら滲ませた満面の笑みをたたえて突進してくる帝国皇太子。
一瞬抱きついてくるかと戦慄したけど、幸いなことにオウルさんは目の前で立ち止まって片膝を突いてくれた。
それもヤバいよ!
「オウル、ただいま参上致しました!
遅くなりました事をお詫び申し上げます!」
いや、別に呼んでないけど。
ていうか帝国はどうしたんですか?
とりあえず立ち上がって貰うとオウルさんは平気な顔で言った。
「代理皇太子に任せてございます。
私は『すべての国と組織の連合』関連の業務で出張していることに」
「出張」って(笑)。
帝国皇太子なのに。
何てこった。
ていうか代理皇太子って何?
いやいいんだ。
この人には常識が通じない。
「お久しぶりです。
奥様やお子さんたちはお元気ですか?」
とりあえず社交辞令で聞いてみる。
「健在でございます。
妻には皇太子宮を任せてきました。
息子たちは姫様とご子息殿の元へ馳せ参じる時を夢見て修行に励んでおります」
さいですか。
心配することはなかったか。
「それでは参りましょう。
いやあ、心が弾みますな」
オウルさん、浮かれている?
これからすぐに? と思ったらユマさんが来て何とかしてくれた。
「視察は明後日でございます。
オウル様はとりあえず王宮へのご挨拶をお願い致します」
「そうか。
主上、しばしのお別れでございます」
嵐のような帝国皇太子が去った。
窓から見ていると、青い顔をした護衛や随員らしい人たちが続いていた。
ひょっとして国王陛下に無断で先にこっちに来ちゃったの?
ユマさんが諦めたような表情で頷いた。
何てこった。
ああいう人を野放しにするのはどうかと思う。
この分だと何が来るのか判らんぞ。
怯えていたけど、幸いな事に突進してきたのはオウルさんだけだった。
だが当日。
「マコトさん!
お早うございます!」
「失礼致します」
朝からエラ王国王太女殿下主従のご訪問があった。
朝飯の最中なのに!
しょうがないので急遽席を用意して貰う。
「王太女が外国に来ていいの?」
後ろに控えるロロニア嬢に聞いてみたら、疲れた表情で言われた。
「お忍びです。
ルミト陛下の許可は得ています」
さようで。
「マコトさんに呼ばれたと言ったら一発で許可が下りました。
それに」
ロロニア嬢の顔に黒い何かがよぎった。
「最近、ユリス王子が調子に乗っているのでいくつか仕掛けをしてきました。
今頃はルリの醜聞の火消しに駆けずり回っているはず」
くくくっ、と密やかに笑うロロニア嬢。
壊れた?
ていうかスキャンダルって?
「ルリの評判を落とすための噂をばらまいておきました。
これが広まればルリは王太女を降ろされて廃嫡になりかねない」
怖っ!
この人、自分の主人を陥れる策を実行して逃げたのか。
そして戴冠したくないユリス王子殿下が何とかルリシア王太女の評判を救おうとして駆け回っていると。
「嫌がらせの類いです。
両者ともまだ本気ではないでしょうね」
後でユマさんに聞いてみたら軽くスルーされた。
何という世界なんだ。
下手したら死人が出かねないほどのチキンレースを日常的にやっているらしい。
知らない振りをしよう。
朝食後、朝練に参加出来なかったので残念そうなオウルさんが現れた。
国王陛下に朝食を付き合わされたそうだ。
「主上。
遅れて申し訳ございません」
いや、別にいいですから。
色々と横やりが入ったけど、俺としてはあくまで家族旅行のつもりなんだよ。
今日は一家4人、いや嫁の胎内にいる子を含めれば5人でお出かけだ。
従って最新型の大型馬車に乗っているのはヤジマ大公家だけだ。
ハマオルさん夫婦とラウネ嬢には御者席に乗って貰った。
でも目立たないように野生動物護衛が控えてくれているんだけどね。
娘が弄り倒しているけど我慢強くされるままになっている。
「仕事ですので」
さいですか。
馬車が動き出す。
周囲は護衛馬車や野生動物護衛や狼騎士隊でぎっしり埋まっていた。
やっぱ駄目か(泣)。
大名行列どころじゃない。
もはや参勤交代クラスだ。
ヤジマ大公家が丸ごとだからな。
しょうがないか。
しかも俺たちだけじゃなかった。
道を進むにつれて、帝国軍の騎兵隊やらソラージュ王国の騎士団・近衛兵が合流してきたんだよ。
特徴があるエラ王国の近衛騎兵やララエ公国親衛隊の姿も見える。
その他にもヤジマ警備の部隊が大量に。
そして海岸添いの街道に入ると沖合には多数の船に加えて鯨の群れが並んでいた。
陸地は既に野生動物で埋まっている。
見上げると爆撃機の編隊のような大型の鳥の人たちが大量に舞っていた。
凄まじい戦力だ。
ここにいる軍勢だけで列強と対等に戦れそう。
「ヤジマ財団の総力を挙げたようですね。
示威行動でしょう。
相手が誰であろうが一歩も引かないという意志表示かと。
もっとも開戦と同時にどの国であろうが相手は上から下まで貴方に寝返りますが」
俺の横で外を見ていた嫁が教えてくれた。
さいですか。
示威行動ね。
誰に見せる気なんだろう?
