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金色の文字使い ~勇者四人に巻き込まれたユニークチート~  作者: 十本スイ
第六章 イデア戦争編

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171:日色VSノア

 同時刻、二つの橋で最強の助っ人が現れている時、【ヴィクトリアス】の王城、《玉座の間》ではその玉座に座している現ヴィクトリアス王であり、元魔王であるアヴォロスに、今まさに橋で起きている情報を耳にしほくそ笑んでいた。


「ククク、やはり動いたね。獣王と『魔人族』最強。これでともに二つの国の防衛力はガクッと落ちた。計算通りだよ。わざわざ苦労して《醜悪な巨人》を作っただけはあるね」

「そのようですね」


 隣にはいつもの如くヴァルキリアシリーズの05号が控えていた。


「あそこに巨人を配置すれば、きっと彼らは、《奇跡連合軍》の中でも、トップクラスを持ち出してくると思っていたよ」

「はい。特に魔王イヴェアムは仲間をこれ以上殺させないために必ず上位陣を橋へと送ると思われました」

「そうだね。なかなかの作戦だったよ05号。これでまた次の一手が指せるね」

「ビジョニーの情報ですと、【ドーハスの橋】には例の人物の存在も確認されています」

「アハハ、そっか。ならそっちもおいおい回収に動かないとね。でもまずは国だね。そこの戦力を削ろう。な~に、獣王と最強がいなくなった国は、案外脆いもんだよきっとね」

「……経験則ですか?」

「クク、そうだね。それだけその者たちが頼りにされてるってことさ」


 アヴォロスが玉座から立ち上がると、


「……イシュカ」


 呟いた刹那、彼の目の前に水溜まりが出現する。その中から黒衣に身を包んだ人物が現れ、その手には、


「ゲギャギャギャギャ! ナンカ面白ェコト起キテルヨウジャネェカ!」


 アヴォロスが【シャンジュモン洞窟】で使用した《魔剣・サクリファイス》が握られてあった。そしてそれをアヴォロスが受け取ると、


「さあ、思う存分に暴れてもらうよ《サクリファイス》?」

「楽シミダゼ! ゲギャギャギャギャ!」

「ククク、それじゃ行こうか。まずは【魔国・ハーオス】だ」


 その場に居た三人は水溜まりに吸い込まれるようにして消失した。



     ※



 【ヴィクトリアス】の東には広い平野である【ダグ平野】が存在する。そこは比較的モンスターの出現率も低く、見渡す限り平野が広がっているので、もしモンスターがやって来てもすぐに発見できるので、旅人はここで野営することが多い。

 だが今、その平野には物々しい雰囲気を身に纏った一行が立っていた。空から全身漆黒に包まれた怪鳥が降り立ち、平野で寝っ転がってイビキをかいている人物に近づいて行く。

 そして一行もまたその人物とはある程度の距離は保ちつつも、皆がその人物を注視している。

 黒鳥がその人物に何かを呟くように口を動かすと、


「ふわぁ~やっと来たの?」


 目を擦りながらその人物は上半身を起こして、目の前にいる丘村日色を視界に捉える。


「忠告通り来てやったぞタレ目野郎」


 前回、彼に痛手を受けたことを思い出し、日色は不機嫌そうに言葉を吐く。


「ふ~ん、少しはやるようになった?」


 その人物はノア・ブラックと名乗っていた。楽しみにしていたハピネスシャーク料理を、ノアにハピネスシャークを奪われたせいで堪能できなかった。

 いや、実際に食べたのは黒鳥の方なのだが、飼い主であるノアの責任には違いない。しかもその時、日色は彼に手玉に取られてしまい完全に見下されていた。

 だからこそ、リベンジをすることを心に強く決めていたのだ。


「やるようになったかは、自分で確かめるんだな」


 日色はそういうと《絶刀・ザンゲキ》を鞘から抜く。そしてノアも、身体にかけていた黒衣を無造作に剥がすと、ゆっくりと立ち上がる。彼の黒衣には翼のような紋様が描かれてある。彼もまたアヴォロスが重宝している一人なのかもしれない。


(まあ、あの強さなら納得だがな)


 前回、日色は全力ではないものの、怒っていたのでそれなりに強い攻撃をしたが、彼には傷一つ負わせることができなかった。しかも日色の攻撃を寝ながら受けていたのだから仰天すべきことだ。


