ざわつく光景
『ざわつく光景』
「ここにとりいだしたるは、犬の散歩に使うリード、伸び縮みもします」
「うん」
「これを、往来の真ん中に落としておきます、すると、ドラマが生まれます」
「うわぁ、何も知らないで、ここであった事を想像したら、落ち着かない!」
「ふっふっふ、さあ、みんなに、波乱を届けるよ!」
『観察日記』
「こちらに、植木鉢を用意しました。そして、これは、何を植えたのかを書いて刺しておく、小さな立て札ですね」
「よく見るね」
「なんて書いてありますか?」
「柿の種、ピーナッツ・・・」
『ベランダ』
「ここはベランダです。洗濯物が干してありますね」
「そうだね」
「ここにとりいだしたるは、ハンガーです。これを物干し竿にかけます」
「えっと?」
「強く吹く風を感じられませんか?」
「ああ、大空の旅に!」
『続・ベランダ』
「布団が干してありますね」
「うん」
「ここに、てるてる坊主をつるくします」
「対策が余りにもギャンブラー!」
『体重計』
「針ではなく数字の方がクルクルまわるレトロな体重計です」
「ああ、老舗の温泉とかで、時折、生き残りを見かけるね」
「針を5キロほどマイナス方向にずらして置いておきます」
「ダメ、なんか察しちゃうから」
『夏の残滓』
「この水槽、何もいないよ?」
「はい、そこで、このラベルを張ります」
「おたまじゃくし?」
「水槽に、蓋がついていないのがミソです」
「おおう、ある日、パニックが!」
「ふぇぇぇぇん、怖かったよう」
「実体験かあ」
『ケーキナイフ』
「見てください、お皿の上にケーキナイフが置いてあります」
「許さない」
「えっ、あれ、ちょっと」
「許さないから!」
「きゃー」




