~農家体験~(2025年10月30日午後4時)
「バイキソマソ これが湘南新宿ラインか、人が多いな」
「客1 ねぇねぇ、あれって指名手配犯じゃね???」
「客2 わぁほんとだ、バイキソマソだっけ???」
「バイキソマソ 不味い…」
「客3 110番だぁ!!!もしもし、指名手配犯のバイキソマソが目の前にいます~~~はい、湘南新宿ラインです~~~」
「バイキソマソ どうしよう…」
「客1 ちょっと構ってみようぜ!!!」
「客2 おい指名手配犯、拳銃持ってんの???そう言えば、200万円も盗ったってね。」
「バイキソマソ 人違いです~~~」
「客1 それを言うなら菌違いでしょ~~~」
「客3 赤羽で警官乗ってくるってよ」
「バイキソマソ 不味い、まだ都内だ。尾崎が!!!」
「客2 怖いの~~~焦ってるの~~~どうして湘南新宿ラインなんか乗ったのかな???せめてグリーン車なら目立たなかったのに~~~」
「バイキソマソ こうなったら、やるしかねぇ!!!」
「客1 わぁ、にげろん」
「バイキソマソ ふふぇっへた!!!」
「客3 窓を開けて走行中の電車から飛び降りました!!!」
「バイキソマソ 不味い!!!目の前に東北新幹線が!!!あべし!!!」
「新幹線の客 なんか音したばぇ」
「バイキソマソ しまった…間違えて新幹線の屋根に乗ってしまった…窓を開けべば」
「新幹線の客 わぁ、指名手配犯が新幹線の窓を開けようとしている!!!」
「バイキソマソ くそ!!!気付かれた挙句開かねぇ!!!屋根怖いンゴ」
「尾崎 いたぞ~~~バイキソマソだ~~~東北新幹線の屋根に乗っている~~~」
「バイキソマソ ふはははは、赤羽は通過だ!!!」
(急停車するブレーキ音)
「尾崎 停車だ!!!」
「バイキソマソ 何故だ!!!何時から赤羽に新幹線が止まるのだ!!!」
「尾崎 今日からだ!!!捜査員A、対戦車砲を撃て!!!」
「捜査員A そんなことしたら、乗客が死んじゃうよ~~~」
「尾崎 責任はお前が取れ!!!」
「バイキソマソ 今だ!!!湘南新宿ラインに乗り換えだ!!!」
「尾崎 逃がすか!!!カラシニコフ、発射!!!ばばばばば!!!」
「バイキソマソ うう、背中をやられた…」
「捜査員A バイキソマソ、確保~~~」
「バイキソマソ ふはははは、それは人形だ!!!本体はこっちだ!!!」
「不良 あばよ」
(バイキソマソを乗せた不良の運転するフェラーリが、時速400kmで逃走する音)
「尾崎 新幹線をも超越する速度!!!」
「捜査員A ええい、対戦車砲発射!!!」
「バイキソマソ ちょっと濡れたな」
「尾崎 ふざけるな~~~それは対戦車砲では無い、対戦車水鉄砲だ!!!」
「捜査員A 今回も、取り逃がしちゃったね、残念!!!」
「尾崎 お前はつくづく役立たずだ…」
「バイキソマソ またも助けてくれるとは、有難う!!!」
「不良 さっき聞いたよ。お前指名手配されているんだってな」
「バイキソマソ 匿ってくれ~~~」
「不良 犯人蔵匿は初めてだなぁ」
「子供 元気?」
「不良 え、時速400km出してる車に飛び乗った…」
「バイキソマソ 恐ろしや」
「子供 無視しないでよ」
「不良 なんだ、お前も仲間に入りたいのか」
「子供 まあ、私は犯罪出来ないけどね」
「バイキソマソ まあ子供だしな。これからはお前が代わりに恐喝してくれ。」
「子供 それはやらないけど、あんたらに出来ない事ならやるよ」
「不良 詐欺とか???」
「子供 犯罪ばっかり」
「バイキソマソ なんと!!!」
「不良 捕まらなけりゃあ犯罪じゃない」
「子供 そんな事を言ったら、私だって犯罪じゃ無いね」
「バイキソマソ なら私も犯罪で無い!!!菌だからな!!!」
「不良 裁判でそう主張したらどうなるかなぁ」
「子供 拘禁刑」
「不良 おれは少年院だな」
「子供 犯罪なんてやるから」
「バイキソマソ ところで、何処へ向かっているんだ???」