ていうか一体何が始まるんだよ?
ユマさんがいないので誰も教えてくれない。
諦めて馬車の中で座り込んでいると到着したと告げられた。
目の前には巨大な壁があった。
「これは?」
「『すべての国と組織の連合』本会議場の外壁でございます。
ちなみに屋根はございません」
何と。
ハマオルさんに先導されてしばらく歩くと建物の全容が見えて来た。
円形劇場?
しかも一方が空けられていてそのまま海に続いている。
周囲を高い壁が囲んでいるけど上は開けっぴろげだ。
中に入ると、まさしく劇場だった。
トルヌ皇国でミルトバ連盟の総会をやった場所と基本的には同じだ。
違いと言えば一方向がなだらかな坂で海に続いていることと、客席? の傾斜が緩いことくらいか。
真ん中に立つと壮観だった。
「これが会議場なの?」
近寄ってきたユマさんに聞いてみる。
「はい。
ヤジマ学園建築学部が総力を挙げて企画・施工した野外会議場でございます。
人間以外の野生動物や鳥類、海洋生物も参加できるように設計されております」
なるほど。
つまり会議場じゃないわけだ。
「そうでございますね。
むしろ儀典式場と呼ぶべきかもしれません。
そもそも参加者が多すぎて出席者全員で議論することなど不可能かと」
会議場は別途建設予定でございます、とユマさん。
それはそうだ。
地球の国連でも議論は分科会や委員会でやっている。
しかもマイクやスピーカー、あるいは同時通訳を利用して。
リアルタイムで多人数での議論が可能なシステムがないと無理なんだよ。
こっちにはそんなもんはない。
魔素翻訳の効果も限られているし、あまり大人数では向こう側に声や意志が届かなかったりする。
でも決まった事の発表や投票による可決は可能だ。
「ああ、それで壁が高くなっていると」
「はい。
疑似閉鎖空間で魔素翻訳の効果を増幅させます」
程度問題でございますが、とユマさん。
そうなんだろうね。
これは「すべての国と組織の連合」の会議場じゃない。
正確には「すべての群の連合」の集合場所なんだろう。
人間も野生動物の一種だから。
凄いことになっているなあ。
ぼやっとしていたら、いつの間にか俺の前に列が出来ていた。
ハマオルさんとラウネ嬢が俺の背後を守り、両側には帝国皇太子やエラ王国王太女が少し下がって並んでいる。
嫁と子供たちはリズィレさんに付き添われて後ろに控えてくれているらしい。
列の先頭はよく知っている姉御だった。
「よう、マコト」
そしてその後ろには迷い人。
「久しぶりじゃね」
「シルさん!
カールさんも」
ヤジマ商会が誇る帝国皇族にしてヤジマ大公家近衛騎士である幹部の人たちだ。
軽く挨拶して列から外れると、次の人が深く腰を折った。
「御拝謁つかまつる」
悪戯っぽく笑う中年の北方種の人。
前々アレスト伯爵のフルーさんだ。
いや、今はヤジマ商会顧問を辞めて「すべての国と組織の連合」の初代事務総長を引き受けてくれたんだっけ。
「お久しぶりです。
ご面倒をお掛けしてすみません」
総長を押しつけちゃったからな。
とりあえず謝っておく。
サラリーマンはここが大切。
「何の。
お気になさるな。
面白そうではないか」
怒ってないみたいで良かった。
フルーさんが列を外れると次の人たちが進み出る。
「この度はおめでとうございます」
「臣はここに」
ラナエ大公名代兼ヤジマ商会会長代理とクルト子爵兼ヤジマ商会大番頭夫妻が揃って頭を下げてくれた。
膝を突きかけたので慌てて「ここは私的で!」と叫んでおく。
だってこの場には大量の帝国皇族やエラの王太女とかまでいるんだよ。
いちいち礼をとっていたらうっかり歩けなくなってしまう。
オウルさんたちにも同意して貰った。
「ヤジマ大公殿下」
「理事長」
揃ったような揃わないような口調で同時に頭を下げてくれたのは近衛騎士と騎士のコンビだった。
「フォムさん!
