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26.遺跡発見!

フュントの街を出てひた走る。


行きの道程では魔物の特性も分布も全然わからなかったので、かなり神経を磨り減らしながら進んで来たけれど、今回は二度目なので私にもパルゥにもかなり余裕がある。

とはいっても、迂闊に魔物と敵対してしまうと連鎖に次ぐ連鎖で大変なことになってしまうので、極力戦闘はしないという方針に変わりはない。



そんなハラハラドキドキな道程を駆け抜けて、再び騎獣の森に戻って来た。


(さて忘れられた遺跡があるとされるのは、確かヴァイスから東に行った先だったから……)


マップで確認すると、今いる場所からさらに北東へ進んだ先か。

ここからはパルゥから降りて慎重に進んで行く。パルゥは“騎獣”というだけあって移動用の魔物である。なので攻撃を避けることはあっても、パルゥが魔物を攻撃することはない。


正直私が敵を攻撃している間に背後から奇襲を掛けてくれたりしたらとても助かるのだけれど、それは高望みし過ぎということなのだろう。ちなみに騎乗中は攻撃スキルが使えない仕様になっている。最初はこの仕様に気付いていなくて、敵の攻撃を食らってから慌てて【身代わりの腕輪】を使用する羽目になったんだよね。


まあ過ぎてしまったことは仕方ないので今に集中しよう。


敵は相変わらず植物系が多いけれど、さっきからチラホラと猿の魔物も混じるようになってきた。でもまだこちらの〈気配感知〉の方が上らしく、不意を突かれたりはしていない。しかもたまに私が魔物を見逃しそうになると、パルゥが教えてくれたりしてめちゃくちゃ助かってます。


よくよく考えてみたら、パルゥと出会った小さな泉はここから然程離れてはいない。


ははーん、

もしかして:パルゥの縄張り


………つまりそういうことですか?

この辺りは魔物も強いし、一旦送還した方がいいかな?とか思っていたのだけれど完全に杞憂でした。むしろ私の方がお守りされてる感よ。


そりゃ普通に考えたら、どう見てもパルゥさんの方が食物連鎖の上位ですよね。まあ魔物なので一概にそうとは言えないのかもしれないけれど。


そんな感じで森、というよりも密林の中をズンズン進んで来た訳だけれど、ここで私ある事実に気が付いてしまいました。



───なんと、ここに来るまで一つもセーフゾーンを見つけていないということに……!!



えっちょっマジ?

いや、すでに太陽沈みかけてません??

これヤバない???パルゥさんどうしよう!?


バッとパルゥさんを見るもあくびをしていらっしゃる……

そうだよね、この辺キミの実家だもんね。


最悪このまま野宿の可能性もあるので、せめて敵を発見しやすいように少し開けた場所に移動したい。

いやセーフゾーンが無いならちゃんと隠れろよって?ハハハご冗談を。態々ジメジメした狭い場所で夜明けを待つだなんて無理寄りの無理である。そこで虫なんかに襲われでもしたら、それこそ発狂待ったなしである。


そしてさらに進んだ森の先、周りにぶっとい木は生えているものの多少は開けた場所に出た。



よし、ここをキャンプ地とします!!


とりあえず周りの魔物の気配を確認して地面に腰を下ろす。

道中はずっと気を張っていたせいか、ドッと疲れが押し寄せてくる。でもここセーフゾーンじゃないんだよなぁ…

まあここに来るまでに結構レベルが上がったのは嬉しいところではあるけれど。今も感知範囲には入ってはいないけれど、魔物の鳴き声は聞こえている。


まあなるようになるか、とすぐ側に伏せたパルゥに頬を緩ませながら高級ブラシを取り出した。


さあ、高級ブラシの実力は如何ほどか……っ!



ぐるぅrrrrrrrrr……



お、恐るべし高級ブラシ……

正に即オチ2コマの如しである。


「……………」


これ……自分に使ったらどうなるのかな…?

ちなみに即オチ2コマなパルゥさんは既にヘソ天で夢の中である。ちょ、ちょっとだけ、ちょっとだけね?



アッーーー!!



