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第317話〜誕生日と切り抜きと〜

それではどうぞ

「好きなものね、おっけー」


確かに六花さんが聞くよりは俺が聞いた方が怪しまれないだろうな。

上手く話の流れで持って行ければスムーズに聞けるし。


というか俺も知りたい。誕生日近かったのね、全然知らんかった。


「お願いね!…バレないでね!」


「それは分かってる、大丈夫大丈夫」


バレたらサプライズできないもんね。その辺は分かってるとも。

ちょうどいいから今度の焼肉で聞いてこよう。となると早めにセッティングしなければ!


「あと、当日ちょっと連れ出してて欲しいんだよね」


お部屋の飾り付けがしたくて……という六花さん。そういうことなら任せてくれ。

上手く連れ出せるかは不安だが連れ出して見せよう。口実は協力してもらえばなんとでもなるだろう。


後は当日までに誕プレを用意しておかなければ、だよな。まぁ欲しいもの聞いてからでも遅くは無いんだけど…

そこまで時間がある訳でもないからある程度考えておかなきゃな。


「ありがとっ、今度お礼するから!」


特に気にしなくてもいいけど…受け取らないと六花さんが気にするか。それは良くない。

有難く受けとっておこう。腐るものじゃないしな。


「すっかりダイヤくんの誕生日は失念してたなー、忘れないようにメモしておかなきゃ」


俺もメモしとかなきゃ。…ついでだから六花さんのも聞いてメモしておく。

まぁメモしなくても忘れないとは思うが念の為な。いつボケるかはわからんのだ。


「優成くん忘れないよね、そういうの。記念日とか絶対忘れないし」


当たり前じゃない?…誕生日はともかく記念日忘れるやつはいないと思うんだが。


リスナーからたまに彼氏に記念日忘れられてましたとか言われることはあるから居るにはいるんだろうけど…


「それだけ大事にしてるってことだもんね」


「当たり前だろ…」


普通では?好きだから付き合うんじゃないの?


「そういう真面目な考えじゃない人もいるってことよ…」


「好きでも忘れる人も居るんだよ世の中には」


有り得ないけどねーと2人して言い合ってる海莉と六花さん。

まぁ結局は人間次第なんだよな……そういう人にはならないようにしよう。


「片付け終わった?」


「一応はね」


大体は片付け終わった。あとはまぁ乾いたのを戻すだけだ。


「ありがとね。いい子いい子してあげる」


「いや、それはちょっと…」


「あら、させてあげないと海莉ちゃん泣くわよ」


なんで?と思いつつ海莉の方を見ると本当に少し泣きそうだったので大人しくされるがままにされる。


何も泣きそうな顔せんでも……


「こうすると素直にさせてくれるかなって」


「私も見たかったし〜?私はお邪魔してる側だから気にせずいちゃついて貰っていいのよ」


気にするわ普通。そんな見せつけるような趣味は無いんです!


だからといって逃げたりしないから強く抱きしめないで海莉!!

逃げないから!!信じて!……あ、ダメ?ダメなのね?


「後でダイヤに送ってやろ〜っと」


それはやめて欲しいんだけど…この前見せたから?いやそれはそうなんだけど…

海莉、何君も撮ろうとしてるのかな?お願いだからやめて!



その後ダイヤ君が早めに帰宅してくるまでの間ずっとされ続けてたし、なんなら携帯で軽く配信された。


いつか必ずやり返してやるからな……っ!何も配信までしなくてもいいのに。


今回の配信は切り抜き禁止にしておこう、そうしよう。こんな配信の内容なんて広まることを防がなければな!





それではまた次のお話で会いましょ〜

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