「ヒイロ、アイツか? 貴様が遅れをとったというのは?」


 背後にいるリリィンが興味深そうにノアを見つめている。するとノアもリリィンを視界に入れると、


「うわ、チビッ子がいる」

「誰がチビッ子だっ!」

「おお~チビッ子が吠えたよスー」


 スーというのは黒鳥の名前らしい。しかしリリィンは憤慨を表しノアを睨みつけている。


「ヒ、ヒイロ……アイツ、ワタシがグチャグチャにしてもいいか?」

「ダメに決まってるだろ。アイツとはオレがやる」


 リリィンは悔しそうに舌打ちをする。そして彼女の背後から日色の方へコツコツと歩いてきたのはクゼルだ。


「ヒイロさん、あの子が……そうですね?」

「ああ、確認はしていないが、アンタなら何か感じるんじゃないのか?」

「……ええ、ヒイロさんの推測は当たっているでしょう。あのような子供でも、こうして実際に目視すると、その内包する力がよく分かります」

「だろうな。お前ら、離れてろよ。まあ、巻き込まれたいって言うなら別に構わんが」


 日色が言うと、リリィンはその場にずっと佇んでいたが、シウバとクゼルは、一緒についてきたシャモエとミカヅキを守るようにして後ろへ下がった。


「おいヒイロ、勝算はあるんだろうな。あのガキ、見た目と違って、結構なものを抱えているぞ?」

「そんなこといちいち言われなくても分かってる。一度軽く戦ったんだ。だからこそ、油断はしない」

「フン、なら見せてもらおうか。貴様がどれほど成長したかを」

「……偉そうに」


 リリィンは言うことだけ言うと、同じように後ろへ下がっていった。


「あれ? そっちの人たちはやんないの? もしかして君一人?」

「当然だ」

「……いいの? おれは君が仲間を引き連れてくると思ってたんだけどなぁ。でも一人でやるんだ」

「アイツらはただの観戦者だ。お前はオレ一人で借りを返す」

「……何か貸してたっけ?」


 ノアは「ん~」と空を仰ぎながら考えている。相変わらず飄々として掴みどころのない少年だった。


「とりあえず、ここにオレを呼んだ以上は……やるんだろ?」

「うん、そだね。そんじゃ、まずは前のおさらいする?」

「……?」


 ノアは懐から何かを取り出すとそれを空に向けて放り投げた。日色はその何かについてはすぐに見て思い出した。

 空から赤い欠片が降り注いでくる。これはノアと初めて会った時にも使われた魔具だった。日色の推測ではこの赤い欠片が舞っている間は魔法が使えないと考えている。


(まずはおさらいか……つまり魔法無しでどこまで成長したか見せろってことか)


 本当に生意気な奴と日色は思ったが、日色もまた最初は魔法を使わずに力を見せつけようと思っていたのでちょうど良かった。


「それじゃ行くぞタレ目野郎」

「うん、来なよ赤いの。確かめてあげる。ふわぁ~」


 緊張感の欠片も感じさせないノアだが、日色はその場から真っ直ぐに突っ込んでいった。日色VSノアの戦いが勃発した。



 日色が突撃したほぼ同時に黒鳥が空へと舞い上がる。見た感じ、どうやら加勢はしないようだ……まだ。

 日色は《絶刀・ザンゲキ》をノアの左肩から右腹部にかけて振り下ろす。


 ――キィィィィンッ!


 ノアもまた即座に腰に下げている刀を抜き、刃同士が火花を散らした。そしてノアの刀を見たクゼルが低く唸っている。


「やはりあの刀でしたか……」

「どうしたクゼル?」


 リリィンが尋ねると、クゼルは探るような目つきでノアの刀を見つめ、


「あの少年の持っている武器は、私が造り出した刀です」

「ほう、どのようなものなのだ?」

「名は《断刀(だんとう)・トウバツ》。魔力を込めて相手の魔力を攻撃し精神に負荷をかけさせる《絶刀・ザンゲキ》とは違い、アレは魔力を込めれば、斬りたいものだけを斬ることができる刀なんです」

