表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
娘に断罪される悪役公爵(37)に転生してました ~悪役ムーブをやめたのになぜか娘が『氷の令嬢』化する件~  作者: 次佐 駆人
第2章 悪役公爵マークスチュアート、中ボスルート回避のために全力を尽くす

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/129

2章 → 3章

―― ブラウモント公爵邸  フォルシーナ私室


「お父様のあの見事な剣技、そして魔法、素晴らしいとは思わないミアール」


「はい、とても素晴らしいと思います。私もこの目で見ることができて幸運でした」


「そうよね。ミアールもクーラリアもうっとりしていたものね」


「そ、そうでしょうか? ですがあのお姿を見れば誰もが同じになるかと思います」


「ふふっ、その通りよ。でもミアール、憧れるのはいいけれど、お父様の寵愛ちょうあいを得ようなどとしてはいけないわよ」


「も、もちろんでございます。そのような大それたこと考えたこともございません」


「ミアールはそうよね。でもクーラリアはその辺りまだわきまえがない気がするから心配かもしれないわ」


「獣人は強い異性にかれると聞きます。私の方からそれとなく注意をしておきましょう」


「お願いをしておこうかしら。それと最近、他のメイドたちもお父様に対する態度が変わってきたような気もするのよ。ミアールはどう思う?」


「それは……お嬢様のお考えになっているようなお話ではないかもしれません」


「どういうこと?」


「実はお館様が錬金術で新しいお薬をお作りになったそうなのですが、それを皆使っていて助けられているのだそうです」


「薬? どのようなお薬なの?」


「ええと、少し品のないお話になりますが……お通じをよくする薬だそうです」


「お通じ……? ああ、そう言えばメイドたちがそんな話をしているのを聞いたことがあるわ。かなりの悩みだそうだけれど、なるほどさすがお父様、女性たちの悩みを解決してしまわれたのね」


「ええ、それで感謝をしている者が多いのだとか」


「そう、そういうことなら良いのだけれど。ゴーレムの時の錬金術師たちの目つきも怪しかったから油断はできないわ」


「……そうかもしれません」


「ところでミアール、私最近思うの。お父様は果たして、公爵などという地位に安んじていらっしゃってよいのかと」


「どのような意味でしょうか?」


「お父様はこの公爵領だけで収まる器ではないと思うの。剣士としても魔導師としても、そして錬金術師としても領主としても、お父さまは完璧すぎるわ。公爵などという肩書では、お父様の器を満たすには足りなすぎる」


「……!? お嬢様、それ以上は……!」


「大丈夫、わかっている。まだそれ以上のことは言わないようにする。でも恐らくミアールも、()()()()を見て、そしてお父様の有りようと比べた時、私に心から賛同してくれるはずよ。それは覚えておいて」


「……わかりました。私はお嬢様にお仕えする身。そのお言葉を胸にとどめおきます」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
父上ぇ!娘さんが物騒なこと考えてまーす! 主人公が簒奪ルート回避しようとしてるのに、娘が寄せに行くのは笑いました。 ファザコン怖いぃ……
(^^)やっちゃう?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