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第五十五話 幹部たちの休日

 MOMO「ごめんなさいね、ちょっと遅れちゃって。」


 ンガイの森のステージルルイエ近くにあるカフェにMOMOは全速力で到着し、仲間に声をかける。


 原田「珍しいな、MOMO姐が遅刻するとは。」


 そうMOMO姐に話すのは、テーマパーク内だというのに関わらず、金髪ガスマスクに青のフード付きダウンジャケットを着た大柄の男、原田光一(はらだこういち)である。


 MOMO「ちょっとした人助けをしてたらね。」


 荒薪「でも久しぶりですね、四人全員で集まるなんて。相変わらずGさんは口数少ないですが……」


 Mr.G「悪いか?」

 

 そう答えるのは、こっちもテーマパーク内だというにも関わらず白ぶちのサングラスと髑髏が印刷された黒のフェイスマスクに白シャツ、灰のベスト、黒の上下スーツをビシッと着た、背中まで髪が伸びている茶髪の男、Mr.Gである。


 MOMO「もう、相変わらずクールね。だからこそ、社長に好かれているんでしょうけど。」


 荒薪「まあ、Gさんの本名、未だに知らないくらいですし。口の硬さとかそういった面では確かに評価高いですしね。」


 原田「仕事は手早く完璧、それでいて口数が少なくてクールな印象で掴みどころがわからない。ある意味社長が好むのも頷ける。」


 Mr.G「止めろ、照れる。」


 MOMO「珍しいわね!Gちゃんが照れるの。イイもの見れたわァー!」


 原田「ああ、初めて見たぜ。」

 

 荒薪「はい、私もです。」

 

 Mr.G「俺だって照れる時もある。それに口数が少ないのは仕事中だけだ。お前らといない時は俺は結構喋る方だぞ?」


 MOMO「確かにそれもそうね、あなたと会う時だなんて仕事中以外に無かったものね。荒薪ちゃんと原田くんはプライベートでも話すことはあったけど。」


 荒薪「大体Gさんはほとんど年中無休じゃないですか、土日も仕事してるんですよね。」


 原田「確かアレだったか新体制における重要な役回りとか何とか社長が言ってたな。」


 Mr.G「その通りだ、月から金は萬代社の仕事。土日はその新体制での上司として活動している。」


 荒薪「うへー、改めて聞くと大変ですね。体調管理とかどうしてるんですか?」


 Mr.G「そんな事してないが。」


 原田「すごいな。どっから湧いてんだその体力。無限にあんのか?」


 Mr.G「今もだけどな。」


 MOMO「今も、ってあなたもしかして。もう任務は終えちゃったの?」


 Mr.G「会いに行くのに随分と時間は掛かったがな。相変わらず、俺と遊びたいのだと。」


 荒薪「よかったじゃ無いですか!私の方も後は社長さんがやってくれれば済む状態にはなってますよ。」


 MOMO「私はこの通りだわ、あなた達と違って私のは地球に居たから会うのは簡単だったけど、手懐けるのは苦労したわ。」


 原田「俺も荒薪と同じ状態だ。社長を待つだけの状態。」


 MOMO「となると、担当の神格の確保はもう一通り済んだと見て良さそうね。みんなお疲れ様。それで一つ提案なんだけど、もしよかったらどっかでう……」


 MOMOが提案をしようとすると、全員の携帯に連絡が行く。


 萬(諸君、音器を持って至急この座標に来てくれ。社長室に行けば直で来れるから。)

 

 荒薪(せっかくの休日があーーー!)


 萬(大丈夫、直ぐに終わる事だ。これが終わったら僕の方からみんなに焼肉奢るから!!!)[d( ̄  ̄)4]


 Mr.G「お前たち、行くぞ。」


 荒薪「Gさん、もうスイッチ入ってる!?」


 原田「面倒ごとじゃなきゃいいんだが。」


 MOMO「パッパと終わらせて焼肉行くわよ!」

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