「斬りたいものだけを斬る?」

「はい。無論ザンゲキ同様に普通に物を斬ることもできますが、魔力を刀に込めることで、たとえばそうですね……リリィンさんを斬ったとします」

「ふむ」

「ですがその時、リリィンさんの服だけを斬りたいと思い斬ります。すると刀がリリィンさんを真っ二つに斬ったとしても、斬れるのは服だけです」

「何だと? そんな奇妙な刀なのか?」

「はい。逆に肉体だけ斬りたいと思えば、服を斬らずに擦り抜けて、中の肉体だけ傷つけることができます」


 するとリリィンはしばらく顎に手をやり考えていると、何かを思いつきハッと顔を上げる。


「おいちょっと待て、それじゃあの刀を防ぐことなどできないだろうが! いくら刀で防いでも、擦り抜けるのであれば意味が無いではないか!」

「え、ええ、普通に考えればそうなのですが……。ヒイロさんから少年の持つ刀の造形を聞き、一応対応策は教えておきました」

「ほう、ヒイロが尋ねてきたのか?」

「ええ、ヒイロさんもあの刀を見て興味が惹かれたようで、私なら何か知っているのではと思われたらしく聞いて来られました」

「フン、興味というよりは、今度戦う時の対応策を立てるために聞いただけだと思うがな」


 リリィンの言う通り、実際日色はノアと会い、その刀を目にした時、もしかしたら鍛冶師のクゼルからなら何か情報が得られると思い尋ねたのだ。


「しかし、対応策とは何だ?」

「アレを見て下さい」


 クゼルは今まさに刀同士を合わせている二人を指差す。


「アレがどうかしたか?」

「見るべきはヒイロさんの刀を覆っている魔力量です」

「む…………なるほど」


 リリィンは納得気に小さく顎を引く。日色の持つ刀には凝縮されたかなりの魔力が覆われていて、ノアの魔力を覆った刀と互いに競り合っていた。


「《断刀・トウバツ》の刃を捉えるには、それを越す魔力量で対処するしかないのです」

「……つまり相手の魔力量を上回るもので覆えば、刀の効果を防げるというわけか?」

「はい。それは《ザンゲキ》の効果にも言えることです。ですが相手の攻撃に合わせて常に大量の魔力で防御するのは大変です。下手すれば魔力が枯渇してしまいます」

「いや、それは相手にも言えることだろう?」


 防御する側ほどでなくとも、攻撃する側も魔力を使用するなら平等でなくとも魔力は消費していく。


「確かにそうですが、相手がいつ魔力を込めて攻撃してくるか分からなければ、いつ魔力を込めて防御すればいいか判断できないので、防御側は常に緊張が強いられますし、それが面倒で常に魔力を扱っていればそれだけ枯渇の速さは増します」


 ノアにしてみれば、刀で日色に攻撃をして、日色はそれを刀でガードする。しかしその際にノアが魔力を刀に込めて日色の肉体のみを斬ることを意識すれば、日色の刀をすり抜けて、その先にある日色の肉体に刃が届くのだ。

 それを防ぐには、ノアが込める魔力量よりも多い魔力で刀を覆い受け止めるしかない。だがノアがいつ魔力を込めて攻撃するか判断できなければ、下手すれば一撃で戦闘不能に陥る。


 戦闘の最中、相手の魔力の流れを常に意識して集中しながら戦うのはかなり難しい。少しの状況判断の誤りで、最悪の事態を招き込むのであれば、最初から刀に大量の魔力で覆っていれば、確かに防御はできる。

 しかしそれではいくら魔力量の多い日色でも長時間は戦えなくなる。またそれは刀ではなく身体に覆っても、ノアの刀の効果は防げるが、その場合、ノアが瞬時に魔力を込めるのを止めたら、魔力ごと身体を斬り裂かれるという何とも対処に難しい刀なのだ。


「一応、《ザンゲキ》と《トウバツ》は兄弟刀として生み出したのですが、まさかこうして二つの刀が相見えるとは思いもしませんでした」


 クゼルは自ら生み出した武器がこうして互いを傷つけ合うことに苦悶の表情を浮かべている。


「む、どうやらヒイロが本気になるようだぞ」


 リリィンの言葉で、皆が日色に視線を向けた。





「……ん~、弱くなった?」


 日色の目の前に立ちながら頭をボリボリとかいて不思議そうに首を傾けているノア。


「おかしいなぁ~、あれから少しは強くなってるかもって思ったんだけど、動きとか力も前と弱いよね?」

「…………」

「上手くおれの刀の効果を防いではいるけど、それだけ。おれはいまだにこっから動いてもいないし」


 少し不満気に口を尖らせるノアの姿は、子供が期待を裏切られたというような表情をする時と似ている。

 だが日色は彼の言葉には応えずに、再び刀を握る手に力を込めると向かって行った。


「だから、遅いんだって」


 相手の言葉を無視して、日色は今度は刀を突き刺すように相手の喉を狙った。しかしノアは彼の手にある刀であっさりと弾いた。

 日色は弾かれた力のまま身体を回転させて、今度はそのまま斬撃を繰り出す。だがそれもノアの刀に簡単に防御されてしまう。

 そして弾かれたように日色はその場から距離を取りノアを見つめる。


(やはり届かないか……)


 一応今の状態でかなりの力を込めて攻撃をしている。それでも相手にしてみればまるで子供を相手にするような感じでほとんど力を見せていない。


「ねぇ、やっぱり魔法使えないとダメな人?」


 ノアから明らかに落胆しているような声音が届いてくる。すると日色は刀を鞘に納めると、スッと目を閉じた。

 空気が張りつめ、日色の雰囲気が変わったことを敏感に察したのか、ノアも若干目を細めて日色をジッと観察するように見つめている。


 日色は右手に青い魔力を、左手に黄色い身体力を発生させる。そして両手を一気に自身の胸の前で合わせる。


「《太赤纏》っ!」


 パンッという音とともに青と黄は消失して刹那、日色の身体から赤いオーラが噴出する。

 日色の変わり様にノアも瞬きを失って見入っている。日色は再度刀を抜くと、グッと足に力を込める。瞬間、地面が弾けて気づけばノアの懐へ入っていた。


「っ!?」


 ノアも虚を突かれたような表情を浮かべていたが、彼の反応は十分な速度を見せていた。


 ――キィィィィンッ!


