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空き部屋の冒険 名探偵の先生と助手のハチ
「あ、そこのアルバイトさん、ちょっと待って。」
本日の名探偵と助手の業務内容は、ビラ配りです。
「えっと、伝言でね、人数分あるので、おのおの好きな衣装を、洗って使って、だって。」
ところが。
「着ぐるみ・・・ですね。」
控室には、先生と、私と、若いバイト君に、ぺんぎん、ドラ猫、ネズミの海賊・・・な、なんて危険物を!
「じゃじゃま」
「ダメです!」
ポロリと口を滑らせたら、ニコニコでもプン!ってなります。
「でもどうやって洗おう・・・」
「ハチは、洗うつもりかい?」
「えっ。」
先生はご機嫌で動物達の頭を嗅ぎまわり、顔をしかめては笑っています。
「ビラ配りの募集で、洗濯なんてさせないさ。」
「えっと?」
「まだ気づかないかい、伝言ゲームに失敗したんだ。」
「あっ!」
先生は嬉しそうに。
「私はネコを選ぼう、これを着てみたかったんだ。」
バイト君も衣装を嗅ぎ顔をしかめています。
「でもやっぱコレは・・・」
あ、ついにそれを言っちゃう?
「ピッコ」
「ダメー!」
タイトルは、ホームズのパロディです。
『犯人は二人 名探偵の先生と助手のハチ』も公開しています。
https://book1.adouzi.eu.org/n4278gf/7/
次回は、『ガラス瓶に入れたメッセージ』です。




