~小学校の陣~(2025年10月31日午前6時)
「父親 学校さぼってうろちょろしているから誘拐されるんだ。もう二度とさぼるなよ」
「子供 ………」
「母親 さて、早く登校の準備しなさい」
「子供 ………」
「父親 絶対にさぼるなよ。次さぼったら、お前を校門で逆さ釣りにするからな」
「子供 ………」
「母親 早く朝食食え」
「父親 う!?!?、アジの骨がのどに!!!」
「母親 まだ耳鼻科はやってないから、放置だ」
「父親 痛いよう」
「母親 お前は骨まで食えよ」
「子供 ………」
「父親 良し、出動、じゃなくて出勤するゾイ!!!」
「母親 いってら~~~」
「子供 ………」
「母親 今度こそはさぼらせないからな。私が校門まで連れて行く。途中で抜け出したら、即座に電話してもらうからな」
「子供 ………」
「母親 良し、連行だ」
(小学校まで連行される静音)
「母親 着いたゾイ。絶対に抜け出すなよ。監視しているからな。では、私は蛙」
「子供 はぁ。やっと居なくなった」
(教室の騒がしいわーわー音)
「生徒1 わぁ、宿題忘れちゃったぁ」
「生徒2 大丈夫だ、拙者もやっていない」
「生徒3 見て見て~~~おれのゾウさん大きいよ~~~」
「生徒2 わぁすごい」
「生徒1 おれのもすごいぞ~~~」
「子供 何たるうつけ者共か」
「生徒4 ねぇねぇ、約束してたみんなの宝物、持って来た???」
「生徒5 持って来たよ~~~ほら、ヤマダ電機のティッシュだよ!!!」
「生徒4 わぁ、そんなのどこで手に入るの~~~」
「生徒6 わたしはこんなだよ~~~ほら、その辺に落ちてたカタツムリの貝殻だよ!!!」
「生徒4 いっぱいある~~~」
「生徒7 これはどう???常に暖かい石だよ~~~」
「生徒4 わぁ暖かい!!!カイロみたいだ!!!」
「生徒5 そうだ、蓮花ちゃんにも見せてもらおうよ~~~」
「生徒4 いいね!!!」
「生徒6 ねぇねぇ蓮花ちゃん、宝物見せて~~~」
「子供 ………」
「生徒4 早く~~~」
「子供 大変申し訳御座いません。現在その様な品物を御提示出来る状況に在りません為、また後日御伺い願います」
「生徒5 ???」
「生徒6 持って無いの~~~」
「子供 申し訳御座いません」
「生徒4 仕方無いや、他の人に訊こう!!!」
「生徒7 そだね~~~」
「子供 はぁ」
「教師 はい、私の参上だ。皆席へ着き給へ」
「生徒達 はぁい」
「教師 さて、1時間目は音楽だ。今日は、音楽会で演奏する音楽を、投票で決める!!!」
「生徒3 yaju&uとかいいだろ!!!」
「生徒1 やらないかもいいよ~~~」
「教師 はいはい、意見がある人は、黒板に書いてくださ~い」
「生徒達 書き書き」
「子供 何かの間違いで二色蓮花蝶にでもなってくんないかな」
「教師 はい、皆さん書いた様ですね。」
「生徒3 早く~~~」
「教師 先ず、yaju&u及びやらないかは、PTAに大激怒されるので却下します。また、それ以外の楽曲は、青リンゴとか言う集団及びそれに似た集団の楽曲なので、却下!!!」
「生徒達 え~~~!!!」
「生徒3 どうして~~~」
「教師 私は青リンゴが嫌いでな。歌手のくせに映画に出てんじゃねぇ!!!横浜で騒音ライブもやるしな!!!」
「生徒4 じゃあどうするの~~~」
「教師 教師特権を行使し、アソパソマソのマーチに決す!!!」
「生徒達 え~~~~~~~~~」
(地鳴りの様な生徒達の大ブーイング音)
「子供 義務教育は、民主主義を叩き込む筈なのにね」
「教師 うるさい、私が正義だ」
「ジャイアソ じゃあ、アソパソマソのマーチを猛特訓だ~~~」
「教師 流石ジャイアソ!!!それでこそ我が教え子だ!!!皆もジャイアソを見習え!!!」
「生徒達 はぁ~~~い」
「教師 では、1時間目は終了だ!!!皆休憩をとれ!!!」
「ジャイアソ そうだ、アソパソマソ~~~お前が正義だ~~~池、みんなのゾウさんしゃぶる為~~~アンアンイクイク、や~さしくびゅるる~~~池、みんなのお口にだ~しちゃうぞ~~~」