ロッドさんも」
正確にはリヒト近衛騎士とロッド騎士団長だったっけ。
来てくれたんだ。
なるほど。
確かに「内輪」だよね。
問題はその内輪ですら大人数になることなんだが。
「マコトさん」
「しばらくぶりでございます」
何と。
ソラージュ王国王太子殿下とその奥方が!
ミラス殿下たちまで「内輪」なんですか?
「だって僕はマコトさんの舎弟ですからね。
兄貴に呼ばれたら何を置いても駆けつけないと」
「私も公私ともにお世話になりましたから。
しかもマコトさんとハスィー様は私達の後見人でございますので」
さいですか。
ていうか俺が呼んだ事になっているんですか?
それに構わずミラス王太子夫妻は俺に挨拶するとそのまま進んでオウルさんの隣に立つ。
続いて狼騎士にしてララエ公国公女、そしてヤジマ大公家近衛騎士のアレサさんが進み出て敬礼した。
「この度はおめでとうございます」
「あ、どうも」
間抜けだ。
アレサさんは頷いてからルリシア殿下の隣に立った。
やっぱそうするのね。
これで俺の背後に帝国、ソラージュ、エラ、ララエの四大列強を代表する貴顕が並んだわけか(泣)。
「マコトさん!」
巨大なフクロオオカミを従えたシイルが騎士の礼をとってくれた。
いやシイル近衛騎士か。
そちらは……いや覚えてますから!
「ホウム長老殿。
お久しぶりです」
「マコトの兄貴。
ご丁寧に痛み入る」
しかしやっぱでかいな。
ツォルの奴も大概だけど、あいつより一回りは上回っているような。
しかも威厳が凄い。
「本当はシルレラ様の相棒なんですが、今日はボクについてくれました」
「今日だけは狼騎士なのでな」
何のために?
次に進み出て来たのは野生動物だった。
それぞれ人間の相方を連れている。
ていうか猫は人間の腕に抱かれているけど。
「マコトの兄貴」
「マコト殿」
猫又と猫獣族のキディさんに、犬神と「犬類の友」であるソフィエさんか。
それにしても俺、よく覚えているよな(泣)。
「お気になさらず。
私はドルガの付き添いで」
「私もニャルーの姉御の付属品ですので」
はいはい。
それからは様々な野生動物の人たちが続いた。
驚いた事にワタリハヤブサのハムレニ殿までが来ていた。
ララエ公国では熊の人の肩に駐まっていたけど、こっちでは何と移動式の止まり木に載っている。
そんなもんまであるのか。
車輪がついていて動けるらしい。
お付きの人(笑)までいる。
「ララエでは世話になった」
「いえ」
ちょっと話したけど、快適に暮らしているそうだ。
今回はヤジマ商会所属の大型鳥類代表として飛んで来たと。
「帰る前にセルリユ興業舎とヤジマ学園を訪問させて頂くことになっている」
「そうですか。
存分にご覧になって下さい」
この鳥、本当に鳥なのかね?
さらに豹とか一角獣とか色々続いたんだけど、全員がセルリユ野生動物会議のメンバーだということだった。
知らなかった。
もはやセルリユの野生動物数は下手をすると人間に迫る勢いだという。
海洋生物を加えたら既に上回っているかも。
「すべての国と群れの連合」に改名しないとならないのでは。
ふと気づくと列の最後の動物が下がるところだった。
「「「マコトの叔父貴!!!」」」
ブオーッというような音が響く。
慌てて振り向くと、会議場の一部になっている海岸近くに整列した鯨の群れが一斉に潮を吹いているのが見えた。
凄え。
海豚やアザラシの皆さんもいるらしいけど、鯨が圧倒的過ぎてよく見えない。
陸海空勢揃いか。
視界の隅に、教団のロープ姿に囲まれた小柄なお姿が複数見える。
スウォークも来ているな。
嫁が俺に寄り添って立つ。
子供達はリズィレさんに付き添われて俺たちのそばにいた。
ちらっと見たら娘は好奇心満々だし、息子はあいかわらず興味深げに辺りを見ているだけだ。
こいつら大物だ(泣)。
前方に視線を戻すと、皆さんが半円形に俺たちを囲んでいた。
一体どうなっているの?
ユマさんが進み出て言った。
「『すべての国と組織の連合』本会議場の地鎮式でございます。
と同時に我が主への皆のご挨拶と忠誠の誓いを」
そうなんだ。
それはありがとうございます。
でも忠誠ってのは出来れば遠慮して頂きたいけど(泣)。
で、これからどうすると?