「不良 どこがいい」
「子供 それにしても、車は楽だね」
「バイキソマソ 取り敢えず、群馬だ!!!何しろ、群馬県警は無能そうだからな!!!」
「不良 良し!!!前進全力!!!」
「子供 時速600kmの車を運転出来るのも中々だね」
「バイキソマソ わぁ、早い!!!」
「不良 さあ、高崎駅前だ」
「子供 通行人が少ないね。目立つ」
「バイキソマソ こんな子供を連れて、通報されないかな…」
「子供 指名手配犯を見かけた方が通報されるよ」
「不良 取り敢えず、これ着けろ」
「バイキソマソ これは、石破茂のお面!!!より目立つ気が…」
「不良 指名手配犯の顔よりかはましだろ」
「子供 でも、体がむらさきだから」
「バイキソマソ ひもろぎ、むらさきにもえ」
「不良 おい、何かあっちの方に警官集まってるぞ」
「子供 もうばれたね」
「バイキソマソ 早く逃げよう!!!」
「警官 ちょっと御荷物確認します~~~」
「不良 おりゃ、金塊パンチ!!!」
「警官 フグ田!!!」
「バイキソマソ 逃げるぞ!!!」
「子供 ああ、やっちゃった」
「不良 しっかり掴まれ、飛ばすぞ!!!」
「バイキソマソ しっかり捕まれ???」
「子供 不吉だね」
(時速1000kmで飛ぶフェラーリの大エンジン音)
「バイキソマソ フェラーリって凄げぇ」
「不良 情報が伝わってなさそうな田舎まで、飛ばすかぁ」
「バイキソマソ 物理法則は何処へ…」
「不良 だいぶ田畑になって来たが、まだまだ行くぞ!!!」
「バイキソマソ そもそも、免許持っているのか???」
「不良 免許かぁ、取っても良い事無いしなぁ」
「バイキソマソ パァ」
「不良 良し、ここまでの田舎なら大丈夫だろ」
「バイキソマソ 空気が新鮮だぁ!!!はふ~~~」
「子供 でも、もうこんなに真っ暗。宿無さそうだけど」
「婆 そこのむらさき、ちょっと手伝っておくれ」
「バイキソマソ え???」
「婆 いいから、来い」
「子供 面倒そう」
「不良 まあ、どうせやる事無いんだし、ちょっとくらい手伝ってやろうぜ」
「バイキソマソ 大丈夫かなぁ。ばれないかなぁ」
「婆 この頃雨が降らなくてねぇ、畑に水を撒いて欲しいんだ」
「子供 長靴持って無いのに」
「不良 おれが代わりにやったるよ」
(颯爽と水を撒きつつ畑を走り回る不良の爽やか音)
「子供 私もやるかぁ」
(持ち前の怪力で100kgの水入りバケツに回し蹴りをかまし、畑全体へ水を行き渡らせる子供の楽しい音)
「バケツ 痛いよう」
「バイキソマソ 私は、普通にやるかぁ」
(何の面白味も無く、ただ普通にホースから流れる水を畑へ撒くじょろじょろ音)
「婆 有難うねぇ。これで野菜が良く育つよ。所でお前さん達、宿が無くて困っているのでは???」
「不良 やけに察しが良いな…」
「バイキソマソ 有難う!!!さて、御言葉に甘えて泊めさせて頂こう!!!」
「婆 まだ泊めるとは一言も言っていないが、まあ良かろう。こっちへ来い!!!」
「バイキソマソ わぁい、嬉しいな!!!」
「不良 大丈夫だろうか…」
「子供 まあ、いざとなったら戦えば済むね」
「婆 この部屋に、泊まりなさい」
「バイキソマソ お~~~流石群馬だ、広し!!!」
「婆 今日は鍋じゃい、好きなだけ食べぃ」
「バイキソマソ わぁい、鍋だぁ!!!旨いよう」
「婆 良く食べて、良く太れよ!!!」
「不良 毒でも入っているんじゃあ無いか???」
「バイキソマソ お前らも食え!!!旨いゾイ!!!」
「子供 最も子供っぽいね」
「婆 まだまだあるぞよ、食えぃ!!!」
「不良 この家、あの婆の一人暮らしなのに、どうしてこんなに量が多いんだ???やはりあの婆、怪しい」
「子供 まあ、せっかく出してくれてるんだし、食べよう?」
「不良 それもそうかぁ」
「バイキソマソ 旨い!!!旨い!!!」
「婆 良く食べるね~~~特にむらさき」
「バイキソマソ 旨い!!!旨い!!!」
