第五十八話 仮面つけてる謎男は作者の性癖に刺さる
ニャル子「普段の生活を送っていたあなたは、唐突にめまいにおそわれます。気がつくと、見知らぬ灰色の部屋にいました。唐突に知らない場所にいるという不可思議な現象にSANチェック<0/1>」
[華土川
正気度ロール(70)→失敗(97)
SAN70→69
アール=タス
正気度ロール(30)→成功(15)]
悟「おいおい、初手からファンブルしてるぞ??幸先良いのか悪いのか分かんねぇな。」
月島「なんで70が失敗して30が成功するんですかね!」
ニャル子「それはさておき、そこはさながら教室で、あなたたちは1人の生徒であるかのように机の前にある椅子に座り、正面を向いています。正面には、黒板。そこには大きく人の絵が描かれています。そして、その黒板の前に、1人の男が座り込んでいました。」
「あーあ、クスリがほしーいなー!」
ニャル子「探索開始です。」
アールタス「頭痛がする。は…吐き気もだ…くっ…ぐう、な…なんてことだ…このアールタスが……気分が悪いだと?確か買い出し中にめまいがして…」
華土川「あれ…?私なんで席に座って……って貴方は!?」
アールタス「おお!私以外に人が!いや、貴方はいつもお世話になってる警察署の……」
華土川「貴方は!今月10回も不審者として毎回通報されて私が対処している、西洋甲冑のアールタスさん!?なんでこんなところにいるんですか?」
アールタス「10回ではない!まだ8回だ!!それにこの西洋甲冑は、我祖国のために共に戦った誉ある友であるぞ!」
華土川「それは何回も聞きました、今日という今日は職質だけでは済まさないと向かってたんですけど。ここどこですかね?学校の美術室みたいですけど……」
悟「それじゃあ、ハイ=ヨーイ=スタート。ニャルを困らせるTAS式COCRTA始めるよ!!!」
月島、ニャル子「!?!?」
悟「まずは部屋全体に目星をするよ。」
[アール=タス
目星 (70)→ 決定的成功(1)
クリチケ→1]
悟「ここで……ブッファ…何が分かりますか?kp」
要素だにしなかった1クリに俺は少し吹き出しながらニャル子に聞く。
ニャル子「えーっと、部屋は、学校によくある美術室のように見えます。前と後ろに1つずつドアがあり、反対側の壁に窓もあります。絵の描かれている黒板、その前に座り込む男、机と椅子が4つずつ、棚が3つ、イーゼルが1つあります。探索者は、どれかの椅子に座っているでしょう。」
悟「ではガラスを割ります。」
ニャル子「えっ??どっちの??」
悟「え?窓の方。」
月島「ちょっと!?悟さん!?」
悟「ごめん、描写された時にハッと頭の中に、肩幅と首がデカくて、歌ってる論破王の動画が再生されちゃって……COCプレイヤーの何つーんだ?性みたいなもんだ。」
ニャル子「ではどうやって窓割ったんですか?」
悟「あっ、えーと。座ってた椅子で。」
ニャル子「では、描写しますね。ぶっ壊された窓の外を見ると、絵の具で塗りつぶされたように真っ白です。目星ができます。」
悟「じゃあ目星で。」
ニャル子「華土川さんはどうしますか?」
月島「今って、アールタスさんが急に座ってた椅子を窓に投げたんですよね?多分そっちの方に注意が向くと思うので私も目星します。」
[アール=タス
目星(70)→成功(52)
華土川
目星(60)→成功(28)]
ニャル子「では、割れた窓の外の真っ白の中に、触手のようなものを見ることができます。その触手が人知を超えた存在であることをあなたたちは直感的に理解し、恐怖に凍りつきます。SANチェックです<1/1D8>」
[アールタス
正気度ロール(29)→失敗(80)
1D10 (1D10) > 10
SAN29→19
短期の狂気 1D10 (1D10) > 9
奇妙なもの、異様なものを食べたがる
時間 1D10 (1D10) > 10
不定の狂気 1D10 (1D10) > 5
奇妙な性的嗜好
時間 1D10 (1D10) > 10
華土川
正気度ロール(69)→成功(6)
SAN69→68]
こんな混沌とした状況に月島ちゃんは笑っていた。かという俺も笑っていた。kpは困った顔をしていた……計画通り
悟「これさ、さっきの触手を二つの意味で食べたくなるから、割れた窓に走っていきます。」
アールタス「うぉぉぉ!!!あの触手を追わねば!!!」
月島「じゃあ私は全力を持ってアールタスさんをたまに行きます!」
華土川「悟さ…いえ、アールタスさん!危険です!それにまだ何も始まっちゃいません!それにあんな化け物太刀打ちなんてできません!引き返しましょう!」
アールタス「いや!ならぬ!私はあの先へと行くのだ!それを止めるというのなら……容赦はしない。」
華土川「なら、私もここで引き下がる事はできません!今のあなたは正気を失っている。そんなあなたを外に出すのは危険すぎます。一人の警察として、(一人のちょっとした友人)として!あなたを止めます!」
悟「戦闘開始だ!!」
その後なんやかんやあって、シナリオは無事終了し、ニャル子は人間態であったがためか、COC会場のニャル子は胃痛が痛かったそうな。
やはり卓を囲むのは良い。
ンガイの森開園後のとあるアトラクションのイグの列の最後尾。
一人の男が携帯を片手に愚痴りながら、律儀に列に並んでいる。
「あぁん?こっちは、あんたの頼みで朝から律儀に列に並んどるやんや。やり方は好きにさせてもらわな、話にならんやろ?」
声は飄々として無気力の京都弁。
顔はわからない。どのような構造になっているのか知る由も無いが、無気力そうな顔をしたのっぺりした白い仮面は持ち主の感情に連動しているのか、額に怒りのマークを表面に浮かべていた。
そもそもの話し、その男は仮面以外にも異質であった。
髪は緑、服は黄色と白のピッチりとした横ボーダーの上に毒々しい色をした花柄の研究服のようなものを着用し、そしてさながら道化師の様におどけている。
そんなテーマパークには異質すぎる彼の存在は周囲の客を寄せ付けないほどに、一言で言うなら不気味であった。
「ギョギョギョ、わかってるわ。ほな切るで。」
男は電話を切ると、また何事も無かったかのように列から抜け、ゲートの方へと移動を始めた。
「あの人も悪いよなぁ。わざわざこんな事せえへんでも直々に叩きのめしたらええのに。その点、ワイはこの作戦には賛成やさかい。人がジワジワと苦しむ様を見て楽しむのが一番や。」




