表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/86

第六十七話 鏡鏡鏡

 月島「あれ?晩野さんじゃないですか!どうしてここにいるんですか?今日はコンサートがあると言ってましたけど。」


 晩野「どうやら偶然にも同じ土地で行っていたらしいな。君こそ部活の陸上部の練習試合はどうだったかね?」


 月島「もちろんボッコボコにしてやりましたよ。槍の扱いには自信がありましたし、何より相手は弱小校の明野高校でしたからね。余裕のよっちゃんでしたよ。」


 晩野「それは頼もしいな。」


 月島「そっちのコンサートの方はどうだったんですか?」


 晩野「軽音部の方もそちらと同じだったと言っておこう。」


 月島「ということは受賞したんですか!?」


 晩野「無論だ。」


 月島「それはおめでとうございます!でも、びっくりしました。晩野さんが軽音楽部だったなんて。」


 晩野「元は趣味のギターを弾くのに最適と思って始めただけだ。それがここまで行くとは私も正直驚いたよ。」


 二人は偶然にも帰り道で会い、共に駅まで薄暗い夜道を歩いていた。するとそこに二人の人物とも鉢合わせた。


 狭間「アイスぐらいおごってよーけちだなー」


 伊角「今回ばかりは勘弁してくれ、この前、悟が女体化した時にカッコつけて良いお肉奢っちゃったんだ。だから今月ちょっと厳しい。」


 狭間「なにその話。僕聞いてないんだけど!?うわ見たかったー!悟の女体化とか絶対面白そうじゃん!って、月島ちゃんに晩野くん?何でこんなとこに?」


 月島「部活の練習試合帰りです。」


 晩野「部活のコンサート帰りだ。」


 伊角「それじゃみんなで電車帰りだね。」


 オレンジ色の街灯が道を照らしているが夜は暗く、人は他には誰も歩いてはいない。道は雨が降った後なので水溜りもたくさんある。

 道を歩いていると、目の前からスーツ姿の女性が息を荒げながら走り込んでくる。その女性がよろめきながら走っていると彼らのの存在に気づく。


 どうやら様子が普通ではないようで伊角の方へと近づいてきた。すると女性が言葉を発する。


「助けてください……!助けてください!」


 女性は伊角の肩を掴んでくる。よく見れば女性の腕には大きな切り傷があり、服が裂けて血が出ていた。


 晩野「出血がひどいな。このままでは生死に関わる。月島くんは救急車を呼んでくれ。伊角さん、彼女の状態を確認したい。」


 伊角「わかった。今そっちに…」


 晩野「大丈夫ですか?話は…」


 声をかけるが、女性は錯乱していてまともに話せる状態とはとても言えなかった。

 そして、女性は酷く疲れていたのか、立っていられなくなり、その場に倒れてしまう。女性は水溜まりの上に仰向けになってしまう。


 女性は少し悲鳴をあげて倒れた後、何故かもがき苦しんでいる。


[伊角 目星 (60)→失敗(84)


 晩野 目星 (70)→スペシャル(13)


 月島 目星 (65)→失敗(86)


 狭間 目星 (70)→ 73→ 失敗]


「(ダイス判定!?!?)」


 晩野(水溜まりの中から伸びているように女性の首に黒い人間の手が首を絞めている?)


 SANチェック


[晩野 

 正気度ロール (76)→成功(17)]


 突然、女性の腹から腕が飛び出してくる。血が噴き出て、女性は悶絶しながら生き絶えたことがわかるだろう。


 SANチェック


[伊角 

 正気度ロール (78)→失敗(80)

 1d3→2

 SAN78→76


 晩野 

 正気度ロール (76)→成功(59)

 SAN76→74


 月島 

 正気度ロール (82)→成功(73)

 SAN82→81


 狭間 

 正気度ロール (68)→成功(35)

 SAN68→67]


 女の腹から飛び出した黒い手は、今度は水溜りからゆっくりと伸びていく。するとその黒い手が武士の甲冑を身につけており、見えなくなるほど真っ黒で染まっている。


 そして辺りには焼け焦げた硝煙の匂いと、鼻をつくような強い刺激臭が漂い始める。その黒い手の横から更に刀が伸びてくる。そして刀を一気に振り下ろし、女性の体を真っ二つに切り裂くだろう。黒い手は更に伸びてきて、その女性の中から這い出てくるように見える。


[伊角 

 目星(60)→失敗(71)


