第384話〜サプライズ前〜
それではどうぞ
「〜でね!でね!この間かりんちゃんオススメのエステサロンに行ってきたんだけど〜」
海莉にお茶を届けてから30分。未だに俺との出来事の話が続いている。
今はかりんさんのくれたチケットでエステに行った時の話だな。
「あら、行ってくれたのですね」
かりんさんが嬉しそうに聞いてくる。
「そりゃせっかく貰ったから」
確かにあそこは良かった。疲れが取れる感じがしたな……
何だかんだ体に疲労って溜まるんだなぁって思ったしあそこなら次行っても良いだろうと思えたな。
実際次の予約取ったしな。
「女性の方がしてくださるし安心ですわよ」
「確かに他の男に海莉の体を触らせたくもない」
何があっても嫌だな、うん。その点のケアまでバッチリなんてかりんさんはさすがだ。
ちなみに俺はちゃんと男の人にしてもらった。女の人にやってもらうのは海莉が嫌がってたしその点の配慮まで完璧だったな。
「でね、ウルフくんが物凄い幸せそうな顔してたの!…私もやって上げようかな?」
「愛されてるねー…お互いに」
はい、私達は愛し合ってます。……もう諦めよう。多分この先一生この感じだ。むしろ堂々としてた方が楽だろうな…
「ケーキとかどうするの?」
「もうあるよ。」
だいたい作ってあるからあとは仕上げだけ。他の料理とまとめてできる範囲だ。
…バレないようにするのはなかなか大変だったよ。本当に。
「…よし。こっちも終わりー!」
「お、じゃあ仕上げしてしまおうか」
飾り付けの方は準備万端。…風船を膨らませるのに時間を使ってしまったな。
とは言えこれで飾り付けは終わり、次は料理だが……
「とりあえずみんなは休んでて、ありがと」
「よーし休憩だ」
大也くんはまぁ…料理出来ないもんね。でもあれ?ちょくちょく作ってるんじゃなかった?
「私が食べたい!ってお願いするの」
「あらまあ……成長したなぁ」
「なんか複雑だ……いや、教えてもらったのは事実なんだが」
するようになっただけで偉いと思うよ。…出来なくて困ることはあっても出来て困ることは無いし。
「私は手伝う!」
「お願いする」
六花さんの料理の腕前はよく知ってるし、流石に1人で全部やるのも大変だからな。
いつもの傾向から行くとあと1時間以上は配信してくれるだろうしそれぐらいなら何とかなるだろう。
さーて、さっさとやってしまうか。海莉の気が変わってすぐに配信が終わるかもしれんし…
何よりあと少しで海莉にサプライズ出来るからな。どんな反応をしてくれるのか楽しみだし…!
それではまた次のお話で会いましょ〜




