十九歳の超セクシーお姉さんが感想を求めているんだが?
砂浜へとつながる階段を降り、隆と上条の建てたパラソルの場所へ向かう三人。可憐は白い薄い上着を羽織っており、可憐の水着の胸元はフリル付きのセクシーな水着。カラーは青。韓国風の水着だ。可憐の胸はなりが立派なため、セクシーさが余計際立つ。お腹も見え、綺麗なウエストが露わになり、胸元から見える大きな谷間は周りの視線をより引き立たせる。
なんせ、左右にいるのが小さなお胸の赤城と加賀だから。
対して、赤城と加賀は何故かスクール水着。赤城は青色。加賀は白色の色違いを着ている。この二人はあえてこの服装にしているようにも見えなくはない。
コスプレ好きの赤城と日頃からツッコミ要素満載な行動をとる加賀。何かを意識してこの水着にしているのだろうか。
「お! あいつらちゃんと拠点地建ててくれていたみたいにえ〜!」
「一安心です」
「ふ〜ん。ちょっとはやるじゃない」
三人は話しながら隆がいる場所へと距離を縮める。パラソルの下には上を向いて寝転がっている隆。それを加賀が瞬時に見つけ、何故か大興奮。
「お! あそこに寝転がっていらっしゃるのは……さあ可憐! 愛しの隆きゅんに感想を聞きにいってらっしゃい!」
「な、なんで感想なんか聞きに行かなくちゃ――って、だああれが愛しのよ! 別に〜、私は〜、その〜――」
「おおっと手が滑ったあああっ!!」
「うわあっ――」
加賀はわざとらしく可憐の背中を両手で強く押し、可憐は少し体制を崩すが、なんとか止まれた。ここで止まらなかったら、隆の上にダイブして色々と大変なことになっていた。その辺は加賀の計算の上での行動なのかはわからないが……
とはいえ、このまま変にもじもじしていれば、隆に余計におかしく思われる。
可憐は焦る気持ちを押し殺し、思い切って口を開いた。
「えっと……その……ど、どうかしら!? あんまり見られるのは恥ずかしいけれど、ちょ、ちょっとくらいなら見たって構わないわよ……!」
胸元のところで腕を組みながら、目を逸らして隆に話しかける。腕に乗る、たわわな胸。頬が染め上がり、可憐の心臓もドキドキが止まらない。なんと答えが返ってくるか。それを考えるだけで心臓がうるさく跳ね上がる。
「……」
しばらく待っても返事がない。あれ? 無視された? いや、そんなはずはない。東條隆はなんだかんだしっかりしている男。そこら辺はちゃんとアクションを取ってくれるはず。
可憐は目を逸らしていたが、正面を向いてもう一度問いかける。可憐だって女の子。この日のためにわざわざ赤城と加賀で選んできたんだ。感想だって言って欲しい。
「も、もしかして恥ずかしがっているのかしら……!? ふ、ふ〜ん……! あなたって意外と可愛いところあるじゃな――って、寝てるしっ!?」
そう、隆は寝ていた。満天の青空の下。日差しが直に当たらず、パラソルの下ですやすや気持ちよく寝ていた。シャルロット以外のことでこれほどまでに清々しい顔をしたことがないというほどにまで、心地よく夢の世界へ……
「起きんかいゴラアアアアアアアッ!!」
「ぶほあっ……!!」
加賀の強烈な踵落としが隆の腹部に直撃。腹部から全身に駆け巡る強烈な痛み。あまりの衝撃に目を覚まし、起き上がる。何事かと思い、あたりを見渡すと踵落としをしてスカッとした加賀が額の朝を拭っていた。
「何するんだよ!! せっかく人が気持ちよく寝ていたのに!!」
「女の子が水着の感想を求めています! スタイル抜群、十九歳の超セクシーお姉さんが! それもなんと恥ずかしそうに! なのにてめえはなんも言ってやらんのか、東條隆いいい!!」
「なんの話だよ!! いきなり起こしてきたと思ったら!! それで? その超セクシーお姉さんとやらはどこにいる――うわあ……!!」
横を見るといた。高身長、紫色の長髪の水着を着たやつが。なぜか顔を赤らめ、涙目で目を逸らしている。
驚いた……という以前に心臓がまた……!
いや、相手はリアル女……惑わされるな……ここは現実……! 理想郷ではないのだぞ、東條隆……! 拙者の心臓のハートを射抜いていいのはシャルロットたんだけと決まっておろうがあああ……!!
「東條隆。それで、可憐に感想を」
今まで黙っていた赤城も口を開く。
「ちょ、赤城! あんたもねえ――」
「まあ、似合ってるじゃないか。可憐のイメージカラーって紫って感じがするし、青色はそれにあってると思うぞ。赤色とか黄色に比べたら一番落ち着いている色だと思うし、容姿とも合っていていいと思う」
「「お〜!!」」
小さな声で驚き、パチパチと拍手をする赤城と加賀。まさか、引きこもりかつ、現実の女性に一切の興味がない隆がこんなことを言うと二人も思ってもいなかったのだ。
「そ、そう……! ありが……と……あ、あなたの水着も似合ってるわよ……!」
顔を赤くし、照れていた。ありがとうがちゃんと言えず、声が小さくなっていく。咄嗟に自分も何か言おうとし、なぜだかわからないが隆の無印の海パンを褒めた。
「そりゃどうも」
(いや、海パン褒められてもなあ……)
女性の水着はいろんな種類や色があるが、男性の水着は基本は海パンの人が多い。何より、隆のような無印の黒一色は褒めたところでみたいなところはある。
その意図が隆にはよくわからなかった。
「さて、どうする大将? 何して遊ぶ?」
「そうねえ。日焼けしないようにオイル塗りましょ――って、あなたどこ行くの?」
可憐は大きな鞄からサンオイルやレジャーシートを取り出し、準備していると、隆は立ち上がりどこかへ歩き出した。
「僕がいたら邪魔だろ。あとついでに馬鹿を一人探してくる」
「別に私は邪魔だなんて思ってなくて――って、ちょっとお!?」
可憐の声は隆には届かず、どこかへ消えていった。
馬鹿というのは上条のこと。さっきから姿が見えない。
迷子センターとかの呼びかけで呼んでくれれば苦労はないなと隆は考えるのであった。
可憐が肩を落とす様子を見ていた加賀。可憐の背後から顔を出し、静かに声をかける。
「にっひっひっひっひ〜。サンオイルを塗るということは、可憐の身体を触り放題〜。大きなおっぱいに大きなお尻〜。はあ……はあ……たまんねえなあ〜こりゃ〜」
想像を膨らませ、息を獣のように荒くする加賀。赤城や部下たちには触っている加賀ではあるが、可憐の身体には一度もじっくりと触れたことがない。
なんせ、管理局局長かつ、人類最強の少女。そう簡単には触らせてはくれない上、百合属性が微塵も入ってはいない。
「あんたには絶対に塗らせないから諦めなさい。赤城、頼んだわよ」
「御意」
「な、なんでえっ!?」
赤城もまた、どれだけ加賀が女の子に対して恐ろしいかは一番分かっていた。流石の赤城ですら、可憐が塗られるのは見過ごせなかった。
しかし、計算高い加賀は正当な方法で可憐の身体に触――サンオイルを塗る方法をすぐに編み出した。それに気づかない可憐はまだ幸せな方だと言えるだろう。
この後、戦闘においても頭脳派の加賀は、こういう場面でも頭脳派な一面を見せることとなる。
――ニヤリ。