 刀から火花が生まれ、衝突によって生まれた衝撃波が周囲に向かって広がっていく。日色は即座にその場から移動し、今度は彼の背後に到達する。

 驚くことに、ノアはそれすらも素晴らしい反射速度で振り向き刀で日色の攻撃を防ぐ。ノアはそのまま刀を持っている右手に力を込め、日色を前方へと飛ばす。

 日色もそれには逆らわず、後ろへと跳び態勢を崩さずに着地をする。互いに視線を交わしながら、ノアは口を動かす。


「へぇ、あの時の速さとそう変わらないスピードだぁ。それ何?」


 新しい玩具を発見した子供のような目を向けてくるノア。


「答える義務は無い」

「あ、そうなの。んじゃ、いいや。けどそれで限界?」

「それはお前自身が確かめろ」


 日色は刀の切っ先をノアの方に向けると、その切っ先に《赤気》が集束していく。


「まずはこれだ。行くぞ!」


 日色は凄まじい速さで突進してくる。普通なら避けるか、カウンターを狙ったりするのだろうが、ノアは真正面で受け止めようとしているのか防御態勢を整えている。


「《熱波突》っ!」


 紅蓮の軌跡が真っ直ぐに生まれ、空気を斬り裂いてノアの刀へと向かっていく。防御を崩さずその場に立っていたノアの目に、日色の持つ刀の先で大気が揺らめいているのを感じ、何を思ったのか、突然その場から左へと大きく跳んだ。

 彼が避けたせいで日色の刀はターゲットを失い空を突くだけとなる。攻撃を避けられたことで、普通なら意識的に消沈するのかもしれないが、日色の心に生まれていたのは感嘆だった。


「……よく避けたな」

「うん、だってそれ、危ないやつでしょ?」


 ノアの視線は日色の持つ刀へと注がれる。


《熱波突》――これは日色が編み出した《太赤纏》時に使用する業である。己の身を覆っている《赤気》を刀の切っ先に集中させることで、凄まじい切れ味、いや、ここで言えば突き味とでも言えるのかもしれない。 

 その突きの威力が格段に上がる。また少しでも攻撃がヒットすれば、灼熱とも感じられる熱量を備えた切っ先から熱爆破を生むのだ。

 以前カミュが作り出した砂の手に対して行使した力でもある。あのままノアが防御し続けていれば、たとえ防御されたとしてもそのまま力づくでねじ込み爆発させれば相当のダメージを受けていたかもしれない。

 だがそれを一見して見抜いたノアの眼力に日色は感心を覚えていたのだ。


「だが、ようやく動いたな」

「あ……ホントだぁ」


 ノアも今気づいたようで目を見開いている。こんな緊迫した戦闘の最中でも緩い雰囲気を醸し出すノアである。

 するとノアはニッと笑みを初めて浮かべる。


「ふ~ん、やっぱりあの時とは違うんだね…………面白いかも」


 すると今度はノアの方の雰囲気がガラリと変化する。それまでのほほんとした空気を宿していたノアから、身を刺すような魔圧が押し寄せてくる。

 常人なら、その魔力を受けただけで戦意喪失してしまうだろう。それほど膨大で、その場にいるだけで息苦しさを感じてしまう。


「……やはり――――――『虹鴉(にじからす)』だけはあるな」


 日色の言葉にピクリと眉を動かすノア。


「へぇ、知ってたんだ、おれのこと」


 実のところ確信したのは今のノアの言葉でだ。それまでは確信に近い予想をしていただけである。

 その予想が立てられたのは、初めてノアに会った時、『覗』の文字を使用した時だ。ノアの《ステータス》はアヴォロスの時と同じく確認できなかった。

 しかしノアがその背に乗っている黒鳥は別だった。そしてその黒鳥の《ステータス》を見て、気になったのは称号の欄に書かれた文字だった。


《虹鴉の契約者》


 その言葉を見つけた時、もしかしたらノアがそうではないかと思ったのだ。

 『虹鴉』というのは、《三大獣人種》と呼ばれる伝説の幻獣種のうちの一つとして名が挙げられている。それを日色は以前アノールドから聞いたことがあった。

 そして興味を持ったので、自身でも本などで調べたこともあった。またその時、ガックリと肩を落としたのを覚えている。

 その幻獣種たちは、今はもう絶滅しているとされていたのだ。できれば一目くらい見てみたかったというのが本音だった。

 この世にいない以上は仕方が無いと諦めていた。だがある日、幻獣種たちが生きていることが分かった。それは驚くも身近にいた人物のことだったので、その驚きも半端ではなかった。