「生徒2 え!!!アソパソマソのマーチってこんな歌なのか!!!」
「生徒4 やだな~~~」
「ジャイアソ うるさい、アソパソマソのマーチを否定する者は皆、私に殴られる」
「生徒1 アソパソマソのマーチ、万歳!!!」
「ジャイアソ それで良し」
「生徒7 怖いよう」
「生徒6 大人しく練習するか~~~」
「生徒5 アソパソマソのマーチ、もっと平和な歌だった気が~~~」
「生徒3 ゾ~ウさんゾ~ウさん~~~」
「子供 暇だなぁ。こんな事している場合じゃ無いのに」
「ジャイアソ お前も歌えぇ」
「子供 ………」
「ジャイアソ 殴るぞ~~~」
「子供 早くどっか行ってくんないかな」
「ジャイアソ うりゃあ!!!」
(ジャイアソが小学生相応の力で拳を振るう音)
「子供 あー、脊髄反射で思い切り殴っちゃった」
(余りの怪力に、ジャイアソの顔の骨が少々骨折し、大量出血し、地面に倒れ悶え苦しむジャイアソの痛々しいうめき声)
「生徒3 おい!!!あいつがジャイアソを殴りやがった!!!それも物凄い速度で!!!」
「生徒1 わぁ、ゾウさんしなきゃ!!!」
「生徒4 先生呼んで来ないと!!!」
「生徒5 蓮花ちゃん、どうして殴ったの???」
「子供 大変申し訳御座いません。脊髄反射により、意図しない形で殴打致してしまいました」
「生徒6 謝って~~~」
「子供 大変申し訳御座いません」
「ジャイアソ うーうー」
「生徒2 ジャイアソ、苦しがってる」
「生徒4 先生、連れて来たよ~~~」
「教師 うばばばばばば、何て事をしたんだ!!!切腹して謝罪しろ!!!で無けりゃ私が斬り捨てるぞ!!!」
「子供 教師が生徒に対し強要未遂かぁ」
「教師 もういい、教頭を呼んで、親に電話する!!!」
「ジャイアソ 電話、しなくていいよ…」
「教師 ジャイアソ!!!大丈夫か!!!」
「ジャイアソ あいつも、悪気があってやった事じゃない。だから、許す…」
「教師 どうしてお前はそんなにも善い人間なのだ!!!」
「子供 自身の名誉の為な気が」
「教師 ジャイアソの恩赦により、特別に親には電話しない。但し、教頭は呼ぶからな。最早私には手に負えぬ」
「子供 せめて119番くらいすれば良いのに」
「生徒1 つるっぱげ教頭の御出ましだぁ」
「教頭 さぁ、謝りなさい」
「子供 謝罪は、必要な時に必要な分だけ」
「教頭 謝りなさい。で無けりゃ、親に電話するよ???」
「子供 御好きにどうぞ」
「教頭 反省の色が無い。電話したまえ太郎君」
「教師 承知しました」
「生徒2 面白いね」
「生徒4 面白がっていいの???」
「生徒1 ゾウさん!!!」
「教師 もうすぐ親が来る!!!ジャイアソの親も来るから、しっかり謝罪しろ!!!」
「子供 面倒な事になるなぁ、もう逃げようかな」
「母親 全て見ていた。こんな事もあろうかと、学校内の部屋でお前の様子をモニタリングしていたからな。即座に謝罪し、腹を切れ」
「子供 左様で御座いますか」
「母親 は~~~どうしてお前はそうもひねくれているのだ!!!人を殴っておいて謝罪しないなんて、最早人間のやる事では無い!!!」
「子供 何と言う人格否定。と言うか一度謝罪したし」
「母親 相手が納得するまで土下座しろ!!!それがお前の使命だ!!!」
「子供 左様で御座いますか」
「母親 何とも腹が立つ!!!とにかく謝れ!!!でなけりゃ群馬の山奥に投げ捨てるぞ!!!」
「子供 御自由にどうぞ」
「母親 うが~~~」
(怒り狂い大発狂した母親が、ポケットから金床を取り出し、子供へ向けて思い切り投げ付ける音)
「子供 これが許される日本国で良いのか?殺人未遂じゃん」
「生徒3 すげぇ!!!でっかい金床を捻り潰してしまった!!!野球ボールを掴む様に!!!」
「母親 ああ恐ろしい!!!こいつは化け物の子だ!!!」
「子供 その言い方だと、あんたが化け物と言う事になっちゃうよ」
