ショートショートクッキング
『新米パパ』
「おーよしよし、なあ、生まれてきたら、このくらいかな?」
「もお、なにお米の袋をあやしてるのよ。」
『手打ちうどん』
「どったんばったん騒がしかったけど、なに?」
「しーっ、今は、寝かしてるところだから。」
『カレー』
「一晩、寝込んだカレー、食べる?」
『鍋』
「見ろ、あいつの邪悪な笑みを。」
「ああ、今宵の闇は、相当深いぞ。」
『究極のメニュー』
本日の昼食は、おにぎり、あんぱん、抹茶ラテ!
『お寿司』
「このお寿司、お刺身がのっていて、美味しいね。」
「そこは、脂と言って!」
『食後には、とっておきのデザートを』
「あれ、もう食べないの?」
「今は、甘い物、控えてるから。」
「どんだけ楽しみにしてるの。」
『レシピ』
「一人で料理したことは、ないんだよな?」
「大丈夫、ほらこの通り、レシピをメモにしてもらってあるから。」
「不安だなあ。」
「まかせてよ、えーっと何々、最初の角を右に曲がって突き当りを、どうしたらいいんだろ?」
「迷子になるな。」
『ショートショートクッキング!』
「レシピを紹介するだけで、ショートショートになっている、ショートショートクッキング!!」
「先生、よろしくお願いします。」
「はい、では、まずお豆腐の水を切るために、ざるにあけます。」
「……先生。」
「…はい。」
「無性に、ところてんが食べたくなりました。」
「心が、太い、と書いて、現実逃避と読むヤツですね。」
おまけ
「先生、どれだけ、目が粗いざるですか。」
「そこは、お目こぼしくださいませ。」
「かなり、ざるっすね。」
次回は、『ショートショートクッキング!!』です。