 まあ、身近と言っても、身近にいたことがあるというだけで、知った時はその者は近くにはいなかったが。


 その時、日色は魔界で旅をしていた時期で、リリィンやシウバとの何気無い会話の中でその者の特徴などを聞いて、そこで判明したことだ。

 さらに、少し前だがクゼルという者にも出会った。そして彼のことを調べてみると、そこでも驚愕すべきものが見つかった。

 クゼルの種族、それは『金狐』と呼ばれ、『虹鴉』同様に《三大獣人種》に数えられる種族である。そしてもう一つが『銀竜』と呼ばれる種族だ。


 そのことをクゼルと二人きりの時に聞いてみると、最初は彼も愕然とした面持ちで話を聞いていたが、実はクゼルのような幻獣種と会ったのは初めてではないということを教えると、彼もまた興味深そうに耳を傾けていた。

 そして『虹鴉』の少年がいるかもしれないという話を彼にしたところ、同じ幻獣種なら会えば分かるかもしれないという話になった。

 そこで今回、クゼルとノアを合わせることに成功したのだが、やはり日色の推察通り間違いない結果を得たというわけだ。


 《三大獣人種》が何故特別なのかというと、その絶大な力を体内に内包しているからである。またそれぞれ固有の能力などもあり、他の獣人種たちと比べても逸脱したものを備えている。

 ただ数も少なく、大昔に生息していた種ということで、彼らの情報を記載した文献も多くなく、情報も少なかった。

 分かったのは、幻獣種という種族を敵に回すことは滅びを意味するという無視できない事項が書かれていたということだ。

 無論それは大げさだとクゼル本人からも聞いた。ただし幻獣種が他の種族よりも多大な力を宿していることは間違いないと聞いた。

 特に今、日色の目の前に立っている少年ノアの種族である『虹鴉』は、獣人を越えた存在として伝えられている。

 本来獣人は魔法が使えない。だからこそ魔法に対抗する力として《化装術》を生み出した。しかし《虹鴉》は、獣人にも拘らず魔法を行使することができるのだ。


 その上、使おうと思えば《化装術》も使用できるといった反則的能力を持っている。これだけでも『虹鴉』が別格だということが分かるだろう。

 さらに『虹鴉』は、戦争種族としての本能が強く、相手の攻撃などを身体が無意識に反応して対応してしまうという戦闘反射能力を持つ。

 ノアが寝ていても日色の攻撃を防いだのもこの能力のお蔭である。相手の敵意、殺気を無意識でも身体は感じて、それに対処するために動くのだ。

 『虹鴉』の寝込みを襲う者は破滅を見る。そうクゼルは教えてくれた。その時は、何てチートな奴だと日色は思ったが、逆にそういう奴を攻略すれば気持ち良いんだろうなと、戦闘狂が思いそうなことを考えてしまったのは日色だけの秘密である。


「『虹鴉』……生きて会えたのは正直嬉しいが、まさかお前みたいな奴だったなんてな。正直ガッカリだ」

「え? 何で?」


 不愉快そうに聞いてくるわけでもなく、ノアの目はただ純粋に疑問を尋ねている様子だった。


「幻獣種なんていう誇り高そうな種族が、まさかあんなちんちくりんの元魔王の部下に収まってることだ」


 物凄い言われようのアヴォロスである。するとキョトンとしていたノアはしばらく考えた後、思いついたようにポンと手を叩く。


「だってさ、あの子が静かに眠れるトコを用意してくれるっていうからついて来ただけだし」

「……は?」

「できたら気持ち良い風が吹いてて、ポカポカあったかい日が続くトコがいいんだよね」

「…………お前、そんな理由で元魔王についてるのか?」

「うん、そだけど……変?」


 心底突っ込みたい理由なのだが、日色も自分が本や食べ物のために戦っているので、追及はできないのである。言ってみれば似た者同士とも言える。


「お前、騙されてるぞ?」

「え? 嘘でしょ?」

「アイツがこんな戦争なんて起こさなければ、もっと静かに暮らせていただろうが」

「……そうなの?」

「それにこれからアイツがしようとしてることで、恐らく大陸の一つ二つは消えるんだぞ? そうすればお前の住む場所だって無くなる可能性がある」

「え~っと…………それ困るんだけど」

「大体、どいつもこいつも考え無しで困る。あのちんちくりんが、誰かの為に世界を良くするなんてするわけがない。アイツの源泉は、過去ヘの後悔であり、自分の思い描いた世界を創るためのちっぽけな我が儘に過ぎないぞ」

