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第366話〜六花誕生日編終了〜

それではどうぞ

「んふふふ〜」


「六花、暑い……」


あの後念願だったであろう指輪を貰って上機嫌の六花さんが大也くんに抱きついて離れなくなってしまった。


まあ大也くんもなんだかんだ嫌がってないし本当は嬉しいんだろうな。

ただ恥ずかしいだけで。今更なのにね。


「六花……動けないんだけど」


「え〜だって…ずっと待ってたんだもん。」


海莉が普段から指輪付けてるのもあって欲しいと言う思いは強まっていったようで。


ただ大也くん的にはちゃんと言いたいしちゃんと渡したいって思いがあったから今日まで渡せなかったんだろう。


とはいえまさか俺達も居る所で渡すとは思わなかったけど。凄いよ大也くん。


「それはまぁそれぐらいの覚悟はあるし……」


「大也〜っ」


「痛い痛い、ちょっと痛い」


尚更強く抱きつかれてしまった大也くん。六花さんが嬉しそうで幸せそうだから我慢するしかないね。


「私達もやる?」


「…やりたいならいいよ」


ふと大也くんたちを見ていると海莉がそう言ってきた。

やりたいのかな?と思ったのだがどうやらあってたようで抱きついてきた。自分も抱きしめたくなったんだろうね。


「…そういや、婚約祝いでもした方がいいのかね」


俺も婚約した時に貰った事を思い出してそう呟く。そういうお祝いはしっかりしないとダメだよね。


「何送ろっか…ベビーベッドとか?」


海莉がそう返してくる。ベビーベッドかぁ…

気が早いような、意外とそうでも無いような。それが欲しいなら全然それにするけどどう?


「まだ早いよ…今のとこ作る気無いんだから」


そう返答する大也くん。…まだ早いって。じゃあ別のものにしなきゃダメだね。


今は用意してないからとりあえず後日だな。しっかり送るから安心して待っててくれ。


…こんなことなら予め用意しておけばよかったな。プロポーズが成功するなんて分かってた話だったし。


「有難く受け取るよ。」


「楽しみにしてる!」


ハードルが上がったが…まぁ俺一人で考えなきゃいけない問題でもないしなんとでもなるか。


最悪本当に何も思い浮かばなかったらベビーベッドにしよう。いつかは役に立つはずだし。


「私達のも買わなきゃね」


「まだ出来てないけどね」


それどころかまだ作る気は無いけど…いつかは欲しいって話はもちろんしている。

2人きりでしか楽しめないこともあるしこの時間は貴重だからね。


「籍は?」


「もうちょい先の話かな」


いつ入れるのか、という問に対してまだ先だと答える。入れる日に関しては海莉と相談してもう決めてある。


流石に大事な日になるので日にちはしっかり考えてある。まだまだ先と言っても時間が経つのは早いからすぐ来るだろうし。


「その時はお祝いするね」


「ありがとう」


素直に受け取らせてもらうが……今日の主役は六花さんだから今は六花さんのお祝いを再会しよう。


「大也くん、ケーキ持ってくる?」


「ああ、ケーキ取りに……行けないから頼むわ」


ケーキを取りに行こうとした大也くんだったが六花さんが抱きついているために動けない。無理に解けば動けるがそれをしたくはないのだろう。


というわけで代わりに取りに行くことにする。幸いケーキの準備も済ませてあるからね。


海莉にお願いして電気を消してもらうことにして、蝋燭に火を灯した状態のケーキを運んでいく。


もちろん定番のあの歌を歌うことも忘れない。誕生日と言えばだからね。


「はっぴばーすでーとぅゆー!改めておめでとう、六花さん」


「おめでとう六花ちゃん!」


「おめでとう六花」


「ありがとう、みんな。」


そうしてみんなの言葉に答えた六花さんは……


これまで見た中で一番の笑みを浮かべていた。


それではまた次のお話で会いましょ〜

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