するとユマさんは一礼してから皆さんに向けて話し始めた。
「ヤジマ財団は国際救助隊の編成をほぼ完了し、国際救助隊は独立組織として活動を開始しました。
今後は監視体制を充実させつつ、各地の対応基地を整備する予定でございます。
また『すべての国と組織の連合』事務局を正式に立ち上げ、既に辞令を発令しております。
すなわち」
ユマさんは俺を見てにっこりと笑った。
「我が主のお手を煩わせることなく活動を継続可能な体制が整いました」
そうなんだ!
つまり俺、もう国際救助隊とか「すべての国と組織の連合」とかに関わらなくて良いと?
ヤジマ財団もお役御免だ。
やった!
俺は自由だ!
嫁が俺に寄り添い、子供達がしがみついてくる。
俺はもう何もしなくてもいいんだ。
これからは楽隠居に!
感激に浸っていると、シルさんが進み出た。
何か?
「ところでマコト。
次は何をする?」
ニートじゃ駄目?
「サラリーマン戦記 ~スローライフで世界征服~」
「完」
最後まで読んで頂いてありがとうございました。
これは勇者の物語です。
勇者は辺境の地から出でて(ジョギング等の)修行で身体を鍛えながら経済力を上げていきます。
旅の途中でパーティメンバーや魔獣を仲間に加え、傾国姫・帝国皇女や貴族令嬢などと知り合ったりしつつ、自らの(経済)力を高めます。
そして明かされる驚愕の事実!
魔王の顕現は防ぎようがなく、土地全体が魔王城だった!
勇者はこれにどうやって立ち向かうのか!
これは魔王の物語です。
嫁や従者、あるいは人間の配下に言われるままに働いていたら、いつの間にか強大な魔王軍や魔獣軍団が組織されてしまいます。
その強大な(経済)力で世界を征服するついでに仮初めの魔王をも封印してしまうのでした。
これはサラリーマンの物語です。
突然、理不尽な理由で職どころか住む所まで失った新卒二年目の会社員は親切な人に助けられてハローワークに行きます。
何の技能もないので便利屋の見習いとして就職し、大きな犬(違)を探して帰宅させるという仕事でちょっとした思いつきを話したところ、なぜか社長の目にとまります。
そして役所の偉い人に見いだされたサラリーマンはいきなり外郭団体の社長代理として仕事を任されることになります。
それがのちに伝説となる出世物語の端緒だったのでした。
今回の物語は多重構造を意識していました。
ミステリで時々出てくる「私は犯人で被害者で目撃者で探偵だ」というようなもの(違)です。
実は勇者物語、それも古典的な奴が好きで、一度書いてみたいと思っていました。
でも殺したり裏切ったりするような話は嫌なので、誰も死なないし傷つかない勇者物語が出来るかどうかチャレンジしたいと。
ついでに勇者が戦わないしハーレムも作らない話に(笑)。
昔のアメリカの喜劇映画が好きで、特に本人はそんなつもりがないのにやることなすこと上手くいってどんどん出世する話を書きたいと思っていました。
でも主人公がヒャッホーなのは嫌なので、ぼやきながら英雄になる話が出来ないものかと。
サラリーマン小説も書きたかった。私も長年サラリーマンやってまして、その経験を元に面白おかしくデフォルメして。
現実のサラリーマン生活をそのまま書いたら鬱になるので、願望充足的な展開にしてやろうかと。
今まで溜め込んできた雑学や蘊蓄を語りたかった。
それだけ書いたらウザいのは判っているため、物語の講釈的に挟み込んで語れないものかと。
それからもちろんドリトル先生(笑)。
これを全部一緒にしたものがこの小説です。
いやー、ここまで長くなるとは思ってませんでした。
はっきり言って、大多数の人には退屈なだけかもしれません。
そんな細かい所まで読みたくないとか、いつまでたってもだらだら続いているだけでワクワクドキドキするような展開がないとか、女の子が大量に出てくるのになぜ一夫一妻の一般家庭なのかとか、色々文句はあるかと思います。
でもこれは読者にお金を払って買って頂く小説ではありませんので。
作者の趣味だから。
好きなように書きました。
それでもいいとか、趣味が合うなと思われる方くらいしか最後まで読んで頂けない気がしますが、これを読んでいる貴方はその条件をクリヤした方なのかもしれません。
というわけでもう一度。
最後まで読んで頂いてありがとうございました(笑)。
正直疲れました。
次の話はもうちょっと短いのにします(泣)。
(ご参考までに)
■流され系主人公向け
「英雄なんてもんじゃない」
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■厨二病が本物だったら?(連載中)
「僕のクラスは厨二病 ~厨二病でもまともに青春したい。が無理のようです~」
https://book1.adouzi.eu.org/n9471ep/