「……あ、そっか。それを止めるために君らが頑張ってるってこと?」

「まあ、オレはオレの目的のために動いてるがな」


 日色の言葉を聞いてノアは腕を組んでジ~っと考えている。これで考えを変えてくれるのなら大した手間にもならずに済むのだが……と日色の頭には考えが浮かぶ。


「そっかぁ、うんうん、でもまあいいや。今は君と戦ってみたいし」


 やはりそう上手くはいかないようだ。


「……いいのか? オレと戦うってことは、お前を騙しているだろうちんちくりん魔王に従うってことだぞ?」

「違うよ」

「は?」

「この戦いは、誰かに命令されたわけじゃないし。おれの勝手」


 どうやら彼の行動はアヴォロスにも予想外だったようだ。


「それに、もしあの子がおれとの約束を破るんなら、君と戦った後、抜ければいいだけだし」


 そんな簡単なことなのだろうかと日色は苦笑を浮かべる。しかし彼なら間違いなくそうするだろうという確信もある。


「だってさ、騙されたのもおれが悪いでしょ?」

「…………」

「自然界でもそうやって獲物をとって生きてるやつ、結構いるよ? 弱いやつは、結局何されてもこんな世界じゃしょうがないじゃない」

「…………」

「それに、おれだって住処を奪われるのはやだし、ホントにあの子がおれを怒らせるんなら、ちゃんと殺すからさ」


 淡々と恐ろしいことを言うノアに、ゾクゾクしたものを背中に感じる日色。ノアの表情は変わってはいないが、雰囲気は最初とは桁違いだ。


「なら、その前にオレを殺すってことだな?」

「……かもね。死ぬかどうかは君の強さ次第かな? でも何となくだけど、君とは面白い戦いができると思うんだ。こんなスイッチ入ったの、久しぶりだよ」


 やはり飄々としていても戦闘種族の『虹鴉』である。凄まじい殺気がノアの身体から迸り、次の瞬間、彼の動きがぶれたと思った時、日色の懐にその姿が現れた。

 


 ノアの刀が目の前に迫ってくる中、日色は決して慌ててはいなかった。鈍く光る相手の刃から視線を逸らさず、日色もまた《絶刀・ザンゲキ》に《赤気》で纏う。


 ――バチチチィィィッ!


 二つの刃が合わさると同時に、火花ではなく放電のような現象が走る。相手の青白い魔力と日色の《赤気》が弾かれて周囲に飛び散る。


「! ……やるね」

「当然だ!」


 ノアの言葉に即座に日色はそう答えると、すかさず蹴りを繰り出す。しかしノアは左腕に力を込めガードする。見ると彼の左腕には黄色いオーラが宿っていた。


(ちっ、あっちは身体力だけなのに何て馬鹿げた力だ!)


 日色は魔力と身体力を融合させた《赤気》を発生させ、身体能力を莫大に上昇させている。身体力を身に纏っても身体能力は上がるが、当然単純に考えて《赤気》の方が上昇率は上だ。

 それなのにしっかりガードされているということは、元々の身体能力の差が、日色とノアの間にあるということだ。

 《太赤纏》を使えなければ、普通の格闘戦では全く歯が立たないだろう。日色は大きく後ろへ下がると、《ザンゲキ》を《赤気》で覆い振り被る。


「これならどう出る! 《熱波斬》っ!」


 刀を振り下ろすと、刀を覆っていた《赤気》が刃状の斬撃として真っ直ぐノアへと飛んでいった。

 ノアは両手で刀を握ると、刀を身体力で覆い飛んでくる赤い斬撃を斬り裂くように腕を振るった。

 衝突した刹那、またも激しい放電現象が走るが、ノアの眼前では赤い斬撃が眩い光を放った。


 ――ドガァァァンッ!


 突然爆発が起き、ノアがそれに巻き込まれた。


(さて、どうなる……?)


 日色の《熱波斬》は斬撃を飛ばすことができ、また衝突すれば爆発を生む効果を持つ。あれだけの近場で爆発を受けているのだから普通なら一発で戦闘不能になりそうなものだが、日色はそれほど楽観的な思考はしてはいない。

 すると日色の思った通り、爆煙の中から小さな影が出てくる。


(……やはり厄介な奴だな)


 現れたのは間違いなくノアなのだが、彼の身体を覆っている奇妙な存在に眉をひそめる。それは彼の背中から生えている翼のようなもので、半透明で虹色に輝いている。


「うん、今のはちょっとビックリしたよ。まさかコレを使わされるとは思わなかったなぁ」

「……それが『虹鴉』の翼か?」

「まぁね。ほら、空も飛べちゃったり」


 バサッと左右に虹色を広げるとそのまま動かして空へと浮かび始めた。


(この世で最も美しい生物とも言われた『虹鴉』……確かに間違いじゃないな)