「母親 いちいち人の挙げ足ばかり取って!!!ふご~~~!!!!!!!!!」
「生徒6 わぁ、ジャイアソ母だ~~~」
「ジャイアソ母 どうしたかえ」
「教頭 そこの非人が、無抵抗のジャイアソ君を突然殴ったのです」
「母親 本当にすみません~~~」
「ジャイアソ母 いえいえ、うちの子も何か悪い事をしたのでしょう。単にあなたのお子さんが悪い訳ではありません。それに校長、非人と言う発言は不適切です。要撤回」
「子供 何と言う常識人」
「教頭 うう、撤回します~~~」
「母親 うう、これではまるで私が悪いみたいだ…」
「子供 この度は、あなたのお子さんに大変な御怪我を負わせてしまい、誠に申し訳御座いません。再発防止に努めます」
「ジャイアソ母 何としっかりしたお子さんな事。こちらこそ、ジャイアソが御迷惑をお掛けして済みませんね。さあジャイアソ、病院行くよ!!!」
「生徒3 またなジャイアソ~~~」
「生徒2 ジャイアソ~~~」
「生徒1 今度お前のゾウさんも見せろよ~~~約束だからな~~~」
「ジャイアソ おう!!!」
「生徒4 ジャイアソくん、帰っちゃったね」
「教頭 これで解決ですね!!!」
「母親 何呑気な事言ってんじゃゴルァ!!1これでは私が悪人では無いか!!!ふざけるな!!!もういい、お前は退学だ!!!出ていけ!!!」
「教頭 それは…義務教育ですし…」
「母親 もういい、帰ってから説教だ!!!72時間の説教だ!!!明日と明後日は休みだ!!!お前の腐りきった脳味噌を撃滅し尽してやる!!!」
(母親が子供の腕を引っ張ろうとする音)
「子供 もう良いや」
「生徒4 わぁ、母親の腕を振り解いた!!!」
「母親 お前!!!親に手を出すとは!!!この非人が!!!」
「子供 振り解いただけじゃあ暴行罪の構成要件には該当しないし、この際非人の方が良いや」
「母親 ふざけるな!!!もういい、お前は精神病院に叩き込む!!!」
「子供 じゃあまた何時か」
(子供が窓を開け超高速で移動し、刹那の内に遥か遠くへ消え去る静音)
「生徒4 大丈夫かな」
「生徒5 危ないよ~~~」
「生徒2 拙者も脱走しようか」
「生徒3 やめた方が良いよ~~~」
「生徒1 もうゾウさんするしか無いな~~~ゾ~ウさんゾ~ウさん~~~」
「生徒6 わぁ」
「生徒7 わぁ」
「教頭 あわあわ」
「教師 はっはっは、輪を乱す巨悪が居なくなったわい」
「母親 フグ男~~~絶対に許さんからな!!!地の果てまで追いかけ断罪してくれるわ!!!とにかく捜索願いだ!!!もしもしポリスメン、奴が逃げた、即座にとっ捕まえろん」
「生徒4 すごい迫力だ~~~」
「生徒3 そうだ、皆で捕まるか捕まらないか、予想しようぜ!!!」
「生徒2 よし、拙者は捕まらないに賭ける!!!」
「生徒5 よくないよ~~~」
「生徒1 捕まる!!!」
「生徒7 捕まらない!!!」
「生徒5 じゃあ捕まらないでいいや」
「生徒6 捕まる!!!」
「生徒4 うーん、捕まるかな」
「生徒3 おれは捕まらないに一票!!!これで、捕まるが3票、捕まらないが4票だな!!!外した奴はうまい棒10本奢れよ~~~」
「生徒5 乗んなきゃよかったかな」
「生徒3 大丈夫だ、当たった奴はうまい棒10本食べれるからな!!!」
「生徒2 早く食べたい~~~」
「生徒5 外したらやだな~~~」
「生徒1 ゾウさんすれば当たる筈!!!ゾ~ウさんゾ~ウさん~~~」
「母親 私も参加だ!!!勿論捕まるに一票!!!私の予想が当たったら、この私が当たった者全てに、それぞれの好きな物を買ってやる!!!」
「生徒5 え~~~」
「生徒4 わーい」
「生徒1 ゾ~ウさんゾ~ウさん~~~」
「生徒6 じゃあスイッチ2!!!」
「母親 勿論さ!!!では、私はとっ捕まえに行く!!!さらばだ!!!」
「生徒達 またね~~~」
(絶大な覇気を露わにしつつ、校庭に停めていた原付で大爆走し去り行く轟音)




