表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/209

テンプレに挑んでみました

『パーティを追放される話』 



 役立たずだからって、勇者パーティを追放されてしまった。


 勇者なのに!


 剣に、魔法に、と言えば、聞こえはいいけれど、スペシャリストと比べたら見劣りするのは否めない・・・


 でも、追放する?


 勇者なのに!


 あー、もう誰も信じられない、何もしたくない。


 闇落ちしてやる、世界がどうなっても知らないからな!


 嘘です、闇落ちなんて、できません。


 普段は気づかない、お人好し度合いを、実感しちまったじゃないかあ、もう!


 しばらく、のんびりしよう、傷ついた勇者には、心のケアが必要だよ、それくらい許されるよね。


 なんて、思っていたのは、二月くらい前のこと、それなのに。


 平和を謳歌するこの街に、これほどまでに恐ろしい敵が現れるなんて。


 勇者として、覚醒を迫られるときが近づいていた。


「ほら、フーテさん、起きて、このままだと、宿代が払えないんでしょ、追い出されたいんですか、起きて、働いてください!」


「この寒空に、布団をはぐとか、なんて恐ろしいことをするの、君は・・・」


「この寒空に、宿から、放り出されたいんですか。」


「滅相もございません。」


「では、起きなさい。」


「はい。」


 宿屋の少女の声で目覚めた、勇者、フーテ・ネクスン。


 彼の戦いはこれからだ。





『トラックの事故から始まる異世界転移物語』



 その交差点で、月見里子が見たのは、大きく蛇行した軽トラックが、信号待ちの男の子に、フラフラと向かっていくところだった。


 咄嗟に逃げ出せずにいたその子に駆け寄り、抱きかかえると、里子は、迫るトラックに背を向けて、ギュッと目をつむった・・・



 通勤中のドライバー、小島遊は、前を走るトラックの異変に気付く。


 このままでは、うずくまる子供達に突っ込む、そう思ったときには、アクセルを踏み、無理やり車を割り込ませていた。


 体当たりを食らわせたトラックが、中央分離帯に乗り上げて、横転して止まったのを見届けて、小島は、目を閉じた。



 衝突音を聞きつけ、救出のために、トラックへと集まった人たちは、そこで、不可解な出来事に遭遇する。


 そこに、運転手の姿は無かった。



 気分良く軽トラックを運転していたはずの、星桃次郎は、気がつくと真っ白な空間にいた。


 無論、運転手を失ったトラックが、何を引き起こしたのかなど知る由もなく。


 状況が呑み込めない桃次郎の前に、いつの間にか現れた、金髪の別嬪さんが告げる。


「あなたは、勇者に選ばれました、どうか、世界を救ってください。」

あけまして、おめでとうございます。


今年も、どうぞよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『みどりの竜』
 一話完結、ショートショートコメディです。


『月の音色』
 声優、大原さやかさんのネットラジオに投稿した400文字以下の物語


『いくとちゃんとおじいちゃん』
 子供に読み聞かせるとき、大人も一緒に楽しめる童話を目指しました。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