 ノアが翼を動かす度に、虹の粒子が軌跡を生み、まるでオーロラのように波打っていてとても美しい。それにいつの間にか白に近い灰色だった髪も、それこそ虹色に輝いている。

 そして空からそのまま滑空してくる。日色は彼に向かって再び《熱波斬》を放つが、ノアは華麗に空を舞い回避していく。

 次第にノアのスピードが増していく。目で追うのも辛くなるほど縦横無尽に空を翔け巡る。だがいつ攻撃行動に入るか分からないので気は抜けない。

 カクンと跳ぶ方向を変えたと思ったら、今度こそ真っ直ぐ日色のもとへ突っ込んで来る。日色はギリギリまで彼を引きつけてからカウンターで仕留めようと思いジッと待つ。

 そのままコンマ数秒ほどで衝突するかというところで、日色は刀を振りかぶった時、突然目の前からノアの姿が消える。

 まるで残像を残すように消えたノアは、瞬時にして背後に現れていた。そのままノアは日色に体当たりするように突っ込むが、今度は日色の方がその場から姿を消す。

 日色は空に居た。そしていつの間にか刀を鞘に納めて、両手をパンと音を立てて合掌していた。


「何を……?」


 ノアも日色が空を跳び上がったことに気づき、すぐに旋回して視界に日色を入れる。

 日色はゆっくりと合掌した手を離していくと、手と手の間に赤い球体が出現する。そしてそれがドンドン巨大化していき、ちょうど日色の頭ほどの大きさの球体になった。

 そしてその紅蓮の玉を左手の平を上に向け、その上に位置させる。そのまま左腕を伸ばし、玉がノアと重なるように持ってくる。


「行くぞタレ目野郎!」


 日色はそう叫ぶと、右手に《赤気》を込めてそのまま玉を――――――ぶん殴った。


「――――――《太赤砲(たいしゃくほう)》っ!」


 殴った刹那、バチィッと玉から弾けたように真紅のレーザー砲がターゲットのノアに襲い掛かる。まるで《赤気》を大量に凝縮された玉が一気に爆発したような勢いで広範囲に赤が広がり眼下を埋め尽くす。

 大気すら焼き焦がすような熱量を込められている。今まさにノアは、視界いっぱいに広がった赤を見つめていた。


「これは……逃げ道……無い?」


 するとその虹色の翼をまるで卵のように身体を覆い始めた。ズドドドドドドドッとノアの身体を吸収する日色の《太赤砲》。そのまま空に居たはずのノアは、真っ直ぐ地面へと押し潰されるが如く落下した。

 だが攻撃の勢いはまだ続き、地面を焦がし、そして溶かしていく日色の《太赤砲》は、ノアの翼にもダメージを負わしていく。ジュゥゥゥゥッと翼から音が鳴り、翼に包まっているノアも身動き一つせずジッと耐えている。


 そして数秒の後、日色の攻撃は終わった。跳び上がっていた日色はそのまま地面へとスタッと着地する。目前には、巨大なクレーターの中心にノアを発見する。


(ふぅ、さてと、これでどう動くか……)


 日色にしてみれば、これで仕留められたとは思っていない。実は《太赤砲》には二つの形が存在する。

一つは作った玉そのものを飛ばして、まるで弾丸のように攻撃をするタイプ。そしてもう一つは今のような玉に込められた力を広範囲に放出して攻撃するタイプだ。

 後者の方は確かに広範囲攻撃を可能にするが、威力は前者よりやや落ちる。素早いノアを捉えるには、後者の方が最善だと判断した結果選んだのだが、威力的に考えてあれで仕留められているとは思っていない。


 そう思いジッと見つめていると、少し焦げを見せるノアの翼がピクリと動き、次第に開いていき中に隠れていたノアの身体が現れる。翼はともかく、身体を見たところでは無傷だった。


「ふ~、熱かったぁ~」


 まるでサウナにでも入っていたような物言いで起き上がるノア。所々から煙を上げている地面を見回したノアは、パチパチと手を叩く。


「やるぅ~、かなり面白くなってきたかも」

「なら、そろそろ準備運動は止めるか?」

「ん~そだね。君も……契約者だよね?」

「お前もな」

「あれ? だけど君の相棒が見当たらないけど? どこいんの?」

「…………そういや忘れてた」


 日色は熱くなってしまって、今の自分の言葉を振り返り頭を抱えた。



     ※



 突然頭を抱えた日色を見ていたクゼルが、隣にいるリリィンにその理由が分かるか尋ねていたが、リリィンは呆れるように肩を竦めると、


「さあな、大方次のステージに行くために、ヒイロに足りないものがあったことに気づいたのではないか?」

「次のステージですか?」

「ああ、アイツ……」


 リリィンは天を仰ぐと、そこには悠々に浮かんでいる黒鳥がいる。ノアの相棒である。


「……精霊なのだろうが、恐らく次は互いのパートナーを使う戦いをしようとした。だが白髪のガキはともかくヒイロのパートナーは不在だ」

「あ、そう言えばテンさんは【魔国・ハーオス】で待機していたんでしたね」


 日色の懸念、もしかしたら【魔国】にアヴォロスの手の者が現れ、何か起きるかもしれない。だからもし起こった時、それを報せるパイプ役としてテンを残してきたのだ。

 日色と契約しているテンなら、日色がどこにいても転移して来られるので任せた仕事だった。


「しかしどうするつもりでしょうかヒイロさん」

「さあな、アイツはああ見えて抜けてるとこはビックリするぐらい抜けてるからな。それに子供っぽいところもあるし、放っておけば何をしでかすか分からん奴だし、目を離せんから……」

