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仲間が増えたんだが?

「お前、最初から僕を裏切るんじゃなかったのか?」


「そんなわけないじゃん。男の友情は共感してなんぼだろ?もしかして隆くん、1()()()()()()()()()()()性格変わっちゃった?」


 こいつまた僕のことを!

 たしかに引きこもりのせいで性格が変わったのは事実だ。

 だがそれをなぜこいつが知っている?

 ましてやこいつは転校生だ。

 あの時の苦痛を知るはずがない。


「だから、なんでお前はそのことを知って――」


「そんなことはいいじゃん。作戦立てようよ」


 また話を(そら)された。

 一体こいつは何者なんだ?


 上条は握っていた手を離し、自分の席に座りだした。


「まず、今から5日後の5月13日が健康診断の日であり、決行日だ」


 上条は真剣な眼差しで作戦内容を説明する。

 本当に任せていいか心配だが、少しは信じてやろう。


「僕が思うに、隆くんと僕だけじゃあの教師たちの厳重な保健室の警備を崩せそうにない。そこで提案なんだけど、クラスの男子全員で押しかけるっていうのはどう?」


 それは、とんでもない提案だった。

 クラスの男子全員となれば団結力も必要だが、問題を起こした僕にそのリーダーが務まるとは思えない。


「てか、結局裏切るのかよ!?」


 バラすということは裏切るということだ。

 結局こういうやつか。


「結果的には裏切ることになるかもしれないけど、覗きを成功させるためだよ」


 たしかにそれなら納得だ。

 まあ、今回は目を(つむ)ってやろう。


「だけど、そんなこと――」


「みんな!女の裸は見たいかーーー!!」


「おーーー!!」


「今夜のおかずが欲しいかーーー!!」


「おーーー!!」


「エロ本雑誌とはおさらばしたいかーーー!!」


「おーーー!!」


「お前、何言ってんの!?」


 上条が急に下ネタを騒ぎ出したかと思えば、周りの男たちもそれに賛同し始めた。


 そして、女子の視線よ。

 女子の視線が冷たく突き刺さってますが。

 こいつは恥じらいというものはないのか?


「まあ、見てなって」


「おーーーーー!!」


 上条はウインクをして再び息を吸い始めた。


「よし!お前ら、今日の放課後にここに集まれ!楽園計画の内容を説明する!女の子は出てってね!」



 楽園計画ってなんだよ。

 あと、最後のセリフを言ったところで女のお前に対する株は戻らないと思うが。



 今思えば、上条の楽園計画は健康診断を覗くということをクラスの女子にバラさないという彼なりの配慮だったのだろう。


 友情か。

 そんなものには興味はない。

 利用してやる。


 ――全てを。

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