なんてことはなく、普通に毛艶が良くなっただけでした、はい。

その後夜中に何度か襲撃はあったものの、何とか朝を迎えられた。


明るくなってきて改めて周りを見渡すと、ぶっとい木だと思っていたものはどうやら石で出来た柱だったことが判明したよ。

夜の襲撃の時外した魔法が木に当たったとは思っていたけれど、よく見たら表面についた苔を魔法が剥がして元の石部分が露出していたのである。


それに気付いてからもう一度周りを観察し直すと、




───そこは朽ちて滅びた遺跡を草木が覆い隠している姿だった。




「…っと、チッあちこち崩れてやがる」


この遺跡は長い年月の間に、すっかり草木に呑み込まれてしまっていたらしい。

ここに遺跡があると知った状態で来なければ、その存在に気付くことはないんじゃないかな。知っていた私ですら夜の間は全く気付かなかったし。


明るくなって周辺を探索して何とか探し出した入口は、丁度良かったのか何なのか倒木が塞いでいた。そのお陰で中は意外と植物に侵食されてはいなかったけれど、でもその代わりに探し出すのにめちゃめちゃ苦労しました。


しかしいくら植物に侵食されてはいないと言っても、さすがに経年劣化には耐えられなかったようで所々崩れてはいる。


「いや、これは………荒らされた後か?」


勿論経年劣化の賜物と思われる部分はあるけれど、一部は明らかに人為的というか、無理矢理動かしたような後がある。


さて、この遺跡には過去一体どんなことが起こったのか──。

いやぁワクワクしますなあ!中々調べ甲斐のありそうな雰囲気につい尻尾が揺れる。 横に居たパルゥを一撫でして、私は奥へと足を進めた。



「ン?あれは……」


遺跡の中を暫く進むと、どこか見覚えのある像が目の前にある。


セ、セーフゾーンだあぁーー!!!

神ぃ!!と心の中で叫びながら急いで〈修繕〉を掛ける。

すると淡い光が広がり、その効果を発揮するようにHPとMPが回復し始めた。


ようやく見つけた安全地帯にハァーーー……とどデカイため息を吐く。

しかしこれで心置きなく探索出来るというもの。さて何から暴いてやろうか…と周りを見渡していてふと気付く。


「そういや……」


確かこの遺跡のことを記した本には、ここは女神様とは別の神様を祀っていたと書かれていたような気がする。でも光の神と闇の神の像は普通にあるんだ……


ゲームの仕様か?とも思うけれど、結構細かい所まで作り込まれているこの世界、もしかしたらこれにもちゃんと理由があるのかもね。

そんな疑問も一先ずは置いておいて、まずは先を目指そう。



「くっ……!ハァッハァッ……」


いやダンジョンか!?ダンジョンなのか!?

影から襲い来る魔物に、崩れかけた通路。

どこから入り込んたのか襲い来るネズミの魔物を倒しながら、時にはパルゥの背中に乗って瓦礫を飛び越える。


ネズミの攻撃は何度も食らうと毒状態になってしまう。それだけでも厄介なのに、目玉が沢山付いてるのが気持ち悪過ぎる!下手にデザインがリアルな分、違和感がすごくて拒絶反応が酷いです!助けて!


しかし触りたくない一心で魔法を撃っていたのが良かったのか、〈集中〉スキルさんが大活躍してクリティカルを連発してくれたのは非常に助かりました。


奥を目指して暫く、敵は出るわ道は崩れてるわで中々先へ進めない。

ハンス曰くこの世界でまだダンジョンは見つかっていないそう。なのでアナウンスも何も無かったことからここはダンジョンではないことは判っているのだけれど、え、これ本当にダンジョンじゃないの?マ???


息も絶え絶え、気付けば魔法もLv.20を越え使える種類もボール、アロー、ウォール、ランスと4種類にまで増えている。

ウォール系はそのままの意味の壁で、攻撃を防ぐ壁にもなるし当たれば普通にダメージも与える。ただ土魔法で使える壁はまんま土壁なので、相手にダメージを与えることは出来ないけれど、物理・魔法どちらの攻撃も防げるという点では優秀である。


ランス系は威力が増して貫通力が備わった、という感じかな。

敵が横に広がっていると単体攻撃にしかならないけれど、直線上に並んでいると敵を貫通して複数攻撃することも出来る。とは言ってもこれは敵の防御力によって大分左右されるかな。

はやく範囲攻撃が欲しい今日この頃です。






そしてようやく辿り着いた遺跡の奥。


そこには円形に配置された巨大な柱が立ち並ぶドーム状の部屋になっていた。

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