第32話〜甘えて?〜
それではどうぞ!…という前に
ブックマークが1000件を突破しました!!ありがとうございます!とはいえまだまだ頑張りたいのでこれからもよろしくお願いします!
それでは、どうぞ!
「……ん…」
「あ、起きた?おはよ〜」
気分はどう?と聞きながら俺の様子を見ている海莉の姿を確認して、少し安心する。
「まだちょっとだるい…かな」
「食欲は?何か食べられそう?」
「ちょっとだけなら…」
じゃあ持ってくるから、待っててと言って席を立った。準備してくれてたのかな。
しばらくぼ〜として待っているとドアが開いた。海莉が戻ってきたのだろう。
「お待たせ。お粥だけどどうぞ」
「ありがとう。」
いただきます。と言ってお粥を手に取り食べる。いつもよりかなり時間をかけたが何とか食べ切ることが出来た。
「ごちそうさま。ありがとう…」
「全然良いんだよ。むしろ辛い時は頼ってくれなきゃ拗ねちゃうよ?」
まだ誰かを頼ることに慣れてないんだよね。今までは頼れるような人も居なかったし。
誰かにこんなことしてもらえるなんて思っても無かったし。
「少しずつ直していこうね、それ。…どうする?もうちょっと寝る?」
「んー…どうしよ、寝たいけど今寝て夜寝れるかなぁ…」
「寝れなかったら寝れるまで相手してあげるから気にしなくていいのです。早く治すことだけ考えて?」
じゃあ、もう1回寝ようかな。
「うんうん。いい子いい子。大丈夫だよ、ずっと見ててあげるから」
「いや、流石にそれは…」
海莉にもやることややりたいことはあるだろうから、流石にずっと付きっきりは申し訳がない。
「そんなこと言って、安心したような顔してるよ?」
寂しいんでしょ?気にしなくていいんだよ〜と頭を撫でながら言う海莉。…見透かされたのが恥ずかしくて顔を背けることしか出来ない。
「優成くんが甘えてくれるの、嬉しいから遠慮しなくていいんだからね」
「……今ですらかなり甘えてるのに、これ以上甘えるのはなぁ…」
そもそも生きること全般に関して頼ってるんだからこれ以上甘えるのは許されない。と、俺は思ってる。
「う〜ん…ま、そのうちかな。」
「な、何が…?」
「んーん。何でも。あ、寝る前にシーツと服変えよっか。シーツ洗濯機に入れてくるからその間に着替えといてね」
着替えさせて欲しいなら別だけどという海莉に自分で着替えますと言って着替える。
着替えを済ませた頃、海莉が新しいシーツをもってきた。…待ってたのか?
「…これでよし!」
「ありがとう。」
横になる。あ、また眠気が………
「よし、よし。おやすみ優成くん。」
「うん。…おやすみ、海莉……」
あの夢を見て眠るのはちょっと怖かったが、今は近くに海莉が居る。
それだけで恐怖が無くなって安心する。大丈夫だよと言われる度に大丈夫だと思えるのだから、海莉は不思議だ。
「あなたはもっと、人を頼っても良いんだからね。私は見捨てないよ?」
学校のことは彼から聞いた範囲でしか分からないが、彼の親がいかに酷かったのかは調べていてよくわかった。
こんな人生を歩んできたのなら、人を信じれなくても仕方がない。けど、それじゃ彼が辛くなるだけだから。
少しずつ彼の心を解していかないとね。…まあ、こんなに安心しきった彼の顔を見てれば大丈夫かなと思うけど。
…それにしても、可愛いなぁ。普段の彼からは想像もできない。
…と、あんまり見てばっかりだとね。やることやらないと優成くんが罪悪感覚えちゃうかもだし。と言ってもノートパソコンでできることだから離れなくていいけど。
おやすみ優成くん、早く良くなってね…
少しでも面白いとおもっていただけたらブックマークください!!
それではまた次のお話であいましょう〜