 晩野

 目星(70)→成功(61)


 月島

 目星(65)→成功(54)


 狭間

 目星(70)→成功(45)]


 伊角以外の三人は本体の姿をはっきりと目撃する。それは真っ黒な甲冑を身に着けており、肌は焼け焦げているように見えた。目はポッカリと穴が空いており、異質な存在だと確信する。さらにその武者が水溜まりから這い出てこようとしているのもわかる。


 SANチェック


[晩野

 正気度ロール(74)→失敗(77)

 1d3→2

 SAN74→72


 月島

 正気度ロール(81)→成功(30)

 SAN81→80


 狭間

 正気度ロール(67)→失敗(79)

 1d3→2

 SAN67→65]


 晩野「どうする。このまま撃退するか?」


 月島「そちらの方がいいと思います。」


 伊角「ちょっと待ってくれ、君たちにはあれは何に見えた?」


 狭間「黒い甲冑を身に纏った落ち武者みたいに見えた。」


 伊角「現状私たちの中で戦えるのは、私と月島ちゃん、そして晩野くん。戦力的には申し分ないがあの神話生物を私は見たことが無い。あの落ち武者似た神話生物は知ってはいるが、それでもその神話生物の本体は邪神と同等だ。」


 晩野「つまり、手は出さぬが吉か。」


 伊角「そのとおり、今はあの女性の死体に釘付けのようだ。振り向かずに全力でここから逃げるぞ!!」


 伊角が先導する形でその場を後にし、走り続ける。曲がり角に差し掛かった辺りで


 「きゃ!?」


 伊角が女性とぶつかる。長い髪に大人びた雰囲気の女性だった。そして女性は大きめのボストンバックを身につけている。


 伊角「すまない、ケガはないかいお嬢さん?」


 「あの、どうしたんですか?何かあったんですか?」


 伊角「すいません、ぶつかってしまって。」


 「あの、私は大丈夫ですけど、皆さんの方は大丈夫なんですか?何か逃げるように走っていたようですけど」


 狭間「さっき、黒い甲冑を身に着けた落ち武者のようなものに女性が殺されて…」


 事情を説明すると女性はすぐさま警察へと通報する。慣れたものいいで、警察に事情を伝えると電話を切り、伊角達の方へと向き直る

 

 〈知識ロールが実行できます〉


[晩野

 知識(90)→成功(33)]


 晩野「ドクターバック…医者か?」


 「はい、私は近くの診療所に勤めている警察医です。今通報したのでひとまずご安心ください。それから動ける人だけでいいので、私を怪我人の場所まで案内してくれませんか?」


 月島「それならこっちです。一応私たちもついて行って大丈夫ですか?」


 「はい、構いません。」


 先程の惨劇があった場所へと戻ると女性の遺体が亡くなっており、不気味に血溜まりだけがその場に起きた事件を物語っている。


 「無くなっているようですね。遺体は何処に消えたのでしょうか」


 狭間「これがシナリオってやつなのか」


 伊角「ああ、こうして今みんなが一緒にいるのもそれが原因かもしれない。」


[伊角 

 目星(60)→スペシャル11)


 晩野

 目星(70)→スペシャル(14)


 月島

 目星(65)→成功(52)


 狭間

 目星(70)→失敗(90)]


 女性がふと、道沿いの木に目を向け、その後釘付けになる。伊角達はそれに釣られて木の方へと目を向ける。


 木に何かぶら下がっている。


 辺りがどれだけ暗くても、その異様な存在は否が応でも何かわかってしまった伊角達は思わず後ろざる。

 

 そこには先ほど殺された女性が、木の枝に杭のように打ち付けられて、まるで藁人形のように木にぶら下がっていた。真っ二つになったはずの体は髪の毛で縫い付けられており、そして死体の服には、血で書かれた文字がある。そこには血文字でこう書かれていた。

 


 "死刑99人我守護せよ"

 

 

使用シナリオ「鏡鏡鏡」黒いノラ猫様

https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=22314451


使用シナリオの原版↓「鏡鏡鏡」地球TRPGスタジオ様

https://youtu.be/sUipMOjT838?si=858aFbbayGYCB_o3

https://youtu.be/MjLykZVKTT4?si=LTv-MV2F_56L3A8s

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
鏡鏡鏡・・・タウンワークとキュウリしか出てこねえ
2024/12/05 00:31 通りすがりの名無しA
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