「不良 菌もおなかすくんだなぁ」
「バイキソマソ 食べても食べても腹が減る!!!バクバク!!!」
「婆 ラヂオでも付ける!!!」
「ラヂオ 容疑者バイキソマソは、東京都に住む6歳、蓬莱蓮花を誘拐し、群馬県へ向かった模様です。最後に目撃されたのはJR高崎駅前で、警察官が職務質問しようとした所、警察官を金塊で殴り、盗難車で逃走した模様です。」
「バイキソマソ ふごっ!!!ごふごふ、うぐっ!!!」
「不良 誘拐???どういう事だ???」
「子供 まあ、まだ私6歳だからね。未成年者略取」
「婆 そうかい、お前たち犯罪者だったのかい」
「バイキソマソ ふごごごごごごご!!!人違いンゴ!!!」
「婆 まあ、ここは滅多に人も来ないから、暫く匿ってやるよぉ」
「バイキソマソ 何と良い人だ!!!誠に有難う!!!」
「不良 あの婆も逃亡中か???普通通報するだろ」
「子供 だとしても私たちには関係無いんだし、ここは助かったと言う事で」
「バイキソマソ ちょっとまて!!!誘拐とは何だ!!!お前が勝手に付いて来たのだろう!!!」
「不良 今更誘拐の一つしたって、大して罪は変わらないし、気にするな」
「バイキソマソ そもそも、金塊で殴ったのはお前だろう!!!何故私が殴った様な言い草なのだ!!!」
「不良 おれに言うなよ」
「婆 もう6時だ。寝なさい」
「不良 6時???6時で何故寝るの???」
「婆 群馬では、6時に皆寝るんだよ。8時まで起きていると、怖いおばけが出てくるんだ。さて、儂も寝るとするか」
「不良 田舎だなぁ」
「バイキソマソ はあ、すんごく疲れた。ねる!!!ぐが~~~」
「不良 はやっ!!!」
「子供 そうは言っても、流石に6時じゃ寝れないよ」
「不良 そうだ、あの婆の身辺調査しないか???」
「婆 なんか言ったかえ???」
「不良 はは、気の所為だん」
「婆 早く寝るべし」
「不良 やっぱりあの婆何か企んでる。でなけりゃあんなに聞き耳立てる事無いだろう???」
「婆 早く寝ろぉ」
「不良 ええ…」
「子供 学習しないなぁ。取り敢えず寝る他に無さそうだね」
「不良 仕方無いかぁ」
(皆寝静まった午後8時、日本刀を研ぐシーシー音)
「不良 なんか音しねぇか???」
「子供 そう言う物でしょ」
「不良 まさか、昔話の様に包丁でも研いでいるのでは!!!」
「婆 寝ろと言ったろう、」
(両手に馬鹿でかい日本刀を携えた婆の、圧倒的威圧音)
「不良 遂に正体を現したな!!!山姥め!!!」
「婆 お前らは今から、鍋だぁ。食ってやるぅ」
(馬鹿でかい日本刀で思い切り不良を斬り付ける怖い音)
「不良 おれのナイフを舐めんじゃねぇ!!!」
「婆 ふわ!!!おちゃぁ!!!」
「不良 この婆、人間じゃねぇ!!!腕中から刀生やしやがった!!!」
「婆 鍋ぇ」
「不良 鍋になんかなって堪るか!!!おい子供、お前も参戦してくれ」
「婆 そうはさせるかぁ」
「子供 わぁ、床が開いて、10m位落っこちた」
「不良 うう、バイキソマソ起きろ~~~」
「バイキソマソ ぐほ~~~」
「婆 先ずはお前からだぁ」
「不良 やるしかねぇ、正当防衛だ!!!」
(不良の投げたナイフ次郎が、婆の脇腹へ深く刺さる音)
「婆 フグ田!!!」
「不良 脇腹からも刀を生やした!!!酷い人外だ!!!」
「婆 鍋ぇ」
「不良 流石に手に負えねぇ!!!」
(婆の脇腹から生えた刀が、不良の腕をかすめる音)
「子供 しょうがないなぁ」
「婆 新鮮鍋ぇ」
「子供 山へ御帰り」
(刹那の内に婆の体中から生えた刀を全てへし折り、婆の脇腹へ激烈なる回し蹴りを決め込む子供の紅い音)
「不良 すげぇ!!!」
「婆 うごうご!!!」
「不良 山へ帰って行ったな」
「バイキソマソ ふご!!!ふが~~~」
「不良 群馬って、恐ろしいなぁ」
「子供 取り敢えず、今日はここで寝よう」
「不良 明日はどうするんだ???」
「子供 そろそろ本題に、ね」




