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日常日記  作者: 七宝しゃこ
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よっしゃぁぁ!四つ葉のクローバー!

先日、ボランティアで知り合った方から電話があり、


『四つ葉のクローバーを集めて被災地に送るボランティアがあるのよ。他の人はいろいろな公園とかで探して、家は屋上で生えてるから、20位見つけたのだけど……』

「私も探しましょうか?」

『いえ、それよりも押し葉にする手伝いをしてちょうだい』

「はい、良いですよ」


と本日、伺ったのだが、


「に、20……」


と聞いていたのに、茎を水に浸けられたクローバーがコーヒーカップふたつにギッチリ。


「それがね?昨日、クローバーの畑が午前中は萎れてたから水を撒いておいたら、夕方にみると、生えていたのよ。沢山探せばあるものねぇ……?」

「……わぁぁ!四つ葉だけじゃない!五つ葉……これも五つ葉……これなんて三つ葉と見せかけて六つ葉ぁぁ!」


五つ葉は何度か見ている上に、金運だと解っているが、六つ葉はどうしても欲しかった。


「『地位と名声』……欲張ってる訳じゃないけど、あぁ、良いなぁ……」


3角形の大小を重ねたような形の美しさにうっとりする。


「あぁ、そうそう。それと、これを分けてあげようと思って。落ち梅……とる前に落ちた梅を貰ったのだけど、梅シロップでも作ってちょうだい」

「わぁ、ありがとうございます。で、クローバーも預かりますね」


今年はこの地域では青梅が高額である。

少しでも傷がついていても、欲しいと言っている人も多い。

梅干しには無理だが、梅シロップなら初挑戦だが出来るかもしれない。

ホクホクしながらクローバーと梅を持って用事を済ませ、帰った。


そして一応、梅酒、山桃酒、杏酒、すもも酒を作っている父に久しぶりに電話を掛けた。


「父ちゃん。梅シロップって氷砂糖だけで大丈夫だよね?梅酒じゃないし」

『アホか。梅が1キロ、氷砂糖1キロ、リカーが200ml位や』

「えっ?リカー?」

『梅酒とかを作る時に使う、梅を浸ける酒や。確かアルコール度35位あるなぁ』


梅シロップって……アルコールいるのか……。

知らなかった……。

今まで生きてきて初めて知った。


『お前なぁ。梅と氷砂糖だけで液体が出てくるか。アルコールを入れておいて、氷砂糖が溶けていくのと、梅が漬かっていくんや。氷砂糖とリカーを買うてこい』

「はーい……良かった……。このまま氷砂糖入れて放置するところやった……」

『冷暗所に置いとけよ』

「冷蔵庫?」


電話の向こうでため息が聞こえた。


『暗いところと暑ないところや。カビたらどうすんぞ』

「暗い所……炊事場の下かな?」

『時々様子を見ぃよ』

「うん、解った。ありがとう」


電話を切り、リカーと氷砂糖を買いに行ったが、リカーは1800mlのものしかなく、氷砂糖と一緒に買うと2000円位かかった。


「……これで失敗したら、2000円パァや……」


遠い目をしながら、家に帰った。

そして、言われた通り密閉容器に梅と氷砂糖を交互に入れリカーを入れた。


「美味しいものができますように……」


祈りつつ台所に仕舞い、クローバーも一枚一枚丁寧に葉を広げ、綺麗に挟み込んだ。


「上手く押し葉になりますように……なるべくなら、あの、六葉貰えたら良いなぁ……。売るとかじゃなくて、しおりを作りたいなぁ……」


挟み込んだ日本史事典と、三国志事典に願うのだった。

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