「ノフォフォフォフォ! さすがはお嬢様! そこまでヒイロ様のことをお思いになられているとは、このシウバ感動しましたぞ! ノフォフォフォフォ!」

「ばっ、な、ななな何を言っているっ!? ワ、ワタシはただアイツの主として部下の躾のためにも気を配っているだけだ!」

「フムフム、なるほどですぞ。お嬢様の最近のデレッぷりはやはり、イヴェアム殿の猛追に不安を覚えてのことだったのでございますね。ノフォフォ」

「なはっ!?」


 まるで腹を殴られたように肺から空気を吐き出し、顔を真っ赤にさせるリリィン。


「ノフォフォフォフォ! お嬢様、安心でございます。きっとヒイロ様はお嬢様の慎ましやかなお胸でもきっと愛して下さると思われます。それにお胸というのは大きければ良いというものではございません。人それぞれ好みがございますから、お嬢様のようにチョビットのお胸、言わばチョ乳とでもお呼びしても……あれ? 何故お嬢様わたくしの腰に手を回して……あ、ちょっと待って下さいお嬢様、わ、わたくしの身体が浮いていますがこのまま何をぉぉぉぉぉぉぉぉぉばふむんぶっ!?」


 見事なジャーマンスープレックスが決まった。


「ふぇぇぇぇっ! こんな時に何をやってらっしゃるんですかお二人ともぉぉ!」


 今まさに日色が戦っているので、さすがのシャモエも注意をした。


「わ~アタマがじめんにうまってる~」


 ミカヅキは地面から下半身だけを出しているシウバを指差して笑っている。そしてそんなシウバをガシガシと蹴っているリリィンを見て、クゼルは大きく溜め息を漏らしている。



     ※



(アイツら……何してるんだ?)


 笑い声が聞こえ、日色はリリィンたちの方に視線を向けて、楽しそうな雰囲気を漂わせている連中に対し頬を引き攣らせている。


(しかしどうするか……黄ザルが来るまではこのままでやるか……?)


 そう思っていると、上空から黒鳥がノアのもとへ降り立ってくる。あの黒鳥が『精霊』だというのは《ステータス》を見た時に気づいた。

 そして《虹鴉の契約者》という称号を見て、ノアが日色とテンのように契約していることが判明した。

 普通はただの獣人が『精霊』と契約することはできない。そこだけ見ても彼が他種族と逸脱しているのが理解できる。さすがは伝説の『虹鴉』だ。

 だが今、考えるべきなのはテンの不在である。これから次のステージである、『精霊』を使役する同士の戦いを始めようとも思ったが、日色にはパートナーがいない。

 どうしたものかと頬をかきながら思案していると、


「ねえ赤いの?」


 突然ノアから声が飛ばされた。クレーターの中心にいるノアを見下ろすような形で視線を日色は向ける。


「あのさぁ、魔法無しの戦いじゃ、君が先手を取ったってことにして、次は魔法有りでしない?」

「…………精霊は使わないのか?」

「そだね……ん~どうしよ?」

「それをオレが聞いてるんだが?」


 やはりどうにも会話のキャッチボールがやりにくい相手だ。


「あ~あれだよ。やっぱ戦いって一対一だと思うんだよね。だからさ、精霊無しでやった方がよくない?」

「とってつけたような理由だな」

「ん~でもその方が君とは面白い戦いができそうなんだよね」


 確かにパートナーとはいえ、精霊とともに戦うとそれは純粋な一対一ではないかもしれない。どうやらノアは、日色とは掛け値なしのタイマンで勝負を決したいようだ。


「どう? 嫌?」

「……いいだろう」

「お~良かった良かった。ちょうど《赤雨石》の効果も消えるしね」


 周りを見れば、先程周囲を覆っていた赤い欠片が消失していた。やはり時間制限のある魔具だったようだ。


(試してみるか……)


 日色は右手の人差し指に魔力を込め文字を書いていく。問題無く魔法を使えそうだ。そしてそのまま『覗』と書いた文字を発動させる。

 もしかしたら以前と同じように《ステータス》は確認できないかもしれないが、魔法発動の確認も含めて行使した。

 すると驚いたことに今度はノアの《ステータス》がハッキリと確認できた。



ノア・ブラック


Lv 212


HP 14460/15700

MP 5335/5500


EXP 11144076

NEXT 321107


ATK 2015(2170)

DEF 2000(2050)

AGI 1520(1600)

HIT 1610(1760)

INT 900(910)


《魔法属性》 無

《魔法》 七色魔法(一色解放・二色解放・三色解放・同時発動解放・四色解放・連続詠唱破棄解放・五色解放・六色解放・短縮詠唱解放・七色解放)



《称号》 超眠る者・虹髪の色使い・めんどくさがり・自分勝手・戦闘種族・現実主義者・我が道を行く・人斬り・ユニークジェノサイダー・仲間思い・殲滅者・放浪者・空を翔ける者・閃光サムライ・モンスターの天敵・超人・戦う獣人・野生の力・目覚める本能・伝説の獣人・美しい種族・魔法が使える獣人・鳥使い・魔王の配下・タレ目野郎・極めた者・超越者





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