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32話:僕はすぐさまルリさんに連絡をしていく

 浅香との話を終えた後、僕はすぐさまルリさんに“空いてる時にお話したい事があります”というメッセージを送っていった。


 するとルリさんも“ちょうど私もユウ君と話したい事があるんだ。だからもし良かったら今から電話で話そう!”と提案をしてきてくれた。


 という事でそれからすぐに……。


「……あ、ルリさん! お、お疲れ様です!」

『うん、お疲れ様、ユウ君!』


 という事でそれからすぐに僕達は電話を始めていったのであった。


(う、うわぁっ……は、配信でいつも聞いてるあの声だっ!!)


 そして電話が始まるとすぐに電話口からルリさんの可愛らしい声が聞こえてきたので、僕はそれを聞いて嬉しすぎて興奮してしまった。


 だって配信でいつも聞いてる最推し配信者の声が電話口から聞こえてくるなんて興奮しちゃうに決まってるよ!


『? あれ? もしもーし? 聞こえてるかなー?』

「え……って、あ! は、はい! 聞こえてますよ!」

『あぁ、それなら良かった! 急に声が聞こえなくなったから不安になっちゃったよー。って事でどうやら私もユウ君もお互いに話したい事があるんだよね? よし、それじゃあまずは先にユウ君の話を聞かせてよ!』

「あ、は、はい! えっと、それじゃあその、一日遅くなってしまったんですけど、ルリさんの配信で僕のチャンネルを紹介して頂いて本当にありがとうございました! ルリさんのおかげで僕のチャンネルを見にきてくれる人が一気に増えていきましたよ!」

『あはは、そっかそっかー。それなら良かったよ! 沢山の人に見に来て貰えるようになって本当に良かったね!』

「は、はい! 最初は僕の作る動画はつまらないって酷評されてたので、正直こんな沢山の人に褒めて貰える事になるなんて……本当に夢のような感じです!」

『いやいや、そんな荒らしのコメントなんて気にしちゃ駄目だよー。前にも言ったようにユウ君の作る動画はどれも本当に素晴らしい出来だからね! だからもっと自信を持っていいよ!』

「は、はい、ありがとうございます! だ、だけどその……今回はルリさんにチャンネルを無償で紹介して貰ったわけなんですけど……こ、こんな事を無償でして頂いても本当に良かったんですかね? 本来だったら紹介料みたいなのを払わないといけないんじゃないかと思って、それでちょっと申し訳ない気持ちになってるんですけど……」

『あはは、そんなの要らないよー! 私は純粋にユウ君の作る動画はどれもわかりやすくてリスナーの皆にも見て貰いたいと思ったから紹介しただけだしね! それに私は頑張ってる友人の事は全力で応援したいって思うんだ! だから私はユウ君の事を全力で応援したいと思って皆に紹介していったんだよ!』

「え? ゆ、友人っ!? ぼ、僕がルリさんの友人なんですか!?」

『あはは、そんなの当たり前でしょー! 私達はもう友達でしょ! だからこれからもずっと仲良くしていこうね! ユウ君!』

「あ、は、はいっ! も、もちろんです!」


 ルリさんは明るい様子のまま僕にそんな嬉しすぎる言葉を送ってきてくれた。


 配信中のルリさんって凄く明るくて優しい都会のギャルというイメージだったんだけど、実際にこうやって通話をしてみるとその印象は全く変わらなかった。


 配信者って人によっては配信中だと物凄く優しい人を演じてるけど、配信外では暴言とか吐きまくるような人もいるらしい。そういう裏表が激しい人はそう珍しくもないらしいんだ。


 でもルリさんはそんな裏表なんて一切無く、配信中のイメージ通り普通に明るくて優しい女の子のようだ。僕にとっての最推し配信者であるルリさんがイメージ通りの人で嬉しい気持ちになっていった。


「って、あ、そうだ。それでルリさんが僕に話したい事はどんな事ですかね?」

『あぁ、うん! 私の方からはユウ君に言いたい事が二つあるんだ。まず一つ目なんだけど、今度ユウ君が東京に来る時に私が所属してる事務所に一旦来て貰いたいんだけど……良いかな?』

「え……って、えっ!? ル、ルリさんの所属事務所にですか!?」


 ルリさんが所属している事務所は“ファーストライブ”と言う超大手のライバー事務所だ。ルリさんのようなチャンネル登録者数が100万人を超えてるような配信者が沢山所属している。


 そんな凄すぎる超大手のライバー事務所に呼び出されるなんて流石にビックリとしてしまい大きな声を出してしまった。


「え、えっと、ぼ、僕のような人間がルリさんの事務所に呼び出されるなんて……ぼ、僕、何かやらかしましたかね?」

『えっ? あぁ、いや、全然悪い意味で呼び出すとかじゃないよ! 単純にウチの社長がユウ君にちゃんと挨拶をしたいって言っててね。それとダンジョンで私の事を助けてくれた事も社長としてしっかりとお礼を言わせて欲しいんだってさ』

「あ、あぁ、なるほど。そういう事でしたか。でも僕としては当たり前の事をしただけだと思っているので、全然お礼なんて気にしなくて大丈夫ですよ」

『いやいや、全然当たり前の事じゃないよ! 本当にユウ君は凄い事をしてくれたんだからね! それで社長はそういう恩義はしっかりと返したいっていう考え方の持ち主だからさ、だからユウ君にもしっかりとお礼を伝えたいんだってさ』

「な、なるほど……」


 僕はファーストライブに対して何かやらかしたかなと思って凄くヒヤヒヤとしてしまったけど、でもそういう事では無さそうでホッと一安心した。そしてどうやらファーストライブの社長さんもルリさん同様に優しい人のようだ。


『うん、あとね、社長が言ってたんだけどさ……今回の件のお礼という訳ではないんだけど、良かったらユウ君のチャンネルを荒らしてた人の調査をファーストライブの事務所で引き受けようかって言ってたよ』

「え……って、えぇっ!? そ、そんな事をして頂けるんですか?」

『うん、ウチの社長は若い頃からずっとネット関係の仕事をしてたから、昔から荒らしとか誹謗中傷みたいな行為をする人が許せないらしいんだ。それで社長はユウ君の謝罪動画も見たらしいんだけど、もうそれ見て滅茶苦茶に怒ってたんだよ。“こんな16歳の若い子のチャンネルを荒そうとするヤツがいるなんて許せない!”って事務所の中で物凄く大激怒してたんだよ。私や他の所属ライバー皆ビックリしちゃったよ』

「そ、そうだったんですね」

『うん、という事で社長がユウ君に改めて感謝を伝えさせて欲しいのと、その荒らしの調査もさせて欲しいという事で一回ウチの事務所に来てほしいんだってさ』

「な、なるほど。は、はい、わかりました。それじゃあ次回東京に行く際にはファーストライブの事務所にもお邪魔させて頂きますね!」

『うん、わかったよ! それじゃあ案内は私がしてあげるね!』

「はい、よろしくお願いします!」


 という事でなんと次回の東京遠征の時には超大手のライバー事務所であるファーストライブにお邪魔する事になった。


 もしかしたらルリさん以外の超有名ライバーともお会いできたりするかな? もしそんな事になったらちょっと嬉しいなー。

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