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クラスごと集団転移しましたが、一番強い俺は最弱の商人に偽装中です。  作者: かわち乃梵天丸
第一部 クラスごと集団転移しましたが、一番強い俺は最弱ランクの商人に偽装しました。
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女教師佐川の念願の仲間7 *

 少しの沈黙の後、隅田は真面目な顔をして佐川に向かって話し始める。


「なあ、先生。俺、先生と血の盟約を結んで正式にパーティーを組みたい。いいかな?」


「はい! お願いします」


「それと俺の彼女になってくれ。いいかな?」


 隅田から思いもしない言葉が発せられて嬉しさのあまり息が止まりそうになった。


 もちろん答える言葉は決まっていた。


「はい、お願いします!」


 佐川は嬉しさのあまりに隅田を抱きしめる。


「わたし、隅田君の事が好きです」


「俺もさ、先生!」


 佐川は今までの人生の中で一番の喜びを感じた。

 

 *

 

 隅田と佐川は大聖堂に戻った。


 目的はもちろん二人のパーティーを正式なパーティーとして登録するためだ。


 大聖堂に戻るとざわめきが起こる。


「隅田だ!」


「佐川先生だ!」


「行方不明だった先生が戻って来た!」


「遭難して死んだんじゃないのか?」


 すると、この前のバカ女たちがまた絡んで来た。


 今度は男を連れているのでかなり強気だ。


「あんたら、のたれ死んだと思ったらまだ生きてたのね。七層でモンスターの大群に襲われて死んだと聞いてたのに何で生きてるのよ!」


「あいにくしぶといもんでな」


「この前はよくも私に恥をかかせてくれたわね!」


「テメーみたいなブスでも恥をかく事が有るのか!」


「はあ!? 私のどこがブスだって言うのよ! どう見てもクラスじゃ上から数えた方が早い美貌でしょうよ!」


「汚ねーのは、その腐りきった心だよ!」


「はあ!?? あんたの連れてる女なんて小ジワだらけじゃない!」


「おい、訂正しろ! 俺の事を馬鹿にするのはまだ許せるが先生の悪口を言うのだけは許せねぇ! ぶっ殺すぞ!」


「あんた、Dランクにボロ糞に叩きのめされた雑魚の癖にわたしには向かう気? 何ならここで殺して差し上げましょうか?」


「出来る物ならやってみな」


「私の魔法で二度と治療出来ないとこまで燃やし尽くして消し炭にしてやるわ!」


 バカ女達は魔法を詠唱し始める。


 かなりの上位魔法らしく詠唱が長い。


 その詠唱を聞いたクラスメイトや神官は慌てふためいて壁際まで逃げ距離を取り始める。


 それぐらいの威力の魔法らしい。


 その魔法を三人のバカ女が詠唱し始めた。


 杖の先端に徐々に光が集まり始め魔法が放たれる!


 その寸前、隅田が動いた!

 

 隅田は身体を弓なりにして全体重を乗せた重い拳と蹴りをバカ女達の顔面に次々と喰らわす!


「ぶぎょー!」「ぶげー!」「ぶめー!」


 訳の分からない言葉にならない叫びをあげた後、顔面に拳と蹴りをくらったバカ女はゴロゴロ!と床を転がりすっ飛んで、壁にぶち当たって大きな音をあげる。


 バカ女達は二度と立ち上がる事なかった。


 隅田は顔面を血に染める女生徒達に向かって言い放った!


「床に転がっているお前らはまるで芋虫の様だな。これでその汚ねー心に釣り合ういい感じの顔になれて良かったじゃねーか!」


 するとそれを聞いた男が激怒した!


「てめー! Dランクに負けた雑魚の癖しやがって、よくも俺の女に手をだしやがったな! 生かしちゃおけねー!」


「糞女の彼氏か」


「ぶっ殺してやる!」


 その男子生徒は巨大な両手剣を背から抜くと隅田に切り掛かる。


 喰らえば体が真っ二つになる程の重量級の大剣だ。


 ズシャリ!


 鞘から出す時に重い金属音出した大剣が隅田を襲う。


 普通なら避けられない速度の剣撃だった。


 だが隅田は軽々と身をかわすと、振り下ろされた剣を蹴り上げる。


 蹴りは大剣をまるで木の棒切れの様にいとも容易く宙に舞わせる。


 隅田はトンと床を蹴ると飛び上がりその剣を手にした。


 着地と同時に男の喉元に切っ先を突き付ける。


 男は怯え体全体で震える。


 崩れるように床に座り込んだ。


「な、なんでDランクの女に全く手も出せずに負けた男がこんなに強い!」


「そのDランクの女に負けた弱い男に、とどめを刺されようとしてる気分はどうだい?」


「くっ!」


 眉間に皺を寄せて何かを言いたげな男。


 だが余計な事を言って命を失うのは得策でないと思ったのか、男は歯を食いしばるだけで何も言わなかった。


「俺はお前ら養殖でレベルを上げて来た奴等とは踏んで来た場数が違うんだよ。俺の女に手を出す奴は誰だろうと容赦しない!」


 隅田は剣を床に深々と突き刺すと戦意を失った男をその場に置いたまま佐川先生の元に向かう。


「怪我は無いかい? 先生」


「はい。無いです」


 佐川は圧倒的な身のこなしをする隅田に心底惚れてしまった。


 隅田に抱きつく佐川。


 歳が一回りも違うのに、全て頼り切ってしまおう。


 そう思ってしまうほどの頼もしさだった。


 その後、神官達は床に転がっていた女生徒達の治療で大騒ぎとなったが、隅田と佐川のパーティー登録と盟約は無事終了した。


 再びダンジョンに戻る二人。


 いつもの五層のキャンプで語らっていた。


「隅田君、強かったわね。一瞬であの男子倒しちゃったわね」


「そりゃ、先生を守る為だからな。力も入るさ」


「守ってくれてありがとう」


「俺、今度のダンジョン踏破コンテストで本気で勝とうと思ってる」


「隅田君の強さなら勝てると思うわ」


「コンテストの願いも決めて有るんだ」


「隅田君の願いは何にするの?」


「勇者を辞めさせてもらおうと思う」


「勇者やめちゃうの?」


「Bランクだから辞めさせて貰えるか解らないけど、やめたい」


「隅田君が辞めるなら私も辞めようかな?」


「もちろんそうして貰うつもりだ。神殿を出て、同じ家に住んで、そして俺と結婚してくれないか?」


「はい。是非」


「先生ならプロポーズを受けてくれると思ったよ、ありがとう」


「私こそありがとう。コンテスト頑張ろうね」


「ああ、絶対勝ってやるさ!」


 ダンジョン踏破コンテストに二人の未来を賭ける二人であった。

読んでくださいましてありがとうございます。

これで隅田君&佐川先生の話は終わりです。

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