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ハンカチの香り

 彼女は怒りに満ちていた。


 放課後の体育館、ジャージ姿の部員達の中で、たむろする黒い一団が異彩を放っている。


 ひしめく各部活動に、割り振られるスペースは、十分ではない。素行の悪い者達に一角を占拠されるのはあきらかに邪魔だった。


 あっ、そろそろ、生真面目な彼女の我慢は限界だ。


 先んじて僕は、眼鏡を外してケースにしまうと、思い切り叫んだ。


「お前らいい加減にしろよ!」


 ボコボコにした僕を嘲笑いながら彼らが立ち去る。


 さすがに立ち上がれない。


「あんたはもっと賢いと思ってた。」


 彼女が言う。


「あんな考えなしに。」


「考えはあったよ、ケンカ腰だったのは、他の場所に連れていかれないため、目撃者の多いここなら酷いけがを負わせられないし、事件現場に居られないから追い払える、それに騒ぎを起こしたから、ここにはもう来ないと思うよ。」


「あきれた、バカなの?、もう、これで鼻血を拭きなさい。」


「ありがとう、…このハンカチ、君と同じ匂いがする。」


「はあ?」


「サビた鉄の匂い。」


「よし血祭り。」

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『みどりの竜』
 一話完結、ショートショートコメディです。


『月の音色』
 声優、大原さやかさんのネットラジオに投稿した400文字以下の物語


『いくとちゃんとおじいちゃん』
 子供に読み聞かせるとき、大人も一緒に楽しめる童話を目指しました。
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